シボレー キャプティバは中型クロスオーバーSUVに属する車で、日本にも2011年から導入された車です。
今回はそんなシボレー キャプティバの故障に関してご説明します。
シボレー キャプティバの故障率
シボレー キャプティバは2004年から主に欧州市場向けに発売された車種ですが、何度かのマイナーチェンジを行いながら2018年まで生産されていました。
シボレーは米国最大の自動車メーカーであるGMの1ブランドですが、米国での生産ではなく韓国のGM大字(デウー)生産の車で、韓国から欧州やベトナム、米国などへ輸出されます。
その流れの中で日本にも2011年に導入され、輸入車としては比較的標準的な価格のSUVとして販売されました。
大好評というほどではないものの、さまざまな特別仕様車も設定されるなどバリエーションは豊富です。
シボレー キャプティバは中型SUVに属する車種で、特に都会的なデザインを持つクロスオーバーSUVとなっています。
クロスオーバーSUVは世界的に人気が高く、日本でも様々なメーカーがクロスオーバーSUVをラインナップするほどです。
そんなシボレー キャプティバの故障に関しては次のような面から見ていきます。
シボレーの自動車耐久品質調査
自動車の故障率はメーカーが独自に調査してそのデータを所持しているのですが、そのデータはメーカーの機密データなので一般には決して公開されません。
そこで私達が参考にできるのはメーカーとは別の民間調査会社が公表しているデータで、中でもJ.D.パワー社の公表している「自動車耐久品質調査」が参考になります。
この調査では各国市場で新車を購入したユーザーを対象に3年〜5年経過時の不具合を機器とリ調査し、それを元にメーカーごとのランキングとしたものです。
シボレー キャプティバは日本市場では台数が少なくランキング外となってしまうため、今回は米国市場での結果を参照します。
ランキング | メーカー | スコア |
1 | レクサス | 99 |
2 | ポルシェ | 100 |
3 | ビュイック | 116 |
4 | インフィニティ | 120 |
5 | キア | 122 |
6 | シボレー | 124 |
6 | ヒュンダイ | 124 |
8 | BMW | 127 |
8 | トヨタ | 127 |
10 | リンカーン | 133 |
10 | 日産 | 133 |
業界平均 | 142 |
シボレーはこの調査で6位に位置しており、レクサスやポルシェ、インフィニティ(日産の高級車ブランド)に次ぐ評価を得ています。
スコアを見ても日本ブランドであるトヨタや日産などよりも良く、米国市場においてはなかなか信頼性の高いメーカーと言えます。
この調査ではシボレー キャプティバの単体の結果ではありませんが、傾向としてシボレーの信頼性は悪くありません。
ですがこの結果はあくまで米国市場でのものですので、日本国内では多少状況は違います。
中古のシボレー キャプティバの故障しやすさ
シボレー キャプティバは7年程度国内で販売されていましたので、中古車市場でもまだ販売されています。
中古車の場合車の状態を判断する基準は主に車の年式と走行距離ですが、国産車の場合には年式10年以上、もしくは走行距離100,000km以上が寿命といわれます。
ですが輸入車はこれより短い時期から故障が増加傾向にあるのですが、キャプティバの場合もおよそ年式5年、走行距離50,000kmぐらいから故障が増えてきます。
とはいえキャプティバは2018年まで生産されていたこともあってまだ年式の新しい車もありますので、中古車選びの際にこういった点を気をつけると状態の良い車を手に入れられるでしょう。
シボレー キャプティバ オーナーの評判
シボレー キャプティバは国内ではあまり見かけることのない珍しい車で、その故障に関してもTwitter上では情報も少ないです。その中からいくつかご紹介します。
@legrandbleu か、買えた。しかも乗って帰ってきた。嫁が気に入ったシボレーキャプティバ2012年モデル。さて、アメ車はいつ故障すんのかな。手厚い保証付けといたけどね。
— nabe (@yuya01111977) May 11, 2013
こちらの方は中古で2012年式のキャプティバを購入されたようですが、やはり輸入車で故障が怖いということでしっかりした保証を付けたそうです。
国産車でもそうですが中古車は故障した後の保証が何より重要なので、多少費用がかかっても付けておくと良いでしょう。
我が家のシェビー キャプティバ
6年で10万キロのお付き合い
大した故障もなく走ってくれてありがとな(^-^) https://t.co/5fohM6hWep— 小鳥遊ホセ (@takanashi_ripp) July 13, 2017
こちらの方はキャプティバを手放すことにされたそうですが、6年で100,000kmと結構なペースで走っておられます。
ですがその間大きな故障はなかったそうで、一定の信頼度はあるようですね。
キャプティバよりエクイノックスの方がいいな。プラットフォームだけ見るとオペルの物のようだし。キャプティバは韓国GMのものだからとにかく故障やら何やらがひどい
— シロクマ・クロード (@claude_panisher) September 24, 2016
こちらの方はキャプティバは故障が多いとおっしゃってますが、やはり韓国生産ということで不安になる点も多いのは確かです。
ですがキャプティバの設計は基本的にシボレーの基準で作られていますので、そこまで心配することもあまりないでしょう。
シボレー キャプティバの故障事例
シボレー キャプティバにはいくつか代表的な故障事例がありますので、その中からいくつかご紹介します。
エンジンからのオイル漏れ
キャプティバのエンジンはシボレーの汎用的なエンジンを採用していますが、そのエンジンで多いトラブルはエンジンオイル漏れです。
エンジンの内部にはさまざまな回転部分や摺動部分があり、そこには潤滑や冷却が常に必要です。
その役割を果たしているのがエンジンオイルで、エンジン内部の各所を循環しています。
そのためエンジンの各部にはエンジンオイルが外部に漏れ内容にガスケットやオイルシールがあるのですが、これらの部品の経年劣化によって少しずつオイルの漏れが発生します。
経年劣化の具合によってエンジンオイルのにじみから始まって少しづつ漏れが拡大するのですが、概ね走行距離が50,000kmぐらいから症状がひどくなることが増えてきます。
そうなると部品交換が必要で、当該部位のガスケットやオイルシールを新品に交換すれば修理できます。ですがそれにはエンジンの分解が必要で、作業料を入れると100,000円前後の修理費が必要です。
エンジンオイル漏れは車検時などに発見されますので、あまりひどくならないうちに修理したほうが良いでしょう。
補機類の故障
エンジン関連と同様に故障の多い部分に補機関連があり、主にオルタネーターとエアコンコンプレッサーがその対象部品です。
補機はエンジンの動力で稼動する機器の事で、エンジンの回転をベルトで伝達して動力を伝えています。
オルタネーターもエアコンコンプレッサーもその回転動力で動いているのですが、エンジンの稼働時には常に高速回転しており、次第に回転部分のベアリングの経年劣化が進みます。その結果ベアリングにガタが生まれ、それが元で異常振動や異音の元になります。
そこまで経年劣化が進んだら補機の交換が必要となり、キャプティバは輸入車なので補機ひとつあたり100,000円近い費用がかかります。
また関連部品や交換費用でもう数万円は費用が増えていきますが、こういった状態になるのは走行距離が50,000km〜80,000kmぐらいの間なので、そこまで交換頻度は多くないです。
電装系の故障
電装系は輸入車に多いトラブルですがシボレー キャプティバでもこのトラブルは多く、細かいトラブルの多い箇所です。
電装品といっても様々な部分に分かれており、中でも多いのはやはりエンジン関連の電装系です。
エンジンは年々電子制御化が進んでおり、各種センサーやモーター、電子制御系の部品などさまざまな電装品が組み合わされています。
とくに排気ガスのセンサーは比較的故障しやすい部位で、数万kmごとに交換することの多い部品です。このセンサーの交換では数万円前後の修理費が必要です。
また他には車室内に使われている各種センサーやスイッチ類などもトラブルが多い部分であり、こちらも経年劣化による故障がほとんどです。
細かい部品が多いので修理には一箇所数万円前後で済みますが、年式の古い中古車などでは故障箇所が増加傾向にあるので維持費がかかる場合があります。
シボレー キャプティバは買っても大丈夫か?
シボレー キャプティバは日本ではマイナーな部類に入るSUVですが、韓国生産とはいえ基本設計がシボレーなのでクオリティはかなり高い車といえます。
また日本には近年まで正規輸入されていたこともあってまだ状態の良い車も多く、輸入車のSUVの中では扱いやすい車でしょう。
ですが故障に関しては同クラスの国産車と比べると劣る部分も多く、年式や走行距離が増えるごとに維持費は増加していきます。
とはいえ輸入車の中では比較的信頼性が高いので、輸入車のSUVを探している方にはおすすめです。