1分で車を60万円値引きする裏技

ポルシェ911の後部座席(2列目)の広さは狭い?倒すこと(リクライニング)はできる?!

ポルシェ911はポルシェの伝統的なスポーツカーで、現在でも伝統のコンセプトを守りながら世界最高峰のスポーツカーの一つとして人気があります。

今回はこのポルシェ911の後部座席について見ていきます。

ポルシェ911の後部座席の2列目・セカンドシート

ポルシェ911参考:www.porsche.com

ポルシェ911はポルシェを代表するスポーツカーで、「911」が車名なので何代目でも911となります。

現行モデルは922型と呼ばれる8台目の911で、初代911を彷彿とさせるレトロフィーチャーなデザインながら、最新のコンポーネントで世界最高峰の走行性能も持ち合わせています。

ではまずはそんなポルシェ911の大まかなサイズ感をご紹介しましょう。

スペックポルシェ911
乗車定員4名
全長4,519mm
全幅1,852mm
全高1,300mm
室内長約2,000mm
室内幅約1,500mm
室内高約1,100mm
ラゲッジルーム高さ約300mm
約1,000mm
奥行き約600mm
運転席寸法高さ約900mm
約500mm
奥行き約900mm
助手席寸法高さ約900mm
約500mm
奥行き約900mm
後席寸法高さ約800mm
約500mm×2
奥行き約600mm

ポルシェ911はピュアスポーツカーというカテゴリーの車でまさに走りに特化した性能をしており、エンジンや足回り、空力性能など様々な面が走行性能に振り向けられている車です。

そんな911ですが車のレイアウトとしては基本的には4人乗りのクーペスタイルとなっており、スポーツカーながら後部座席が2席設けられています。

911の外観サイズは中型車クラスの短めの全長にワイドな全幅、そしてスポーツカーらしい低い全高を持ち、流線型のスポーティなラインは初代911から受け継がれる特徴です。

そして911最大の特徴なのがこちらも初代から受け継がれるエンジン搭載位置であり、911はエンジンの搭載位置が車の最も後部にある「RR(リアエンジンリアドライブ)」レイアウトになっていて、後部座席のすぐ後ろには隔壁で隔たれてパワフルなエンジンが搭載されています。

また後部にエンジンがあるとトランクルームなどはないイメージもありますが、現行911はエンジンの上側に当たる部分が隔壁で分けられており、そのスペースを小さいながらラゲッジスペースとして利用できます。

ではこのポルシェ911の後部座席を詳しく見ていきますが、実は911には標準的なクーペボディの他にオープンモデルの「カブリオレ」やハーフオープンの「タルガ」、そして特に上級のスポーツモデルとして「GT3」や「カレラT」などのスペシャリティモデルもあります。

この内スペシャリティモデルは後部座席を廃した2シーターになっているので今回の内容からは省きますが、カブリオレやタルガ仕様についてはクーペとほぼ同様の後部座席がありますので同時にご紹介します。

ポルシェ911の広さ・居住性

ポルシェ911 シート参考:www.porsche.com

ポルシェ911の後部座席は基本的にエマージェンシーシートとしての役割がメインであり、普段から実用的に使うタイプのシートではありません。

また911は2ドアタイプのスポーツカーなので後部座席への乗り込みは前席ドアからとなり、前席を倒した狭いスペースから乗り込む形となります。

ポイント

ポルシェ911の車内を一度覗き込めば誰でも後部座席がかなり狭いことに気づくのですが、911はなによりドライバーのための走りの車であり、運転席や助手席を優先してレイアウトされています。

後部座席は左右に分割された座席が2席備わっているのですが、その横幅は運転席や助手席よりも窮屈なものであり、左右のシートの間に大きな盛り上がりがあることでも座るスペースがギリギリです。

これはスポーツカーとして体を支える役目などもあるのですが、このサイズ感だと後部座席の乗員はマトモに体を動かすことができず、長時間乗っているとかなり辛い座席になっています。

また911は車の後部に行くに従ってボディの横幅が絞られるようなデザインとなっているので、運転席や助手席に比べると後部座席は狭くなります。

さらに911の後部座席は前後スペースもかなり狭いものとなっており、後部座席に座ると身体が小さい人でもほぼ間違いなく前席のシートバックにヒザがぶつかるでしょう。

そのため911の後部座席に座るためにはヒザを抱えるようにして身体を小さくしなければ収まることができず、快適さなどはほぼない狭い座席です。

MEMO

この狭さは普段使いを想定しておらずに緊急時に座れれば良いといったサイズのシートであり、ピュアスポーツカーではよく見られる仕様です。

狭くて実用面では利便性の少ないシートではありますが、それでも後部座席のスペースを荷物置きにして使えたり、運転席や助手席の後ろへのリクライニングをするスペースとして使えるので、スポーツカーとしては結構ありがたいスペースではあります。

加えて911は車の全高が低い車なのですが、天井の高さも低く室内高は狭めです。運転席や助手席でも天井までの頭上空間はおよそ拳1個分ぐらいでギリギリのサイズ感ですが、後部座席に至っては空力的に天井が更に低くなっており、前席よりもかなり窮屈で身長によっては天井に頭がぶつかる人もいます。

そのため上下方向でも縮まったような体勢で乗る必要があり、全体的な狭さと相まってかなり窮屈感を感じる後部座席となるでしょう。

なお911の派生モデルにはオープンモデルがあり、まずフルオープンにできる「カブリオレ」についてはソフトルーフを全開にすれば上下方向は開放されるので窮屈さがなくなります。

一方でハーフオープンである「タルガ」では前席の上だけがオープンして後部座席の上はクーペ同様金属製のボディがかぶさっているので、後部座席の上下方向の狭さは変わりません。

911の後部座席のチャイルドシート対応

911は走りに特化した車であまりファミリーカーとして運用されることはない車ですが、後部座席のチャイルドシートへの対応が可能かどうかを見ていきましょう。

チャイルドシートは子供専用の小型のシートで、車の普通のシートでは子供を安全に保護することが難しいため、専用の小型シートをある程度の年齢までは利用する必要があります。

チャイルドシートには乳幼児や幼児用、学童用などさまzまな年齢や体の大きさにあわせた製品があり、それを多くの場合は後部座席に搭載して運用する形となります。

チャイルドシートの固定にはシートに備え付けのシートベルトを利用するのが一般的ですが、最近では「ISOFIX」というチャイルドシート専用の固定規格が制定されており、これに適応していれば確実なチャイルドシートの固定ができます。

さてポルシェ911についてですが、基本的には狭いスペースの後部座席ではチャイルドシートへの対応は難しい場合が多いです。

一応911の後部座席には左右席にそれぞれ1組ずつISOFIX式のチャイルドシート固定器具が用意されており、これを活用すればISOFIX式チャイルドシートを安全な形で搭載することはできます。

ですが狭い後部座席のスペースに収まるようなチャイルドシートは多くなく、各チャイルドシートメーカーの適応表などを見ても輸入車のスポーツカーである911へ適応したものは少ないでしょう。

さらにチャイルドシートの搭載時にも狭い前席シートの隙間から入れなければならないので大変であり、チャイルドシートの大きさによっては積み込むこと自体も難しいかもしれません。

加えてチャイルドシートが搭載できても実用上そこに子供さんを連れて乗ろうとすると、窮屈なスペースからなんとか乗り込んでチャイルドシートに子供を乗せる作業が大変です。

ある程度の年齢の子供さんであれば自分で乗り込めますが、乳幼児などを連れて乗るのは骨が折れます。

ポルシェ911の座り心地

ポルシェ911の後部座席は座り心地も固く、乗り心地はよくありません。

ポルシェ911の後部座席は前述したように周辺スペースが非常に狭くて居住性があまり良くないのですが、後部座席のシート自体も背もたれや座面が薄いものとなります。

そのため後部座席に座ったときは腰や肩が痛くなりやすく、長時間座っているとかなり疲れやすいシートです。

ポルシェ911では後部座席に座ったときのシートポジションも足を抱いて縮こまるようにして座っているので、それも相まってかなり窮屈さと座り心地の悪さが疲れを助長しています。

もちろんポルシェ911はスポーツカーで運転席や助手席がメインとなるので後部座席はエマージェンシーシートではあるのですが、緊急的に乗る座席だとしてもあまり長距離、長時間は乗っていたくはないものでしょう。

またポルシェ911の後部座席では標準的な乗用車に装備されている後部座席のヘッドレストが装備されておらず、安全性の面でも残念な点があります。

ヘッドレストは走行時には頭を預けるクッションですが、万が一の事故の際にヘッドレストで頭を支えることでむち打ちを防ぐための装備となります。

MEMO

最近では国産車だけでなく輸入車の多くでも後部座席へのヘッドレスト装備は進んでおり、運転席や助手席だけでなく後部座席でも安全性を高める重要な装備となっています。

しかしポルシェ911はスポーツカーであり、かつ後部座席がエマージェンシーシートということでヘッドレストは装備されておらず、万が一の事故の際はかなりリスキーな部分があります。

ヘッドレストが後方視界を妨げたりする面もありますがヘッドレストがない状態で長時間乗車したくはなく、ポルシェ911の後部座席の利用は近距離での移動にとどめておいたほうが安心でしょう。

ポルシェ911の後部座席の装備

ポルシェ911の後部座席では周辺の装備もほとんど備わっておらず、基本的に座るだけの機能となっています。

ポルシェ911の後部座席ではシートベルトに関しては運転席や助手席と同様の3点式シートベルトが装備されており、シートベルトはしっかりした装備となっています。

ポイント

3点式シートベルトは体と腰を支えるタイプのシートベルトなので安全性だけでなく走行時の安定性も高く、ポルシェ911はスポーツ走行をすると体が振られることが多いので後部座席での3点式シートベルトは必須です。

ポルシェ911の後部座席はホールド性はしっかり高いシートになっているので、シートベルトと相まって体はしっかり支えてくれるでしょう。

またポルシェ911では後部座席周りには一般的な車に備わっているような便利装備はなく、基本的には座るだけの座席です。

一応後部座席の左右の脇の車体部分に埋め込み式のリアスピーカーがあったり、左右の座席の間が盛り上がってアームレスト上にはなっていますが、大きな収納やドリンクホルダー、充電ポートなどの装備は一切備わっていません。

わずかにセンターコンソール部分に小さな凹みがあって小物入れにはできるのですが、機能的にはほとんど期待できないものです。

運転席や助手席周りには装備がかなり充実しており、この点からも後部座席があくまでエマージェンシーシートということがわかるでしょう。

ポルシェ911のリクライニング・シートアレンジ

ポルシェ911の後部座席では移動などは出来ずに固定式ですが、一応シートアレンジが活用できます。

ポルシェ911の後部座席ではシートの背もたれの角度やシート自体の前後スライド機能はありませんので、完全に固定式の座席となります。

後部座席の狭さは運転席や助手席の前後スライドなどで多少改善することも出来るものの、基本的には前席シートの居住性や運転性の確保が優先となりますので、後部座席は残ったスペースでなんとかしなくてはならないでしょう。

背もたれの角度なども急ですので、もし長時間乗らなければならないときには別にクッションなどを持ち込んで調整すると良いでしょう。

一方でポルシェ911の後部座席は背もたれを前に倒すことでラゲッジスペースとして活用することができ、シートアレンジを利用することでポルシェ911の少ないラゲッジスペースを拡大できます。

ポルシェ911はRRレイアウトということもあってラゲッジスペースが全体的に少ない車で、ボンネット内がちょっとしたラゲッジスペースになっているほかは後部座席の後ろの小さなスペースがメインのラゲッジスペースになります。

MEMO

このスペースでも普段使いぐらいならこなせるのですが大きな荷物や長めの荷物を乗せるにはやはり不便であり、そういったときに後部座席を倒して少しでもラゲッジスペースを拡大することで利便性を向上できます。

むしろポルシェ911の狭めな後部座席は基本的に荷物置きとして使う場合が多いので、頻繁に人が乗らないのであれば倒しっぱなしにしておいてもよいでしょう。

またシートアレンジは左右どちらかだけでも倒すことはできますので、3人乗車+荷物を乗せるなどの使い方も可能です。

なおオープンモデルであるカブリオレではクーペモデルでラゲッジスペースになっている場所はルーフの収納場所となっていますので、実質的にシートアレンジは無用となっています。

ポルシェ911の後部座席の評価・口コミ

ポルシェ911の後部座席はtwitterでもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。

こちらの方はポルシェのディーラーに試乗に行かれたようでポルシェ911にも乗られたそうなのですが、ラゲッジスペースが意外と広かったのに対して後部座席の狭さにびっくりされています。

ポルシェ911のスタイルや走りの良さは多くの人が魅力に感じる部分ですが、実用面としてみると後部座席はやはり気になる部分でしょう。

一方でこちらの方はポルシェ911の後部座席の実用性を感じておられ、エマージェンシーシートでもとっさの状況でもう1人〜2人が乗れるというのは大きなメリットのようです。

スポーツカーでは2シーターで走りに特化した車も多く実用性が皆無ということも少なくないのですが、ポルシェ911はどんなに狭い後部座席であっても活用できるのは実際に乗っている人からするとありがたいことだそうです。

総評

ポルシェ911はポルシェ伝統のスポーツカーで現在でも高い走行性能とポルシェらしいデザインを伝える車です。

特に走行性能のスペックは世代を重ねるごとに向上していますが、後部座席が備わっているのも初代からの伝統になっています。

ポルシェ911の後部座席はスペースの狭いエマージェンシーシートで一般的な乗用車と比べると不便な部分も多いですが、それでも後部座席がスポーツカーにあるというのは利便性の高さでもあり、ポルシェの魅力といっても良いでしょう。