トヨタ エスティマはローハイトタイプのスポーティなミニバンで、3列シートを持つ利便性の高い車となります。
今回はエスティマのラゲッジスペースについてご紹介します。
エスティマの荷室・トランクの容量・寸法
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トヨタ エスティマは現在のミニバン人気を作り上げた車種として有名で、現在は生産終了となっていますが2020年まで長らく人気を保ち続けた車種になっています。
エスティマは現在の大型ミニバン系車種にしては全校が低めのスポーティなフォルムを持っており、この流線型のデザインがエスティマの魅力の一つとなっています。
ではまずエスティマの大まかなサイズ感やラゲッジスペースのサイズについてご紹介しましょう。
スペック | エスティマ | |
乗車定員 | 7名〜8名 | |
全長 | 4,820mm | |
全幅 | 1,810mm | |
全高 | 1,730mm〜1,760mm | |
室内長 | 3,010mm | |
室内幅 | 1,580mm | |
室内高 | 1,255mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 1,325mm(床下収納あり) 1,075mm(床下収納除く) |
幅 | 1,265mm | |
奥行き | サードシートまで使用時:565mm セカンドシートまで使用時:1,450mm フロントシートのみ使用:1,640mm(7人乗りモデル)、1,870mm(8人乗りモデル) | |
ラゲッジ容量 | ・サードシートまで使用時:768L(内アンダーラゲッジ部分250L) ・フラットラゲッジモード:1,780L(7人乗りモデル)、2,250L(8人乗りモデル) | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約900mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約900mm | |
2列目寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 7人乗り:約500mm✕2 8人乗り:約1,400mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
3列目寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約1,300mm | |
奥行き | 約800mm |
エスティマは車のサイズ感としては大型車に属する車で、全長が4,800mm、全幅が1,810mmとかなりロングでワイドなボディを持ちます。
それでいて全高がミニバンにしては低めの1,700mm前後であり、ボディのサイズはミニバンよりもステーションワゴンに近くもあります。
その大きめのボディに似合った車内スペースも確保されており、車内に3列シートを持ち7人〜8人が座れます。
エスティマの室内は室内長や室内幅がとても広く確保されており、居住性はかなり高いミニバンになります。
そんなエスティマは車のタイプとしてはハッチバックカーになっており、標準的なラゲッジスペースは3列目のサードシートの後ろからテールゲートまでのスペースになります。
このスペースは前後サイズが意外に小さいものとなっており、3列目までのシートの居住性を優先した結果ラゲッジスペースは必要最小限のものであり、465Lというラゲッジスペースの容量は5ナンバー車ぐらいの広さとなります。
一方でエスティマは車内の3列シートをさまざまな形態にシートアレンジをすることができ、それを駆使して最大限までラゲッジスペースを広げると「フラットラゲッジモード」になって、その容積は2,000L前後と非常に広々としたラゲッジスペースが確保できます。
なおエスティマにはセカンドシートの仕様によって7人乗りモデルと8人乗りモデルがあり、7人乗りモデルは乗り心地の良いキャプテンシート式でシートアレンジへの対応は8人乗りモデルのベンチシート式のほうが便利です。
そのため7人乗りモデルより8人乗りモデルのほうがラゲッジスペース容量が500Lも大きく、ファミリーカーにはこちらのほうがおすすめです。
ではエスティマのラゲッジスペースについて詳しく見ていきましょう。
エスティマの荷室・トランク・荷物収納スペースの良い点
ではまずエスティマのラゲッジスペースの良い点をご紹介しましょう。
スタイリッシュなボディに見合わない広々としたラゲッジスペース
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エスティマは大型のボディを持つミニバンにしてはスタイリッシュでカッコイイボディデザインをしていますが、そのスタイルに似合わない積載性を発揮します。
エスティマは流線型のボディが特徴の車で走り優先のようにも見えるのですが、実際にはフロントマスク以外はスクエアボディに近い形状です。
そのため車内スペースを広々と確保できており、室内高が多少低めである以外は広々とした解放感のある車内を形作っています。
ラゲッジスペースについては座席の後ろからテールゲートの後ろまでのスペースが基本的に充てられていますが、座席なども人が座らなければ荷物置きとして利用できます。
エスティマのラゲッジスペースはシートアレンジで様々に変化しますがフラットラゲッジモードまで拡大したときには圧倒的な広さを持っており、これだけのラゲッジスペースがあるとゴルフバッグを複数積み込んだり大きなスーツケースなども十分に搭載できます。
セカンドシート使用時やサードシート使用時にはゴルフバッグなどの大きな荷物は個数が減るもののなんとか搭載する方法はあり、さまざまなシーンで便利に活用できるようになっています。
ただエスティマのラゲッジスペースは上下スペースが多少低めではありますので上下に大きな荷物は積み込みにくく、自転車などは立てて載せるにはギリギリのスペースとなります。
ベビーカーや車椅子なども場合によっては折りたたんだり横積みする必要があり、高い荷物を積み込むのは苦手です。
シートアレンジによって大幅に増加するラゲッジサイズ
エスティマのラゲッジスペースはシートアレンジで大きくスペースが変わり、また細かい分割方式によっても使い分けが出来ます。
まずエスティマの標準的なラゲッジスペースはサードシート使用時のスペースになっており、この状態ではそこまで大きなラゲッジスペースではありません。
サードシートは車のかなり後方に位置していて足下空間などを確保しているので、そのしわよせがラゲッジスペースの前後スペースの狭さにあらわれています。
このモードでの容量はコンパクトカー〜中型車クラスなので普段使いの荷物であれば十分に搭載できますが、一度大きな荷物を積み込みたいときには不足します。
そんなときにはサードシートを収納することでラゲッジスペースの奥行きを1,500mmぐらいまで拡大でき、前述したゴルフバッグなどを積み込むにはここまでのシートアレンジで十分でしょう。
さらには8人乗りのエスティマではセカンドシートを折りたたむ形で前側へスライドすることができ、このモードでは奥行きが1,870mmと室内長の6割をラゲッジスペースにできます。
ここまで広ければかなりの長物の荷物や大量の荷物を積み込むことが可能となり、後述するキャンプなどにも活用できる広さとなります。
一方で7人乗りモデルはセカンドシートが豪華なセパレートシートなのですが、こちらは座り心地などを優先して折りたたんでの収納が出来ないので、単純に前側にスライドするだけとなりラゲッジスペースの前後サイズは多少少なくなります。
またエスティマではセカンドシート及びサードシートはそれぞれ左右分割式となっており、どちらか片方を座席として残しながら反対側を収納してラゲッジスペースにできます。
そうするとラゲッジスペースの容積は半分になりますが其の分乗車人数を増やすことができ、フレキシブルに対応できますので便利です。
大きな容量のアンダーラゲッジ
エスティマのラゲッジスペースは標準スペースがアンダーラゲッジ部分を持っており、深い底を使って背の高い荷物を積み込めます。
エスティマのラゲッジスペースは基本的には全体的にフルフラットなデザインなのですが、実はサードシートの後ろはシートアレンジを行うためのスペースとして一段低い所に底があります。
この部分はサードシートを格納するときにシートを折りたたんで床下収納をする部分であり、サードシートを使っているときにはこの部分が開いているのでラゲッジスペースとして活用できます。
この部分にはデッキボードのようなフタ部分がないので常時深いアンダーラゲッジになるのですが、フラットラゲッジモードよりも一部だけでも深い部分があるので上下方向に大きな物を収められます。
そのアンダーラゲッジ部分のサイズや容量は概ね次のようになっております。
- 横幅 :約1,269mm
- 奥行き:約695mm
- 深さ :約290mm
- 容積:250L
この容積は標準モードのラゲッジスペースの容積の一部なので、全体で765Lのラゲッジスペースのうち約3割が床下部分となります。
サイズ的に決して小さくない容量であり、前後方向でのスペースの小ささを深さである程度カバーできています。
またサードシートを持つ車種ではアンダーラゲッジの上にシートレールなどがあって使いづらい場合もあるのですが、エスティマの場合はそういった邪魔なものもありませんのでアンダーラゲッジ部分のアクセス性がとても良いです。
なおサードシートを収納するとアンダーラゲッジはなくなり、ラゲッジスペースの上下方向の高さは1,100mm程度となっています。
シート収納によってフルフラットになった床面
エスティマでシートアレンジによってサードシートなどを格納すると、その後のスペースがフルフラットになっていてかなり使いやすいラゲッジスペースとなります。
エスティマのシートアレンジではサードシートは床下収納を行い、セカンドシートに関しては前側絵スライドさせて寄せるような動きで最大限ラゲッジスペースを確保します。
サードシートの床下収納はかなり練り込まれた設計をしており、シートを前述したアンダーラゲッジ部分に折りたたんで押し込むと完璧にフラットになるようなデザインとなっています。
ミニバンでのシートアレンジでは折りたたんだシートがラゲッジスペース内に一部残っていて邪魔になる場合があるのですが、エスティマではそういった不便な部分がありません。
またセカンドシートも前側にスライドさせてしまうとセカンドシートの背面からテールゲートまでの間が完全なフラットフロアになっており、前後に広いフラットなスペースができます。
ここに重たい荷物を乗せる時などは前後にスライドさせるときに邪魔なものがほとんどなくて便利ですし、シートレールなどの邪魔な出っ張りもほぼ解消されていますので、荷物の積載性が高くなっています。
さらに近年ではキャンプやアウトドアの際に車内で宿泊する車中泊が人気となっているのですが、8人乗りモデルではフラットラゲッジモードの前後サイズが大人が体を伸ばして寝るのに十分なサイズであり、車中泊の寝台にもしっかり利用できます。
7人乗りモデルに関しては若干前後サイズが小さいことで車中泊には不便な面もありますが、寝方や乗員の身長によってはこれでも十分な場合もあります。
キャンプやアウトドアにも便利な車内スペース
エスティマのラゲッジスペースはその広さからキャンプやアウトドアでも活用できる車で、ファミリーカーとしてのさまざまなシーンに対応できます。
エスティマのラゲッジスペースはシートアレンジでフラットラゲッジモードなどにすることでかなり広い容量が確保できるのですが、その積載性は普段使いだけでなくキャンプやアウトドアでも頼もしい車です。
キャンプやアウトドアではテントを始めとするかなり大きなかさばる荷物が多いのですが、エスティマの積載性を持ってすれば満足に搭載することができるでしょう。
またエスティマハイブリッドなどでは後述するラゲッジルームのアクセサリーコンセントなども装備でき、キャンプやアウトドアのときにはこれが活用できます。
ただキャンプやアウトドアでは人数もそれなりに乗せて移動することになりますので、エスティマにフル乗車状態になってしまうとキャンプの荷物はほとんど積み込めません。
座席とラゲッジスペースのバランスを考えて、サードシートを格納しながらセカンドシートは利用するなどの使い分けをすればエスティマ1台でいろいろ対応ができるでしょう。
またエスティマには7人乗りモデルと8人乗りモデルがありますが、キャンプやアウトドアには乗車人数が大きいとともにシートアレンジのスペース確保の広い8人乗りモデルのほうがおすすめです。
ラゲッジスペース周りの使いやすい装備
エスティマのラゲッジスペースにはいくつか便利な装備もそなわっており、使い勝手の良いスペースとなっています。
まずエスティマのラゲッジスペースにはサードシートの後側に照明がそなわっており、ラゲッジスペースの向かって右側についています。
これがあると夜間でもラゲッジスペースをある程度は照らしてくれるので荷物を積み下ろししやすく、スイッチも使いやすい場所にあります。
またサードシートから前側はシートアレンジを行なったときにラゲッジスペースになりますが、その際は車内灯がラゲッジスペースを照らす照明になりますので全体的に夜間でもラゲッジスペースが見やすくなっています。
またエスティマには標準的なガソリンエンジンモデルの他に燃費性能の高いハイブリッドモデルがありますが、ハイブリッドモデルの強力な電源を活かしたAC100Vコンセントがあります。
アクセサリーコンセントは運転席周りなどにそなわっているのですが、その他にオプション装備としてラゲッジスペースの脇にも装備することができ、ここを活用すればラゲッジスペースでの電源の使用や、延長コードを伸ばしてキャンプなどでの車外電源としても利用できます。
このコンセントは1,500Wまでの強力な電源なので、キャンプだけでなくさまざまな電化製品を動かすことができます。
エスティマの荷室・トランク・荷物収納スペースの悪い点
エスティマのラゲッジスペースはさまざまな面で便利なスペースなのですが、次のような部分は多少不便な点もあります。
サードシート使用時の狭めのラゲッジスペース
まずエスティマのラゲッジスペース出来になる点は標準ラゲッジスペースの狭さにあり、サードシートまで展開しているときには荷物はそんなに搭載できません。
サードシートを展開するとエスティマの居住性は最大限活用できて車内スペースがとても快適に過ごせます。
近年の大型ミニバンに比べると上下スペースは少し低めではありますが、それでも解放感のある車内スペースがあるので十分利便性の高いものとなります。
しかしその場合はラゲッジスペースの前後サイズがかなり狭くなっているので、普段使いの荷物はある程度積み込めますが一度大きな荷物を載せようとすると難しくなります。
エスティマのフル乗車状態を常に利用する家庭というのは少ないでしょうが、ひと目ラゲッジスペースを見たときにはやはり狭いと感じるでしょう。
またエスティマのラゲッジスペースには前述したアンダーラゲッジ部分のある深底のラゲッジスペースになっているのですが、この深底部分は荷物を積み込むときに不便な点もあります。
特に重たい荷物を積み込むときには車外からリアバンパーを超えてラゲッジスペースに載せるのですが、底が深いと余計そこまで降ろさなければならず不便です。
デッキボードなどでアンダーラゲッジのフタがあればそういった不便はないのですが、エスティマにはシートアレンジの関係でそなわっていませんので少し残念です。
シートアレンジでサードシートを収納すればフラットモードになって深底がなくなるので、重量物の運搬にはこちらのモードのほうがよいでしょう。
汚れが付きやすいラゲッジスペースの上面
エスティマのラゲッジスペースはそのサイズやフルフラットな床面を設けられるなどさまざまな面でキャンプやアウトドアに便利なのですが、一方で汚れ物や濡れたものを積み込むのには少し不便です。
エスティマのラゲッジスペースでサードシートなどを格納したフラットラゲッジモードにした場合、サードシートが完璧に収納されるのでフラットで荷物を積み下ろししやすいスペースが確保できます。
フラットな荷室には床面に引っかかるような邪魔なものが少ないので前後にスライドもさせやすく、重量物を押し込むような形でも十分に搭載できます。
一方でこの床面には質感の良いカーペットが敷かれているのですが、防水仕様にはなっていませんので泥汚れや水汚れは付きやすいのが難点です。
そのためエスティマでキャンプやアウトドアに行く際に、帰りに使い終わった汚れた機材などを積み込むとラゲッジスペースが汚れてしまうことがあります。
カーペットなので一度汚れてしまうと綺麗にするのが難しく、特に泥汚れなどは目立ってしまいます。
ですのでキャンプやアウトドアに行く際には床にビニールシートなどを敷いておいたほうが安全であり、万が一汚れたときにもすぐに拭えるように準備しておいたほうが良いです。
なおエスティマではサードシート後ろのアンダーラゲッジ部分に関しては防水仕様の樹脂製となっていますので、もしちょっとした汚れ物であればこちらを活用することができます。
ただし前述したようにサードシートを収納した状態ではアンダーラゲッジが使えないので、エスティマの構造上の不便な点ではあります。
エスティマの荷室・トランク・荷物収納スペースの口コミ・評判
エスティマの荷室についてはtwitterでもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。
>RT
エスティマついに生産終了ですか。
思えばウチで新造したのが11年前・・恐怖(爆
およそ5年・5万km運行しましたが、実に良い車でしたよ。
2列目むちゃくちゃ広いし、荷室の使い勝手も良い。
新型出れば需要はあると思うのですけど pic.twitter.com/og8QbbhgYm— NAT2000-400ER (@NAT2000LX) August 31, 2019
エスティマは現在は生産終了となっていて新型の登場はなさそうなのですが、実際にエスティマに乗っていらっしゃる方はかなり残念がっておられます。
実際に乗っていらっしゃると荷室の使い勝手やその他の面でもメリットが多いということであり、決して不便な車ではありません。
コロナで密を避けるとかなんとか〜からの、元々が独り篭るの大好きな性格が刺激されて、今週末は何故か山で車中泊してる。
狭いと思ってたエスティマも2列目シートレールのストッパー外したら荷室の縦1,800mmくらい確保できて快適な車中泊マシンだわw😂— a2c (@attsx) October 23, 2020
こちらの方はエスティマを活用して車中泊に利用されているのですが、エスティマのシートアレンジによって荷室の部分に1,800mmもの縦サイズが確保できて、そこが寝台として活用できるようです。
エスティマのラゲッジスペースは特に車中泊にはぴったりで、ほぼ何もせずにフルフラットな寝台を確保できるのはほかのミニバンにはあまりないメリットといえるでしょう。
総評
トヨタ エスティマは大型になりすぎないボディサイズと十分居住性の高い車内スペースを持ち、さらにスポーティなデザインをまとったかっこいい車として人気の車種です。
ラゲッジスペースはシートアレンジと組み合わせることでさまざまなシーンに対応できるようになっており、特にサードシートを収納する機能によって現在の他社のミニバンではあまり見られないスペース効率に優れたラゲッジスペースになっています。
現在ではエスティマは生産終了となっているので中古車としてしか手に入れることはできませんが、逆にリーズナブルな値段で手に入れられるミニバンとしてみればコストパフォーマンスも良い車になっています。