マツダ CX-3はコンパクトカーサイズのクロスオーバーSUVで、扱いやすいサイズのSUVです。
今回はCX-3のラゲッジスペースについてご紹介します。
CX-3の荷室 ・トランクの容量・寸法
マツダ CX-3はコンパクトカーをベースとしたクロスオーバーSUVで、いわゆるコンパクトSUVと呼ばれる車種です。
CX-3はマツダのクロスオーバーSUVラインナップの中では最も小型のモデルとなっており、コンパクトカーのプラットフォームを活用したSUVとなっています。
CX-3は2015年に登場した結構前の車ですが、現在でもその魅力から人気は高くマイナーチェンジを行いながらラインナップを続けています。
CX-3はコンパクトカークラスと言ってもしっかりSUVらしいデザインも盛り込まれており、そのデザインは世界的にも高い評価をされています。
ではCX-3のおおまかなサイズ感とラゲッジスペースのサイズや容量をご紹介しましょう。
スペック | CX-3 | |
乗車定員 | 5名 | |
全長 | 4,275mm | |
全幅 | 1,765mm | |
全高 | 1,550mm | |
室内長 | 1,810mm | |
室内幅 | 1,435mm | |
室内高 | 1,210mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 800mm(ラゲッジフロア面〜天井) ・アンダーラゲッジ深さ BOSE無し車:151mm BOSE付き車:69mm |
幅 | 990mm(タイヤハウス間) | |
奥行き | セカンドシート展開時:690mm セカンドシート収納時:1,260mm(フロントシート〜テールゲート)〜1,620mm(助手席シート最前端) | |
ラゲッジ容量 | セカンドシート展開時:350L アンダーラゲッジ込み:430L | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 495mm | |
奥行き | 約900mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 495mm | |
奥行き | 約900mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 1,240mm | |
奥行き | 約900mm |
CX-3はコンパクトカーをベースとしているため全長が4,200mm程度と短いサイズですが、全幅はSUVらしいワイドなサイズとなっておりどっしりとした安定感があります。
一方で全高は1,550mm程度とSUVにしてはかなり低い高さの車となっており、SUVよりはコンパクトカーに近いデザインの車となっています。
またCX-3は室内長などが多少控え目なサイズ感の車となっており、これにはディーゼルエンジンを収めるためのボンネットのサイズが大きいことも影響しています。
CX-3はハッチバックカーなので標準的なラゲッジスペースはセカンドシートからテールゲートまでの間のスペースとなるのですが、全高の低い車なのであくまでコンパクトカークラスの室内高となっています。
一方でラゲッジスペースの奥行きがコンパクトカーにしては結構広めのサイズがあり、座席のスペースが控え目なことに対して積載性は高めになっています。
一方でラゲッジスペースの横幅などはワイドなボディに対しては少し短めですが、このあたりはSUVらしいデザインによるところもあります。
それでも標準的なラゲッジスペースの容量は350Lは確保されており、見た目にも結構使いやすそうなスペースになっています。
ではCX-3のラゲッジスペースについて詳しくご紹介しましょう。
CX-3の荷室・トランク・荷物収納スペースの良い点
CX-3のラゲッジスペースは使いやすい特徴があり、つぎのような良い点があります。
意外と広い標準ラゲッジスペース
CX-3のラゲッジスペースはセカンドシート展開時でも結構なスペースが利用でき、普段使いであれば十分なサイズがあります。
CX-3の標準的なラゲッジスペースはセカンドシートから後ろのスペースになりますが、このスペースは奥行きが700mm程度ありますのでコンパクトカークラスよりワンサイズ広めの奥行きがあります。
横幅はタイヤハウス感の壁部分で寄生されていて控え目なサイズですが、高さが800mmもあるので全体的には四角い使いやすいスペースが用意されています。
容量も350Lということでコンパクトカーの中では広い容量が確保されており、普段使いの買物の荷物ぐらいであれば十分積み込めるサイズがあります。
またCX-3の標準ラゲッジスペースにはスーツケースなども積み込むことができ、中型のスーツケースであれば2個〜3個ぐらいは積込むことができます。
大型のスーツケースやゴルフバッグなどは流石に標準ラゲッジスペースには収まらない場合が多いですが、ゴルフバッグは小さなサイズであれば横積みでなんとか積める製品もあるでしょう。
ベビーカーや車いすなどを載せるときには折りたたみ式でなければ積み込みは難しく、こちらも製品の形状によっては横倒しにするような形で積み込めるものもあります。
使いやすいサイズのラゲッジスペースとはいってもコンパクトカークラスではあるので広々したサイズはないのですが、毎日使う車としては十分なサイズはあります。
シートアレンジで大幅に拡大するラゲッジサイズ
CX-3のラゲッジスペースはシートアレンジによって大幅にスペースを広げることができ、大きな荷物を積み込むときにはこの機能を活用すると良いでしょう。
CX-3の標準ラゲッジスペースはセカンドシートの背面のスペースとなっていますが、このセカンドシートは背もたれを前側に折りたたむことで収納することができ、シートアレンジとしてラゲッジスペースに活用できます。
シートアレンジ後にはフロントシートから後ろのスペースがすべてラゲッジスペースにできますので、その奥行きは1,260mmもの広さがあり前後に長い荷物を積み込めます。
ゴルフバッグなどは前後方向に積み込むようにすれば3個ぐらいまでは積み込めるので、レジャーなどにはこのモードが活用できます。
またシートアレンジはセカンドシートの左右を6:4分割式で分けることが出来、片側だけを倒すようにすれば残ったほうを座席として利用することが出来ます。
こうすれば乗車人数を3人〜4人キープしつつも長い荷物を前後に積込むことが出来て、ゴルフなどに行くときにはこのモードで乗車人数とゴルフバッグの数を調整すると良いでしょう。
さらにCX-3の助手席を前側にスライドさせておけばさらにラゲッジスペースの前後サイズを広くつかうことができ、1,620mmもの広いサイズを活用できるのでいろいろな状況に対応できます。
深底で使いやすい形状のアンダーラゲッジ
CX-3には標準ラゲッジスペースの床底にある程度の広さのアンダーラゲッジが設けられており、色々な使い方ができます。
アンダーラゲッジはラゲッジスペースのデッキボード下に設けられたスペースのことで、上下2段に分けて荷物の収納が可能になっています。
CX-3では標準ラゲッジスペースの床面全体がデッキボードとなっており、デッキボードを持ち上げることでアンダーラゲッジにアクセスすることができます。
アンダーラゲッジの深さはCX-3に装備するオーディオシステムの仕様差で多少変わってきますが、BOSEシステムがない仕様で151mm、装着仕様でも69mmと結構な深さがあります。
アンダーラゲッジは通常のラゲッジスペースほど広さはないものの、小物類や普段使わない工具類などを収めておくにはピッタリのスペースです。
アンダーラゲッジの床面は防水性のある樹脂パネルとなっているため濡れたものや汚れたものを載せるためにも便利であり、靴なども収めておけます。
またアンダーラゲッジのフタであるデッキボードは取り外したままにも出来ますので、こうすれば上下のラゲッジスペースをあわせた容量を利用できより背の高い荷物も積み込めます。
この状態でのラゲッジスペース容量は430Lと中型車並みであり、もし広いスペースを日常的につかうのであれば取り外したままにしておいても良いでしょう。
フラットな形状で積み込みしやすいデザイン
CX-3はラゲッジスペースのデザイン的に荷物の積み込みがしやすくなっており、使い勝手の良いSUVです。
SUV系の車種は基本的にはオフロード系の車がベースとなっているため、都会的なクロスオーバーSUVでも大径タイヤや大柄なボディで地上高の高い車が多いです。
地上高が高いとラゲッジスペースの床面なども高い位置にあって荷物の積み下ろしがしづらくなるのですが、CX-3はクロスオーバーSUVといっても車高の低い車なのでラゲッジスペースの床面位置が比較的低くて便利です。
車のデザイン的にラゲッジスペースの横幅は多少狭くなるのですが、余計な出っ張りなどはないのでスムーズに荷物を積み込めます。
またCX-3のラゲッジスペースの床面はリアバンパーの高さとほぼ同じ位置にあり、重量物の積み込みのときにスムーズに載せることができます。
そしてシートアレンジをするとセカンドシートからテールゲートまでがほぼフルフラットなデザインとなっていますので、荷物の前後移動もしやすく使い勝手の良いラゲッジスペースになります。
一方で前述のデッキボードを取り外した状態だとアンダーラゲッジの深さ分底が深くなっているので、フルフラットにはならず一部段差が生まれている点には注意が必要です。
大きく跳ね上げるテールゲート
CX-3のテールゲートはSUVにしてはかなり大きく跳ね上げることができ、荷物の積み込みの際に障害になりにくくなっています。
一般的にハッチバックタイプの車のテールゲートは後ろに90°近く跳ね上げるタイプが一般的であり、荷物を積込むときにはテールゲートの下に潜り込むような形になります。
コンパクトカーなどではテールゲートの高さで積み込める荷物の高さにもある程度制限が出てきてしまうのですが、CX-3のテールゲートは90°を超えて130°ぐらいまで大きく開くことが出来ますので、荷物の積み込みのときに邪魔にならずに便利です。
テールゲートが大きく開くことで荷物の積み込みの際にまっすぐだけでなくある程度斜めに角度をつけることも出来、長い荷物を積込むときにも結構便利です。
特にCX-3はSUVにしては全高の低い車なのでテールゲートが大きく開かなくては荷物の積み込みやすさに大きな差があり、使い勝手を優先された設計となっています。
CX-3はテールゲートのサイズ自体はあまり大きくないのですが、高さ方向にはこのテールゲートのおかげでかなり利便性が上がっています。
利便性の高いラゲッジスペース装備
CX-3のラゲッジスペースにはいくつか便利な装備がそなわっており、乗用車として使いやすい装備となっています。
まずCX-3には標準ラゲッジスペースの上側に装着できる装備として「トノカバー」があり、こちらはラゲッジルームの目隠しをするためのカバーとなります。
CX-3はハッチバックカーなのでテールゲートのリアウインドウからラゲッジスペースの内側が見えるのですが、プライバシーなどであまり見られたくないときにトノカバーが活躍します。
また軽いものであればトノカバーの上にも小物を載せておくことができ、ラゲッジスペースを分割するような使い方も出来ます。
トノカバーはテールゲートともヒモでつながっているのでテールゲートを開けば自動的にトノカバーも開いて荷物が積み込みやすいですし、取り外しも出来るので大きな荷物の積み込みにも邪魔になりません。
そのほかのラゲッジルーム周りの装備は標準的な装備となりますが、照明が右側のサイドトリム部分に設けられており、夜間でもラゲッジスペースで手元などを照らしてくれて便利です。
また標準ラゲッジスペースとセカンドシートの境目あたりにはフックがそなわっており、サイドトリム部分に左右1箇所ずつありますので荷物などを固定するために利用できます。
このフックの耐荷重は片側20kgとなっていますのであまり強く引っ張ることは出来ませんが、ロープなどで荷物を固定するためにはしっかり利用できるでしょう。
CX-3の荷室・トランク・荷物収納スペースの悪い点
CX-3のラゲッジスペースはコンパクトSUVとしては使いやすいものとなっていますが、一方でつぎのような点は少し不便な点です。
テールゲートの高さが邪魔になることがある
CX-3のテールゲートは大きく開閉角度が取れる点が特徴ですが、この点はメリットはある一方でデメリットもいくつかあります。
テールゲートの開閉角度の大きさは荷物を積み込むときには余計な障害とならずに便利なのですが、一方で大きく跳ね上げることで邪魔になることもあります。
天井のない外や大きな駐車場であればよいのですが、高さの低い駐車場や障害物がある場所においてはテールゲートが大きく跳ね上がることで周りにぶつかる可能性がでてきます。
跳ね上げたテールゲートの高さはCX-3の全高を超えているので、ボディが収まったと思ってもテールゲートだけぶつかる可能性もあります。
テールゲートが邪魔になるときはかなり駐車場など施設の状況によるところは大きいですが、注意は必要となります。
またテールゲートが高い位置まで跳ね上がることでテールゲートを閉めるときには高い位置まで手を伸ばさなければならず、背の低い人には閉めづらいというデメリットもあります。
CX-3には電動式でテールゲートを開閉するスイッチもあるのですが、そのスイッチも結構高い位置にあるので場合によっては使いづらいものです。
一見するとテールゲートが大きく開くのは便利さが目立ちますが、実際に使ってみると意外な弱点があるものです。
汚れには弱いカーペット生地
CX-3のラゲッジスペースでは床面がカーペット生地で覆われているのですが、カーペット生地は汚れに対してはちょっと弱いものとなります。カーペット生地は比較的柔らかな素材の床面素材で、乗用車の床面としては標準的なものです。
カーペット生地でラゲッジスペースが覆われていると荷物を積み込むときにメリットが多く、荷物が傷つきづらいので荷物をスムーズに積み込めます。
またボディ側の傷つきも防ぐことができるので基本的に不便なことはなく、CX-3では標準ラゲッジスペースのデッキボード上面がカーペット生地となります。
さらにシートアレンジ後のシート上面も同様な素材なので、シートアレンジ後でも活用できます。
ですがカーペット生地は泥汚れや水で濡れたりすると掃除してきれいにするのが大変であり、一度染み付いてしまうとシミになって残ってしまうこともあります。
普段使いではそういったシーンはあまりないものの、ベビーカーや車いすなどを積み込むときには注意が必要です。
またキャンプやアウトドアの際にも汚れたものを持ち帰るときなどに問題となることがあり、そういったシーンが想定されるときには防水シートなどをあらかじめ用意しておいたほうが良いでしょう。
CX-3の荷室・トランク・荷物収納スペースの口コミ・評判
CX-3のラゲッジスペースについてはtwitterでもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。
CX-3は、後席や荷室が狭いと言う意見を聞きますが、私の使用では主に一人乗車だし、後席を倒せは長尺物も積めるので、特に不便は感じないですね~。
— バイク屋の鯛焼き (@b_i_k_e_y_a) March 29, 2019
こちらの方はCX-3を普段使いされているのですが、ラゲッジスペースや後部座席のサイズについては必要十分なサイズはあるようです。
どうしてもコンパクトカークラスのSUVなので幅広い使い勝手の良さまではないものの、日常の乗用車としては十分な車と言えるでしょう。
親父のCX3、どうしたもんかねー。一応会社名義で固定資産なのがややっこしい。1-2名乗車だとええんだけど、実習生送迎とかだと荷室が狭くて海外旅行者のようなでっかいトランクだと、あまり荷物載らない(もうすこし荷室が広いCX-30が裏山)っていう。あと出張減って使う機会もー。
— なかのだ@ (@nakanoda) November 14, 2020
こちらの方は結構色々な用途にCX-3を活用されているのですが、大人数の送迎などにはなかなかラゲッジスペースが狭くて不便さを感じていらっしゃいます。
特にトランクなどの大きなものを積み込みづらいということで旅行には不便さが多いのでしょう。
総評
マツダ CX-3はコンパクトカークラスのSUVということでかなり扱いやすいサイズの車であり、SUVの中ではエントリーモデルといえる車種です。
そのサイズのコンパクトさから車内スペースにはある程度制限はあり、ラゲッジスペースも普段使いで十分なスペースですが大幅な積載性までは期待できません。
それでもCX-3は乗用車として十分に活用できる車には仕上がっているので、シートアレンジをうまく活用することで対応できるシーンは多いでしょう。