三菱 RVRは同社のSUVラインナップの中でコンパクトクロスオーバーSUVに位置づけられる車で、まとまりのあるデザインが特徴です。
今回はこのRVRの後部座席についてご紹介しましょう。
RVRの後部座席の2列目・セカンドシート
参考:www.mitsubishi-motors.co.jp
三菱RVRは三菱のコンパクトクロスオーバーSUVで、2010年から現在までラインナップされている長寿車種となります。
現在三菱には何台ものクロスオーバーSUVがラインナップされているのですが、その中で最も小型の車になります。
まずはRVRの大まかなサイズ感をご紹介していきます。
スペック | RVR | |
乗車定員 | 5名 | |
全長 | 4,365mm | |
全幅 | 1,770mm〜1,810mm | |
全高 | 1,630mm〜1,640mm | |
室内長 | 1,865mm | |
室内幅 | 1,480mm | |
室内高 | 1,260mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 約900mm |
幅 | 約1,000mm | |
奥行き | 約900mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約1,300mm | |
奥行き | 約900mm |
RVRは車のサイズがコンパクトカーより多少大きいサイズ感の全長と全幅を持っていますが、全高はSUVらしいデザインを作るために多少高めの車高となっており、デザインも相まって意外と大きく見えます。
しかしコンパクトSUVなので見た目よりも運転しやすい扱い易さはしっかりあり、10年以上ラインナップされているのもその丁度いいサイズ感が理由の一つでしょう。
一方で車内スペースについてはコンパクトSUVの一般的なサイズ感になっており、室内長などはコンパクトカークラスとなります。
ではこのRVRの車内スペースについてご紹介しましょう。
RVRの広さ・居住性
参考:www.mitsubishi-motors.co.jp
RVRは5人乗りの5ドアハッチバックカーとなっており、後部座席には3人が座ることができます。
RVRの後部座席は3席の座席が横につながったベンチシート式の座席となっており、コンパクトカークラスとしては一般的なシートになります。
RVRの後部座席への乗り込みは左右の後部ドアから行えるのですが、RVRはコンパクトカークラスながら後部ドアの開口部が広く取られているので乗降性は良好で、ドアの開閉角度も広いので乗り込みやすい車です。
後部座席の左右のサイズはコンパクトカークラスなので少し狭めの幅になっており、2名乗車であれば窮屈さはないものの3名乗車となると横の人と肩がぶつかるぐらいで結構窮屈な乗り心地になります。
またRVRの後部座席は座ったときの前後サイズが前席シートよりも広めに確保されており、座った人のヒザと前席シートのシートバックとの間には拳1個〜2個分ぐらいのゆとりは確保できます。
これだけあると足こそ伸ばせないものの組み換えぐらいは出来るようになり、長時間の乗車でも体を動かせて快適に座ることができます。
その分前席シートが少し窮屈めにはなっていますが、スポーティなデザインのRVRなので意外とコクピット感があって面白いです。
加えて後部座席に座ったときの頭上空間も標準体型の男性でも拳1個〜2個ぐらいは確保できて窮屈さはなく、RVRのルーフのデザインがフラットなので広々として快適な車内になっています。
コンパクトSUVなので後部座席が圧倒的に広いことはないのですが、扱いやすいサイズの車にしてはかなり快適な1台です。
RVRの後部座席のチャイルドシート対応
RVRはその扱い易さから子育て世代のファミリーカーとしても使われますが、子育て世代ではチャイルドシートが必須となります。
チャイルドシートは子供専用の小型のシートのことで車の座席に乗せて利用するのですが、車の通常のシートは子供の体には大きすぎて安全に保護ができず、ある程度の年齢まではチャイルドシートが必須となっています。
チャイルドシートには乳幼児用や幼児用、学童用など様々な年齢にあわせたものがあり、これらはほとんどの場合後部座席に積み込んで固定します。
その固定には座席に備わっているシートベルトを利用するのが一般的ですが、最近では「ISOFIX」というチャイルドシート専用の固定規格が制定されているのでこれに対応した車であればより確実な固定が可能となります。
RVRは基本設計が2010年と結構古い車になっているのですが、後部座席の左右座席にはISOFIX式の固定機構が設けられており、ISOFIX式のチャイルドシートが利用できます。
また後部座席の背面に「トップテザーアンカー」というチャイルドシート用のフックを引っ掛ける金具もあり、ISOFIXと併用することでより安全なチャイルドシートとなります。
RVRは後部座席のスペースがそこそこ広いのでチャイルドシートを搭載するにも有利であり、多くのチャイルドシートの製品が対応できているでしょう。
最終的にはチャイルドシートメーカーの対応表などの確認が必要になりますが、三菱にはメーカー純正のチャイルドシートなどもあるのでこちらも便利です。
またRVRは後部座席の開口部も大きいので子供を連れて乗り込むのにも楽であり、小型の車ながら子育て世代のファミリーカーとしてなかなか便利な1台です。
RVRの座り心地
RVRの後部座席の座り心地についてはコンパクトカークラスとして標準的なものとなっています。
RVRの後部座席はベンチシート式の座席ですが、左右席とその間にあるセンター席では結構座り心地が違います。
後部座席の左右席はホールド性のあるように座面や背もたれに凹凸が設けられており、体を支えてシートポジションを保ってくれる効果があります。
シートの背もたれや座面の厚みはそこまで厚くないので長時間の乗車では少し疲れやすい座席になっていますが、コンパクトクラスのSUVとしては標準的な座席といえるでしょう。
一方で後部座席のセンター席は左右席に対して盛り上がりがあってフラットな座席になっていて座り心地がいまいちで、補助座席的な役割となっているのでフル乗車乗車の際に使えればよいという感じです。
またセンター席にはグレードによって背もたれ部分にアームレストなどがあるのですが、これによってセンター席の背もたれが固めになるので座り心地は低下します。
またRVRの後部座席には3席全部にヘッドレストが装備されており、特に左右の座席は大型のヘッドレストとなっています。
ヘッドレストは走行時の頭を支えるクッションとしてだけでなく事故の際に頭を支えてむち打ちを支える効果があり、近年の車では特に重要な安全装備の一つになっています。
左右席は大型のヘッドレストで保護性能が高いですが、センター席に関してはヘッドレストは小型なので少し残念な点となります。
ただ左右席でもセンター席でもヘッドレストの上下調整機能があるので、頭の位置に合わせてあらかじめ調整して利用しましょう。
RVRの後部座席の装備
RVRの後部座席にはいろいろ便利な装備があり、後部座席でも使い勝手は良好です。
まずRVRの後部座席のシートベルトについて見ていきますが、RVRは後部座席の3席全てに3点式シートベルトが装備されています。
3点式シートベルトは腰だけでなく体も支えてくれるので安定感があり、事故の際の安全性も高い装備です。
左右席には運転席や助手席と同じく座席の脇から出てくるシートベルトになっており、しっかり体を支えるので走行中にもシートポジションを調整できます。
一方でセンター席も3点式シートベルトではありますが構造が変則的で、シートベルトはラゲッジスペースの左脇から引き出してシートの上を通して3点式とします。
そのため初めてセンター席に座る人ではシートベルトの操作が若干難しいところがあり、ドライバーが補助してあげたほうがよいでしょう。
その他の後部座席周りの装備としては収納が少なめになっており、左右のドアポケットがRVRに装備されていないのは残念です。
その代わり左右のドアには大型リアスピーカーやアームレストが装備されており、そちらの使い勝手は良好です。
また前席シート背面のシートバックポケットは助手席側のみとなっていて、後部座席周りには小物入れはあまり多くありません。
一方で前席シート脇のセンターコンソールの後ろにはUSB式の充電ポートが2箇所装備されており、片方は通常のUSB Type-A ポート、もう1つがUSB Type-Cポートになっており、さまざまな充電ケーブルに対応しています。
また上級グレードには濃い初座席のセンター席の背もたれ部分に収納式のリアセンターアームレストが備わっており、引き出して使うと腕が楽で便利な装備です。
リアセンターアームレストにはドリンクホルダーも2箇所装備されており、RVRの後部座席ではドリンクホルダーはこの部分のみとなっているのでできるだけアームレストありのグレードをおすすめします。
RVRのリクライニング・シートアレンジ
RVRの後部座席ではシートポジションの調整はできないものの、シートアレンジは可能でラゲッジスペースの拡大が出来ます。
RVRの後部座席ではシートの前後スライド機能や背もたれのリクライニング機能は備わっておらず、固定式の後部座席となります。
前席シートにはスライド機能もリクライニング機能もあるので後部座席が少し狭いときにはこちらで調整も出来るのですが、RVRの後部座席はある程度の広さはあるのでそこまで不安はないでしょう。
また後部座席があることで運転席や助手席を後ろに大きく倒せるので、コンパクトカークラスのSUVの後部座席としては十分なサイズです。
またRVRの後部座席ではシートアレンジとして背もたれを前に倒すことができ、これによって後部座席の後ろにあるラゲッジスペースを前後方向に大きく広げることができます。
RVRの標準のラゲッジスペースは多少の広さはあるのですが、大きな荷物や長い荷物を積込むときには少し不足しており、その際にシートアレンジを活用することで様々なシーンに活用できます。
さらに後部座席は左右の6:4分割式の座席となっているので左右どちらかのシートを座席として残すことができ、これによって乗車人数と荷物の量で調整出来て便利です。
RVRの後部座席の評価・口コミ
RVRの後部座席についてはtwitterにもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介しましょう。
なにこのRVR後部座席の足下の広さは。これに4G63ターボ?良いじゃないか。
— 富士乃糸 (@fujinoit_1977) April 18, 2017
こちらの方はRVRを試乗のようなことをされているようなのですが、後部座席の広さに魅力を感じていらっしゃいます。
それでいて走りも良い車なので多少昔の車ながら魅力的な1台となっています。
現行のRVRめっちゃかっこいいんだけど後部座席にリクライニングつけてほしい
— おかじ。 (@okaji_1231) July 18, 2018
こちらの方はRVRの後部座席への不満点としてリクライニング機能を挙げておられ、近年の車にはリクライニング機能が装備されている車種が増えてきているからでもあるでしょう。
ただ現行のRVRは既に10年以上経過している古めの車となっていて設計が前の車なので、今後の新型RVRなどには期待ですね。
総評
三菱 RVRはコンパクトカークラスの小型SUVで、SUVらしい力強いデザインと扱いやすいサイズ感で魅力的な1台となっています。
後部座席もコンパクトカークラスとしては十分な広さを持っているので実用性もあり、装備が多少簡便なことはありますが普段使いには便利な車でしょう。
RVRが既にモデル末期に差し掛かっている車なので新車価格も抑え気味となっているので、手に入れやすい車にもなっています。