トヨタ カムリはトヨタの大型セダンで、スポーティなデザインが特徴の車です。
今回はそんなカムリのデザインについてご説明していきましょう。
カムリのデザイン
参考:toyota.jp
トヨタ カムリは1980年からラインナップされているセダン系の車種で、トヨタ車の中ではスポーティな印象が特徴的な車です。
日本のセダンと違って海外では以前からスポーティなデザインを持つスポーツセダンが人気であり、長距離運転に適したゆとりのある大型のボディに空力性の良いデザインの組み合わせが一般的です。
トヨタにはクラウンという大人気セダンがあるのですがクラウンは日本国内専用車で!それに対してカムリはおもに北米をメインとした車種になっています。
カムリも以前は国内車種としてコンパクトなサイズだったこともあるのですが、北米メインとなってからはボディの大型化が進みクラウンより幅の広い大型セダンになっています。
カムリは現行モデルで15代目を数える長寿車種でもあり、現行モデルは2017年にフルモデルチェンジされた車となります。
またカムリはパワートレインとしてハイブリッド専用車となっており、環境性能も非常に高いセダンになっています。
また性能もセダンらしい静粛性の高さに加えてカムリらしい走行性能の良さも備えており、後席でゆったりする車というよりは自分で運転していて楽しい車に仕上がっています。
カムリの人気は以前北米が強いのですが、国内でも年々人気が高くなっており、街中でもよく見る車の1つになっていますね。
今回はそんな現行カムリのデザインをご紹介します。
カムリのエクステリアデザイン
カムリのエクステリアデザインはスポーツカー風のシャープなデザインとなっており、非常にスタイリッシュです。
参考:toyota.jp
カムリのフロントデザインはシャープで薄めのヘッドライトとグリル、そこにつながる肉感的なフロントバンパーデザインが非常に特徴的なデザインになっています。
ボンネットの高さも低めに構えられていてかなりフォルムがスポーティになっており、メッキパーツの配し方も高級感とシャープさがしっかり両立しています。
またボンネットも複合的なラインで複雑に構成されたものとなっており、車の前後に流れる流線型のラインが特徴的です。
参考:toyota.jp
またカムリはフロントからルーフにつながる部分も特徴的なデザインで、ボディカラーの組み合わせによってはルーフがブラックでボディカラーと違うツートンカラーにできます。
サイドのフォルムは比較的シンプルなフォルムですが、ルーフからリアにつながる部分はオーソドックスなセダンではなくファストバックスタイルのセダン風になっていて、スポーツフォルムを崩すこと無くトランクまでのラインがつながっています。
サイドのウインドウも広く大きくデザインされており、セダンながら車内の解放感が高くなっています。
参考:toyota.jp
カムリのリアのデザインはセダンなのでトランクルームがあるのですが、ファストバックスタイルに見えますが開閉部分はトランク部分のみとなっています。
シャープなデザインなのでトランクの開口部が小さいように見えますが、車の横幅のサイズが大きいため実際にはちゃんと開口部が広く確保されています。
リアコンビランプも小さめにまとめられていますが、リアは多少柔らかめのデザインになっているので硬い印象はありません。
またリアバンパーの下部はブラックのアンダーパネルふうに仕上げられており、大きな車ですがデザインでうまくシャープな印象をあたえるようになっていますね。
カムリのインテリアデザイン
カムリはインテリアのデザインもかなり特徴的なものに仕上がっており、日本で標準的なデザインとは一線を画すものです。
参考:toyota.jp
カムリの運転席や助手席周りのデザインは北米市場向けの力強いイメージのものとなっており、特に左右からセンターコンソールにつながる有機的なラインが実に目を引くインテリアとなっています。
エアコンダクトやパネルなどがコンパクトにまとめられている一方で全体的にゆとりを感じる余裕もあるデザインであり、質感の高さとシャープさを両立したものです。
またセンターからシフトノブ周辺につながるぐいっと曲がったラインがドライバーのコクピット感を高める要素になっており、ドライバーの満足感を高めてくれるカムリらしいインパネデザインです。
参考:toyota.jp
カムリのインテリアはスポーツセダンということでホールド間の高いシートが装着されており、高級車としての質感の高い表皮と凹凸の多いシート構造でスポーティな印象を持っています。
前席に加えて後席の左右もホールド性はありますが、センターに関しては多少補助シート的な形になっていて、この部分はアームレストが飛び出すとともにトランクルームとつながるトランクスルー機構もあります。
セダンなのでインテリアは全体的に塊感のあるものとはなっていますが、ボディサイズが大きいので前席と後席の足下空間がしっかり確保されていてゆとりはあります。
カムリはこのスポーツセダンとしてのデザインがインテリアとしてもカッコよく、地味なイメージのあるセダンの中で違った価値観を持たせた点が人気のもとでもあります。
カムリのボディカラー
カムリのボディカラーには現行モデルで次の7色が設定されています。
カムリ | プラチナホワイトパールマイカ |
プレシャスメタル | |
アティチュードブラックマイカ | |
エモーショナルレッドⅡ | |
ダークブルーマイカメタリック | |
アティチュードブラックマイカ+プラチナホワイトパールマイカ | |
アティチュードブラックマイカ+エモーショナルレッドⅡ |
カムリのボディカラーにはいわゆる定番カラーと呼ばれるホワイト、ブラック、シルバーが揃っており、プラチナホワイトパールマイカやアティチュードブラックマイカは輝きのあるメタリックカラーで存在感があります。
またシルバーにはプレシャスメタルという金属風のボディカラーとなっており、シャープなデザインのカムリには実にピッタリのデザインとなっています。
その他にはレッドやブルーなどのエモーショナルなカラーがありますが、ボディカラーの構成としては普通の国産車ほど豊富ではなく比較的標準的なカラー構成となります。
ですがカムリには2色のツートンカラーが用意されており、ルーフのカラーにアティチュードブラックマイカを配してボディカラーを違うものとしたツートンカラーは実に存在感のあるカラーです。
ボディカラーはプラチナホワイトパールマイカとエモーショナルレッドⅡの2つですが、どちらも単色のカラーよりもブラックのルーフで引き締まった印象となるのでカッコいいセダンに仕上がります。
カムリは人気か?
カムリはトヨタのセダン系の車種の中では特にスポーティデザインを持つ車になっていますが、販売台数から見ると国内では大人気というわけではありません。
カムリは北米市場では非常に高い人気を誇っている車種で、年間販売台数でいうと300,000台規模の大人気車種です。
北米のトヨタ全体の販売台数からみても上位トップ3に入る車種になっており、セダン系の車種では間違いなくトップの車がカムリです。
しかし国内市場では流石にそこまでの販売台数はなく、年間販売台数でいうと10,000台規模となっています。
国内でのセダンの人気は中型セダンであるカローラや大型セダンではクラウンが人気で、これらの車種は年間販売台数でも上位30位には入っています。
これに対してカムリはおおよそ40位前後の位置にあり、不人気車というわけではありませんが全体的なボリュームとしてみればそこまで大きくありません。
国内でもカムリは意外と見かける車種にはなりましたが、基本的には北米メインの車であることがわかるでしょう。
カムリの評判
カムリのデザインの評価についてはtwitterにもさまざまな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。
トヨタのデザイン、長らく好きじゃなかったけど、ゼロクラウンとカムリと新型カローラはかっこいいと思う。逆に最近のベンツ、どうした?
— taiwata_ゆるふわ ( ・`ω・´)キリッ (@taiwata) December 25, 2021
こちらの方はトヨタ車の中でカムリのデザインをかなり好まれており、カッコいいと感じる車種に入っています。
以前はトヨタのセダンというと落ち着いたデザインが多くて地味な印象だったのですが、近年はスポーティなデザインが増えてきていい感じですね。
現行カローラとかカムリもそうだし、今度出すらしいEVシリーズ見てもそうだけど
最近のトヨタってボンネットを低くフェンダーを薄く見せることでスポーティーで速そうなカッコいいデザインに持っていくからいいよなぁ…それこそ昔ならホンダがやってたみたいな— かま (@1zz_vvti) December 17, 2021
こちらの方もカムリのデザインをカッコいいとおっしゃっており、フロントが低いデザインが評価が高い点ですね。
以前は国内車ではホンダがカッコいいという評価が多かったのですが、トヨタは近年とくにカムリのようなフェイスが増えてきています。
現行カムリも良い車ですが、横置きエンジンの横幅1800mm超えのロングホイールベースは取り回しが悪いからやはり北米向きなんですよね。
大きい方が乗り心地は良くなるのかもしれませんが…。
まあそこは現行カローラが補完しているのでしょうね。
— にげまくり (@nigemakuri) April 17, 2021
カムリはデザインの評価は高いのですが、一方で車のサイズが大きいことで取り回しがイマイチという評価もあります。
北米向けのカムリなのでどうしてもボディは大型化する傾向にありますが、国内の道路事情では微妙な点もあります。
カムリの欠点
カムリはデザイン的にカッコいいというポジティブな評価が多い一方で、次のような点がデメリットになって国内の販売台数が伸び悩んでいる状態にあります。
北米譲りの大きなボディ
カムリのボディのデザインは見た目的にはカッコいいのですが、一方でそのサイズが大きすぎて扱いにくいという大きなデメリットもあります。
カムリはボディサイズだけを見ると国内では大型車の部類に入る車種で、車の全長は4,800mm〜4,900mm程度、全幅は1,840mmというサイズ感です。
このサイズは他の国産車だと大型ミニバンや同じセダンだとクラウンなどが入るカテゴリーであり、国産車の中ではほぼ最大クラスの車となります。
それにもかかわらずカムリはFF(前輪駆動)式の車であり、大型セダンとしては車格はクラウンほどではありません。
しかしその中でカムリは特に横幅が大きい車になっており、同クラスの国産セダンであるクラウンが歴代モデルで1,800mm以下に抑えているのに対して、カムリは1,840mmとクラウンより大きな車になってしまっています。
北米の大きな道ならともかく日本国内で狭い道も多い状況ではカムリの横幅はかなり大きいものとなっており、パットした見た目でもかなりの大型車です。
そのため小回りなどの扱いやすさがクラウンなどより下がった結果、販売台数の面でカムリはそこまで大きくなっていないのです。
カムリは世界戦略車としては必要なサイズ感をもたせてあるのですが、世界でも道の狭い日本ではあまり使い勝手がよくない点が見えてきてしまいます。
オーソドックスなセダンフォルムと違うスポーティデザイン
カムリはデザインが非常にスポーティなかっこいい車なのですが、日本でのセダンの需要とは少し合わない部分もあります。
現在日本ではセダンという車種は以前ほど人気があるカテゴリーではなく、それよりはミニバンやSUVなどの大きなボディを持つ車種に人気が集まっています。
以前はセダンは日本でのファミリーカーの定番的な車種でおもに中高年を中心に人気があったのですが、今は他の車種におされたり、もっとコンパクトなハッチバックカーなども増えてきたことでセダンが全般的に低調です。
その中でもまだセダン系の車種は残っているものの、その需要は大人しい車種を望むユーザーに傾いています。
トヨタ クラウンを始めとして現在の国内のセダンのデザインも少しずつスポーティにはなってきていますが、その中にあってもカムリのデザインはかなりシャープなデザインです。
北米などではこのデザインも人気のもとになるのですが国内ではそういうわけには行かず、もう少しおとなしめのデザインのセダンに人気が集まっています。
また若者向けとしてカムリはスポーティなデザインをしているのですが、若者層には価格面であまり魅力的でなくやはり人気に繋がりにくい部分があります。
カムリの値段
では最後にカムリの現在の新車価格と、現行モデルの中古車価格をご紹介します。なお中古車価格は大手中古車情報サイトであるカーセンサーおよびgoo-netから調べています。
カムリ | 新車価格 | 中古車本体価格相場 | |
カムリ(10代目) | 3,485,000円〜4,672,000円 | カーセンサー | 1,650,000円〜4,950,000円 |
goo-net | 1,655,000円〜4,950,000円 |
カムリの日本での新車価格は3,500,000円〜4,700,000円の価格帯にあるのですが、この価格帯は国産の一般車であるとほぼ最高ランクとなっており、間違いなく高級車の位置づけです。
同価格帯にはさまざまな高級大型ミニバンや大型SUV、クラウンなどの高級セダンがあり、購入するのにかなり費用がかかる車種となっています。
その中でファミリーカーとしての利便性や居住性の高さなどで比較するとミニバンやSUVなどが国内では人気になっており、カムリのようなセダンは価格帯や質感こそよいもののあまり人気が出ない状況にあります。
また現行カムリは販売から5年程度が経過してそこそこ中古車の台数も増えてきており、初期型は現在1,650,000円ぐらいから購入できるのでこのぐらいであればデザインのカッコよさとのコストパフォーマンスは十分にあるでしょう。
ただ現行モデルですので状態の良い中古車はまだまだ価格が高めにキープされている形であり、中にはフル装備で新車価格より高い仕様もあります。
カムリのモデル期間はおおよそ6年〜7年で定期的に切り替わるので現行カムリもそろそろモデル末期に近づいており、今後フルモデルチェンジをしたあとであればこの10代目カムリの中古車価格は大きく下がるでしょう。