日産 エルグランドは同社の最上級大型ミニバンで、質感の高いデザインと実用性で長年人気のある車です。
今回はエルグランドのメーターについてご紹介します。
エルグランドのメーターのデザイン
日産 エルグランドは現行モデルで3代目を数える大型ミニバンで、2010年から現在まで継続的にラインナップされている長寿車両でもあります。
日産は車高の高いトールワゴン系のミニバンに力を入れているメーカーで、同社のセレナは中型ミニバン市場で大きなシェアを占めています。
エルグランドはセレナより上級の車種として設定されている車で、より高い走行性能と大柄なボディによるゆとりの車内スペース、高級感の高いエクステリア、インテリアデザインなどで満足感の高い1台となっています。
登場から既に14年近く経過しているモデルではありますが定期的なマイナーチェンジによって改良が続けられており、まだまだ現役の車です。
ではこのエルグランドのメーターを詳しくご紹介します。
エルグランドのメーターのデザイン
エルグランドはメーターの仕様自体は結構シンプルなものとなっており、扱いやすいメーターです。
エルグランドのメーターは配置としてはオーソドックスなものであり、ドライバーの目の前のハンドルの奥に配置されます。
このメーターはイルミネーションで質感の高いものに仕上がっており、メーター左右に大型の円形アナログメーターが配置され、その内側のイルミネーションで美しく発光しています。
また円形メーターの間には縦長でさまざまな情報を映すディスプレイが配置されており、こちらはアドバンスドドライブアシストディスプレイと呼ばれています。
さらに円形メーターの下側には水温計と燃料計がこちらもアナログメーター式で配置されており、全体的にオーソドックスな配置と仕様になります。
最近では車のメーターは多機能化が進んでいてメーター全体がディスプレイになったフルデジタルメーターなどもありますが、エルグランドは基本設計がかなり前の車なためあまりデジタル化されていないメーターとなります。
デジタル表示はアドバンスドドライブアシストディスプレイがメインであり、ここには補助的な情報が表示されますので基本的にはアナログメーターで情報を確認する形です。
ですがアナログメーターは多くのドライバーに馴染みのある仕様でもあり、意外と直感的に把握できるので扱いやすい仕様でもあります。
全体的なメーターの情報量では最新のメーターほどはありませんが、実用性は十分高いメーターといえるでしょう。
エルグランドのメーターのデザインについての評判
エルグランドのメーターのデザインについてはX(twitter)にもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。
エルグランド、メーターシンプルでかっこいいから好きよ(なお燃費には触れてくれるなよな) pic.twitter.com/UaUyAKoVWF
— 氏 (@2ndSeason1211_m) July 18, 2020
こちらの方はエルグランドのメーターが好きとおっしゃっており、実際に乗り続けていらっしゃるようですね。
エルグランドのメーターはシンプルなデザインがかっこいいとおっしゃっており、最新車種ではないものの十分なクオリティがあることがわかります。
E52エルグランドは前期後期でメーターも違うんか pic.twitter.com/SKYZykj2Cq
— セドグロ (@AltroStoria) October 5, 2019
こちらの方はエルグランドの前期後期でのメーターの違いを比較されていますが、長いモデル期間の間にメーターは一度大きな仕様変更を受けています。
前期仕様はアナログメーターのみのメーターとなりますが、後期仕様でディスプレイが追加されてより近代的なメーターになったことがわかりますね。
エルグランドのメーター表示の意味・見方
次にエルグランドのメーターの細かい機能などについてご紹介しましょう。
メーター表示 | メーター機能 | |
メーター表示 | アナログスピードメーター | 走行時速度表示 |
タコメーター | エンジン回転数表示 | |
燃料計 | 燃料残量表示 | |
水温系 | エンジン水温を表示 | |
オドメーター | 総走行距離表示 | |
トリップメーター | 区間距離表示 | |
外気温表示 | 外気温を表示 | |
時計 | 現在時刻を表示 | |
最高速度標識検知表示 | カメラで最高速度標識を検知しアドバンスドドライブアシストディスプレイに表示 | |
イルミネーションコントロール | メーター照明の明るさ調整 | |
ECOモードスイッチ | ECOモード切り替えスイッチ | |
トリップ切り替えスイッチ | トリップメーターのA、B切り替え | |
アドバンスドドライブアシストディスプレイ | ・ホーム ・航続可能距離 ・平均車速 ・ドライブ情報 ・燃費情報 ・速度標識表示 ・走行支援 ・警告確認 ・設定 | |
警告灯 | 充電警告灯 | 走行可能表示灯が点灯して いるとき、バッテリーの充電系統に異常があると点灯 |
故障警告灯(MIL) | エンジン電子制御システムに異常がある と点灯または点滅 | |
ABS警告灯 | ABSのシステムに異常があると点灯 | |
ブレーキ警告灯 | パワースイッチがONの時、次の場合に点灯 ・ブレーキ液が不足しているとき ・ブレーキシステムに異常があるとき ・パーキングブレーキをかけているとき | |
インテリジェントエマージェンシーブレーキ警告灯 | ・インテリジェント エマージェンシーブレーキまたは踏み間違い衝 突防止アシストが作動したときに点灯 ・インテリジェントエマージェン シーブレーキ、インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)、または踏み間違い衝突防止アシストの システムに異常が発生しているときに点灯 | |
シートベルト警告灯 | パワースイッチがONの時に運転者がシート ベルトを着用していないと点灯 | |
SRSエアバッグ警告灯 | SRSエアバッ グのシステム、プリテンショナー機能に 異常があると点灯 | |
VDC(ビークルダイナミクスコントロール)警告灯 | ・VDC作動時に点滅 ・VDCシステム異常時に点灯 | |
電動ポンプ式油圧パワーステアリング 警告灯 | 電動ポンプ式油圧パワーステアリングのシステムに異常があると点灯 | |
AFS警告灯 | アクティブAFSのシステムに異常があ ると点滅 | |
燃料残量警告灯 | 燃料の残量が少ないとディスプレイにメッセージ表示 | |
マスターウォーニング | アドバンスドドライブアシスト ディスプレイに警告メッセージが表示される と同時に点灯 | |
表示灯 | 方向指示表示灯 | 方向指示器、または非常点滅表示 灯を作動させると点滅 |
ヘッドランプ上向き表示灯 | ヘッドランプのハイビーム(上向き)を 点灯させると点灯 | |
ハイビームアシスト 表示灯 | ハイビームアシストをONにすると点灯 | |
テールランプ表示灯 | 車幅灯、尾灯、番号灯を点灯させると点 灯 | |
フォグランプ表示灯 | フォグランプを点灯させると点灯 | |
ポジションインジケーター | セレクトレバーのポジションを表 示 | |
駆動モード表示灯 (AUTO) | 駆動モード切り替えスイッチをAUTO に切り替えると点灯 | |
駆動モード 表示灯 (LOCK) | エンジン回転中は駆動モード切り 替えスイッチをLOCK に切り替えると、駆動モード表示灯(AUTO)と合わせて点灯 | |
VDC(ビークルダイナミクスコントロール) OFF表示灯 | VDCをOFFにしていると点灯 | |
セキュリティーインジケーター | 電源ポジションがON以外のときに点滅 | |
ECOモードインジケーター | ECOモードスイッチをONにする と点灯 | |
インテリジェントエマージェンシーブレーキOFF表示灯 | ・インテリジェントエマージェンシーブレーキをOFFにすると点灯 ・VDCをOFFにすると点灯 〈次の場合はゆっくり点滅〉 ・フロントガラスの汚れなどにより、マルチセンシングフロントカメラが前方を認識できなく なったとき ・前方からの強い光により、カメラが前方を認識できなくなったとき ・炎天下に駐車したときなど、カメラが高温になったとき ・フロントガラスの結露やくもりなどにより、マルチセンシングフロントカメラが前方を認識できなくなったとき |
エルグランドのメーターの表示
エルグランドのメーター表示はシンプルな表示が多く、全体的に見やすいメーターになっています。
エルグランドのメインのメーターは左右に配置された大型の円形メーターで、向かって右側がスピードメーター、左側がタコメーターになっています。
そしてそれぞれの円形メーターの下側に半円形のアナログメーターが1つずつあり、燃料計と水温計は小さめの表示になっています。
またメーターの左右の端にはスイッチが4つ搭載されており、メーターの明るさを調整するイルミネーションコントロールが左側に2つ、右側にはECOモードの切り替えスイッチとトリップメーターの切り替えスイッチがあります。
その他の細かい情報はほぼすべて中央のアドバンスドドライブアシストディスプレイに表示されるようになっており、ディスプレイの上下にはオドメーターやトリップメーター、外気温表示や時計などの基本的な表示が常時表示されています。
ディスプレイが縦長なので表示エリア自体はそこまで大きくないものの、中央のエリアにはさまざまな情報を切替式で表示することが可能です。
ここには燃費情報や航続距離など走行中に必要な情報から、道路標識の認識機能や走行支援情報、そして各種警告メッセージ表示まで多岐にわたる表示があります。
最新の車と比べるとアドバンスドドライブアシストディスプレイに表示できる機能はそこまで多機能ではないのですが、その分表示エリアを大きく使えているので見やすい表示になっています。
エルグランドの警告灯
エルグランドのメーターにはさまざまな警告灯も配置されています。
警告灯は車の走行状態や各種システムに何かしらの問題が起こったときにドライバーに通知する表示であり、普段は基本的に消灯しています。
近年の車ではさまざまなシステムの増加に伴って警告灯もかなりの数があるのですが、エルグランドでは開発当時にそこまで多くのシステムはありませんでしたので10個程度の警告灯にとどまっています。
基本的な警告灯としては充電警告灯や故障警告灯、ブレーキ警告灯などがあり、これらは従来の日産車と同じ表示なのでわかりやすい表示でしょう。
またシートベルトの非装着警告灯もあるのですが、エルグランドでは運転席のみの警告灯なっている点はかなり昔の車といった仕様です。
また走行支援システムや安全システム関連の警告灯もいくつかあり、インテリジェントエマージェンシーブレーキ警告灯は車の誤発進などを抑制する重要なシステムなので、警告灯が点灯したら車を停車させて状況を確認する必要があります。
VDCや電動パワーステアリング関係の警告灯も点灯したままでは安全な走行ができませんので、修理を行う必要があるでしょう。
なお警告灯としては基本的な燃料残量警告灯についてはアドバンスドドライブアシストディスプレイへの表示となっており、燃料残量が規定値以下になったときにはディスプレイにメッセージなどで警告がありますので即座に給油を行いましょう。
エルグランドの表示灯
エルグランドのメーターには各種表示灯も設定されており、メーターの各所に配置されています。
表示灯は車の走行状態やドライバーの操作状態に合わせて随時表示されます。
表示灯についても最近の車種と比べればその数は結構少なめですが、各種走行支援システムや安全システムが少なかったりするためです。
基本的な表示灯としては方向指示器表示灯やライト点灯表示、ハイビーム関係の表示灯やフォグランプなどライト関係の表示灯があり、これらは運転中には必ず点灯するものでしょう。
またエルグランドには走行モード表示灯が2種類搭載されているのですが、駆動モードがAUTOの状態とLOCKモードでそれぞれ点灯状態が変わりますので走行モードがわかりやすくなっています。
その他セキュリティインジケーターやECOモードインジケーターなど各種システムの動作状態を表す表示灯は、場合によっては常時点灯しています。
VDC OFF表示等についてはVDCシステムを切ったときに点灯するのですが、こちらは特別な走行状態の際に使うものなので通常時は基本的に消灯したままでしょう。
さらにインテリジェントエマージェンシーブレーキOFF表示灯には点灯や点滅の状態で状況を通知するようになっており、点灯した際にはインテリジェントエマージェンシーブレーキのOFFやVDCのOFFなどを表します。
ゆっくり点灯した際にはインテリジェントエマージェンシーブレーキに使用するカメラやセンサー類に汚れなどが付着したり強い光によって認識できなくなった状態を表しますので、その際には汚れを拭き取るなどの対処をすぐに行えば問題は解消するでしょう。
エルグランドのメーターの見やすさ
次にエルグランドのメーターの見やすさについてご説明します。
エルグランドのメーターの見やすさについて
エルグランドのメーターはシンプルな仕様となっているため、メーターの見やすさは結構良好なメーターとなっています。
メーターの見やすさに関してはいろいろな要素があるもので、メーターのサイズの大きさから文字のフォントやサイズ、メーターの明るさまで関係してきます。
またドライバーのメーターへの好みや慣れでも見やすさは影響しますし、アナログメーターとデジタルメーターの慣れや使いやすさでも見やすさが変わります。
最近の車種のメーターはとにかく情報量が多くなってきていることでメーターの見やすさが損なわれることがあるのですが、エルグランドのメーターに関してはそこまで気になる部分は少ないです。
エルグランドのメーターは基本的にアナログメーター式ですのでドライバーが直感的に情報を把握できる仕様であり、従来の車のメーターとも近い仕様なので乗り換えの際にも違和感なく使いこなせます。
またセンターにあるアドバンスドドライブアシストディスプレイに表示される情報も窮屈すぎることがなく、切替式でさまざまな情報を表示しても情報量の多さに翻弄されることは少ないでしょう。
メーターの明るさについてもスイッチ式で即座に調整ができますので、状況に応じた対応が出来るのも便利です。
エルグランドのメーターの見やすさについての評判
エルグランドのメーターの見やすさについてはX(twitter)にもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。
マイナー後のe52エルグランドに乗ったけど、めっちゃ静かで驚いたΣ(゚Д゚ノ)ノ
メーターも見やすくなったし、アラウンドビューモニターの使い勝手素晴らしすぎる
欲しくなるなー pic.twitter.com/f1dyucnNPg
— 半透明さん (@PixusMp540) May 24, 2015
こちらの方はマイナーチェンジ前と後のエルグランドに乗り継いだことがあるようですが、その進化にかなり驚かれたようです。
メーターについても後期仕様で見やすくなったようで、長年のモデル期間の間にもしっかり使い勝手が向上しているようです。
代車でオーラを借りた。
液晶メーターは見やすいけど、やっぱりメカメカしいアナログのメーターの方が好みだなぁ。
ってか、やっぱりE52が好き。
カッコいいわ。 pic.twitter.com/zrh7hio1fa— ぴかりん (@flhtkl433) April 23, 2023
こちらの方は最新の日産車であるオーラを代車として乗られたそうですが、メーターの見やすさについてはエルグランドのアナログメーターのほうが良かったようです。
オーラは最新のメーターでデジタル表示が多い仕様なのですが、機械式のアナログメーターにもメリットは十分にあることがわかりますね。
エルグランドのメーターの故障
では最後にエルグランドのメーター故障についてご紹介しましょう。
メーターは車の部品の中では比較的故障の少ない箇所であり、基本的な故障は経年劣化によるものとなります。
エルグランドは現行車種ではありますがモデルが14年近く続いているため、年式によっては経年劣化が進んでメーターが故障する車も増えてきています。
エルグランドのメーターはアナログ式がメインのメーターであり、警告灯や表示灯の電球切れぐらいであれば一部の交換修理で対応できるでしょう。
ですがメーターの表示や機械的な部分の故障に対してはメーター全体の交換が必要であり、修理には30,000円程度は費用がかかります。
またエルグランドの前期後期でメーターの仕様が違いますので、前期仕様の場合には交換部品の確保が少し大変かもしれません。
後期仕様であれば現行車種ということもあって新品部品が入手できますので、修理も室の高いものとなるでしょう。