トヨタ ヴォクシーは中型ミニバンのベストセラー車の一つで、圧倒的な車内の広さが大きな魅力です。
今回はそんなヴォクシーのデザインについてご説明します。
ヴォクシーのデザイン
参考:toyota.jp
トヨタ ヴォクシーは車高の高いトールサイズの中型ミニバンで、比較的扱いやすいサイズ感と車内スペースの広さを持つ車です。
近年国内での人気車種は利便性の高い車種が増えてきており、その中の一つにミニバン系の車種があります。
ミニバンは車内の広さや居住性、荷物の積載性を優先した車種で、コンパクトから大型まで様々なサイズがあります。
以前はワゴンやバンというと商用車の延長線上で乗り心地や質感の面で残念な部分がありましたが、ミニバンは乗用車をベースにして大型ワゴン化した車なので乗り心地などの面でも非常に快適です。
そのミニバンの中でも特に人気なのが車高が1,700mm〜1,900mm近くのトールタイプのミニバンで、その車高の高さを車内の天井の高さに充てることで従来の乗用車を大きく凌ぐ圧倒的な居住性の高さを持っています。
その中でもヴォクシーはトヨタの人気ミニバンの一つで、現行モデルで3代目となります。ヴォクシーはもともと同じトヨタの中型ミニバンである「ノア」の派生モデルとして登場し、ノアのコンポーネントやボディスタイルなど多くの部分を共通化してフロントマスク及びリアのデザインを変える形で設計されています。
現行のヴォクシーもこの流れを汲んでいますが、現在はノアやもう一つの派生車であるエスクァイアとともに3種類の中型ミニバンという形でラインナップされています。
ヴォクシーとノアおよびエスクァイアの違いはそのデザインにありますので、今回はヴォクシーのデザインの特徴をご紹介します。
ヴォクシーのエクステリアデザイン
まずはヴォクシーの特徴的なエクステリアデザインをご紹介します。
参考:toyota.jp
ヴォクシーの大きな特徴はそのフロントマスクのデザインにあり、非常に押し出し感の強いデザインがヴォクシーならではのものです。
ヴォクシーのヘッドライトは伝統的に上下2段に別れたデザインをしているのですが、その別れた部分からフロントバンパーにかけてメッキパーツのラインが入っているのが非常に質感の高さを出しています。
またグリルやリアバンパー下部にもメッキパーツが各所に奢られており、フロントマスク全体が質感高くキラキラ輝く感じがヴォクシーの特徴です。
ヴォクシーには歴代モデルでも現行モデルでも「煌(きらめき)」という特別仕様車があるのですが、この名前はまさにヴォクシーのフロントマスクデザインの輝きを表したイメージですね。
参考:toyota.jp
またヴォクシーはリアにも大きなメッキパーツを配してそこに「VOXY」の車名が目立つデザインで、それ以外のラインが直線基調に配されているのでシンプルながら高級感を感じるものです。
サイドはミニバンなのでまっすぐのフォルムで車内スペースを最大化させていますが、フロントやリアのデザインが引き締まっているのであまり間延びした感じはありません。
さらにリアウインドウが非常に大きく確保されているので後方視界がかなりよく、大きな車体ながらバックの際にもしっかり目視できるのはありがたいです。
加えてヴォクシーにはオプションや社外品などで派手なホイールを装着することがあるのですが、エクステリアデザインが力強いのでそういった装備もよく似合う車です。
ヴォクシーのインテリアデザイン
次にヴォクシーのインテリアデザインをご紹介します。
参考:toyota.jp
まずヴォクシーのインパネや運転席周りですが、こちらも各所にメッキパーツを配した高級感のあるインテリアとなります。
全体的にはシックな装いですが、ダッシュボードの形状やメーター類の形状、エアコンダクトなどはシャープな部分もあり、質感の高さとスポーティなイメージを両立しています。
またインパネ中央にはかなり大型のディスプレイを配置しており実用性も高い仕様となっています。なおヴォクシーにはハイブリッドモデルがあるのですが、ハイブリッド車には専用のコンパクトなシフトノブが装備されており、全体的にまとまりがあります。
参考:toyota.jp
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ヴォクシーの車内は天井の高いトールサイズワゴンということで、運転席から2列目、3列目、ラゲッジスペースに至るまで非常に上下のスペースが広々としていて快適です。
またヴォクシーには7人乗りと8人乗りがあるのですが、7人乗りには2列目シートが左右分割式のキャプテンシートとなっており、ヴォクシーの車内でもっとも快適なシートになっています.
インテリアの全体的なイメージは比較的シンプルにまとまっていますが、本革シートなども装着できて中型ミニバンとは思えない高級感をあたえることもできます。
なおヴォクシーのインテリアカラーはブラックが基本となっていますが、その他にレッドとブラックのツートンカラーが用意されています。
このインテリアカラーは中型ミニバンとしてはかなり珍しいデザインとなっていますが、インパネやシート、左右のドアパネルなどが鮮やかなレッドになっており、かなりの存在感があるインテリアとなっています。
ノア、エスクァイアとのデザインの違い
ヴォクシーはノアとエスクァイアの兄弟車という位置づけですが、簡単にその違いをご紹介しておきましょう。
参考:toyota.jp
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この3車種の違いはおもにフロントマスクのデザインにあり、ヴォクシーが力強いデザインとメッキパーツが少なめでアクセントにとどめたシックなイメージで高級感を出しています。
これに対してノアのフロントマスクには非常に大きな面積のメッキグリルがあり、豪華さを前に出したフロントマスクが特徴となっています。
ノアは以前はもっとおとなしめのデザインにまとめられていたのですが、現行モデルではトレンドに合わせた豪華さや質感も持たせるデザインになっていて、落ち着いた感じの高級車という雰囲気です。
これに対してエスクァイアは派手さをより出したグリルデザインをしており、非常に大型でメッキラインを前面に押し出したデザインが大きな特徴です。
ヴォクシーもミニバンのフロントマスクとしては力強いですがエスクァイアはそれを上回る存在感があり、多少ユーザーは選んでしまうデザインではあるのですがエスクァイアのようなグリルが好きな方も間違いなくいらっしゃいます。
ヴォクシーとノアやエスクァイアの差別化はひと目見た感じでもわかりますので、デザインで好みのものが選べるのはヴォクシーシリーズの大きなメリットでしょう。
ヴォクシーのボディカラー
ヴォクシーのボディカラーは一般的な車種とは少し構成が特殊であり、現行ヴォクシーには次の6色が設定されています。
ヴォクシー | ホワイトパールクリスタルシャイン |
シルバーメタリック | |
ブラック | |
ブラッキッシュアゲハガラスフレーク | |
イナズマパーキングブラックガラスフレーク | |
ボルドーマイカメタリック |
車のボディカラーはホワイト、ブラック、シルバーなどが定番カラーとして設定され、その他にレッドやブルー、イエローなどの原色系も配色されてさまざまなニーズに対応していることが多いです。
ヴォクシーにもホワイトパールクリスタルシャイン、ブラック、シルバーメタリックで定番カラーは抑えていますが、その他の3色はすべてシックなボディカラーであり、ヴォクシーには鮮やかなボディカラーは設定されていません。
これはヴォクシーという車のデザインがシックで高級感のあるものとなっているためで、車のイメージをしっかり反映したボディカラー構成といえるでしょう。
そんな中でも紺色系のブラッキッシュアゲハガラスフレークや紫系のボルドーマイカメタリック、緑系のイナズマパーキングブラックガラスフレークがあり、シックながらも存在感のしっかりあるボディカラーになっています。
ヴォクシーは人気か?
次にヴォクシーが人気かどうかを国内の年間販売台数から見ていきましょう。
ヴォクシー年間販売台数ランキング | 順位 |
2014 | 5位 |
2015 | 6位 |
2016 | 6位 |
2017 | 9位 |
2018 | 6位 |
2019 | 8位 |
2020 | 10位 |
現行ヴォクシーは2014年にフルモデルチェンジして登場しましたが、登場直後の販売台数では国内で5位を獲得しておりかなりの人気車種であることがわかります。
この順位はトヨタだけでなく他メーカーのミニバンの中で最も上位の車種となっており、ヴォクシーがミニバンの中では一番人気といってもよいでしょう。その後も数年間は6位を獲得しているのでヴォクシーは総じて販売台数が多いミニバンとなっています。
流石に2017年頃になると他の車種の人気が高まったことでヴォクシーの人為は下がりますが、それでも10位以内には必ず入っているので未だに人気はキープされています。
なお2020年時点ではさすがにヴォクシーがミニバントップということはなく、同じトヨタの大型ミニバンであるアルファードやコンパクトミニバンであるシエンタなどがもっと上位にあります。
ヴォクシーはフルモデルチェンジから既に6年〜7年経過しているのでモデル末期に差し掛かっており、次期フルモデルチェンジが来るとまた販売台数は上位に行くでしょう。
ヴォクシーの評判
ヴォクシーのデザインについての評判はtwitterにもさまざまなものが投稿されており、その中からいくつかご紹介しましょう。
カッコいい系のミニバン好きなら煌の黒に惚れない人はいないと思います♡♡(笑)黒VOXY最高(*´ノ∀`*)
スマホのホーム画面に設定しとこ(笑)— まひろ(裏垢まん) (@MaHiMaHiRo1224) August 21, 2021
ミニバンという車種は車内を広くするためにどうしてもスクエアデザインになりがちなのですが、その中でヴォクシーの力強いデザインというのはカッコいいミニバンを求めている人にはピッタリの車です。
しかも黒色に輝く煌というグレードはヴォクシーの中でも人気があり、好きな人にはたまらないデザインでしょう。
80後期ヴォクシーはテールの光り方が夜見ると滅茶苦茶カッコいい
上まで光らないのも丁度良い
6箇所光らない部分まで光らせるカスタム見た事あるけど、この光り方だと多過ぎでキモいしこの絶妙なバランスとデザインセンスよ pic.twitter.com/o49sCW7Ald
— 小林やま🍋 (@reinico21) October 11, 2021
ヴォクシーはリアのテールランプの光り方もこだわりがあり、盾に長いテールランプですがその中はジグザグに発光するカッコいいデザインです。
しかもテールランプの上側はあえて光らないようになっており、黒色が基調のヴォクシーの良さを最大限発揮するデザインといえるでしょう。
60ヴォクシー
70ヴォクシー
80ヴォクシー
90ヴォクシー新型になっても一目でヴォクシーって分かりやすいデザイン pic.twitter.com/j7TzedtTQ7
— 小林やま🍋 (@reinico21) December 20, 2021
ヴォクシーはこれまで3代に渡ってフルモデルチェンジされ、既に次期型の情報も出てきていますが、その中で一貫してヘッドライトが上下二段のスクエアデザインになっています。
このデザインがヴォクシーの印象を強烈に決めているデザインアイコンとなっており、どの世代でもひと目で見てヴォクシーだとわかりますね。
ヴォクシーの欠点
ヴォクシーは中型ミニバンとしてカッコいいデザインに仕上がっているのですが、そのデザインは万人向けとはあまり言えないものでもあります。
ヴォクシーのデザインはミニバンの中では押し出し感が強く力強いフロントマスクが特徴なのですが、そのデザインは好きな方にはたまらないものの苦手な方もいらっしゃいます。
クセの強いヘッドライトデザインや派手なメッキパーツ、グリルなどはヴォクシーのデザインを決定づけるパーツなのですが、落ち着いたミニバンが良い方にはちょっと派手すぎるとも感じられるものです。
ヴォクシーのデザインはどちらかというと若者向けであり、中高年のファミリー世代ではシンプルなデザインが好きな方も少なくありません。
こういったニーズはヴォクシーが登場したときから言われていることであり、もっと別のデザインが好きな方のために前述したノアやエスクァイアという派生モデルがあります。
3車種も派生車種があるミニバンというのはヴォクシーシリーズしか他に例を見ないもので、トヨタという大メーカーだからこそのラインナップです。
ヴォクシー、ノア、エスクァイアは車のサイズや車内の使い勝手、広さなどはほぼ同一なので、純粋にデザインで選択できるのはなかなか便利な点です。
ヴォクシーの値段
最後にヴォクシーの価格についてご説明しましょう。新車価格及び中古車価格は現行ヴォクシーのものとなりますが、中古車価格については大手中古車情報サイトであるカーセンサーとgoo-netで調べています。
ヴォクシー | 新車価格 | 中古車本体価格相場 | |
ヴォクシー(3代目) | 2,813,800円〜3,443,000円 | カーセンサー | 750,000円〜3,877,000円 |
goo-net | 898,000円〜4,450,000円 |
ヴォクシーの新車価格はおおよそ3,000,000円前後に設定されているのですが、ヴォクシーにはガソリンエンジンモデルとハイブリッドモデルがあり、ガソリンエンジンモデルであれば3,000,000円を切る価格帯から購入できます。
ハイブリッドモデルは搭載されているハイブリッドシステムのコストなどにより高くなってはいますが、それでも最上級グレードで3,500,000円までは達しないので中型車のミニバンとして標準的な価格帯で収まっているといえるでしょう。
これ以上の価格帯になるともっと高級な大型ミニバンも入ってくるので、スタイリッシュな中型ミニバンとして決して高すぎない価格帯です。
なお中古車に関してはヴォクシーが既にモデル末期ということもあり、最低価格はかなり低くなっています。
750,000円〜900,000円ぐらいで購入できるのは現行の中型ミニバンとしてはかなりお買い得で、中古車のクオリティとしてもまだ何年も無事に乗ることができるでしょう。
最高価格については現行モデルの年式の新しいものなので新車価格かそれより高い価格となっていますが、その分装備が充実しています。