今や日産を代表する車となった日産ノート。
電気自動車の弱点をガソリンエンジンを発電機として使うという新しい発想で克服して登場し、ランキング上位に日産の名前を再び組み込ませてきました。
もちろん既存のパワートレインも、ダウンサイジングターボを独自に解釈したエコスーパーチャージャーでユニークなものとなっています。
モデルライフはコンパクトカーとしては長くなってきましたが、今でも現役の車に引けを取らない性能で安全装備や機能性の高さからコストパフォーマンスは最強です。
そんな日産の救世主のような日産ノートですが、購入するとなればできるだけ安く購入したいのが本音です。
ここではノートの平均値引きや最大値引き額、そして価格交渉のポイントまで解説していきます。
ノートの値引き額の平均相場
ノートは国内自動車市場ではスタンダードな、Bセグメントサイズのコンパクトカーです。ここにはアクアやフィットなど、誰もが知る車が多く存在しており、激しい競争が繰り広げられています。
なので走行性能や使い勝手はもちろんですが、低価格という部分考慮される厳しいクラスだけに値引き競争もとても熱いです。
そんななかでノートはどのように戦っているのでしょうか。その値引き額は一体どのくらいが平均となっているのでしょうか。ここではノートの平均値引き額を見ていきます。
本体値引きは18万円
ノートは1.2LのNAモデルとスパーチャージャー、そしてe-powerの3種類のパワートレインがあります。
しかし値引き額はどれもほぼ変わらない金額となっており、平均的に18万円ほどとなっています。車両価格の割合から言うと約9%程度の金額です。
発売から7年とそれなりにモデルライフの長い車であることや、日産のメインの車がこれぐらいしか無いことからほとんどのニーズに対してノートを当てています。そのためちょっと無理がある場合はすぐに値引きで対応するので、値引きは比較的ゆるい印象です。
現在では車両価格の1割ほどの金額が値引きされていれば、十分な値引き額であると言えます。
オプション値引きは1割引きから2割引き
あなたはノートを購入しようとディーラーで見積もりを出してもらいました。すると営業マンから”今日は新車のキャンペーンなので、18万円お値引きさせていただきます。
今日だけの特価なので決めてください”と言われました。売れ筋グレードで値引率から考えると十分な値引き額、さらにキャンペーン価格ということなので契約をしました。こうしてあっさりと決めるのも良いですが、狙いが最大値引きであるなら非常にもったいないです。
車両値引き意外にもノートの見積もりにはいっている、フロアマットやナビなどといった、ディーラーオプションからも値引きはできます。このディーラーオプションからの値引きは、金額の1割から2割ほどが値引きの相場です。
もちろん車両本体と同じくディーラーオプションからの値引きも、販売している地域やディーラーの販売力によっても違います。
別の場所では2割引きだったのにと言われても、地域差ですと言われればそこまでです。しかし交渉次第では値引きは増えるでしょう。
このオプション値引きで気をつけないといけないのは、本体値引きとまとめて表示されることがあることです。
ノートは値引き額が意外と大きいので、オプションの値引きとまとめて表示することで十分な値引きがされていると感じてしまいます。
交渉時には値引率などから冷静に値引き額を計算して、後々値引きが思ったより少なかったなどと後悔することのないように注意しましょう。
値引きの平均金額
車両本体、オプションそれぞれの平均相場が出ました。では見積書からどれくらい値引きがでていれば平均的なのでしょうか。グレードやオプションを使って一例を上げて紹介します。
価格 | 値引き額 | |
日産ノート e-powerX | 202万円 | 18万円 |
オプション | 30万円 | 3~6万円 |
値引き計 | 21~24万円 |
この条件であれば、合計21万円から24万円ほどの値引きが出れば平均的な値引きと言えるでしょう。
値引き額の月変動
ここでノートの値引き額の変動を見ていきます。2012年9月に登場したノートは、その後どのような値引き額になっていくのでしょうか。
販売時期 | 値引き額 |
2012年9月から | 10~20万円 |
2013年7月から | 18~22万円 |
2015年10月から | 18~25万円 |
2016年11月から | 12~22万円 |
2018年7月から | 18~23万円 |
ノートの値引き額の変動はこの様になっています。2012年に発売した当初は10万円程度の値引きとそれなりの値引きだったノート。
しかし翌年の決算を経て一気に20万円まで広がっています。その後もなんどか仕様向上で値引きを引き締めてはゆるくなりを繰り返し、気づけば25万円まで値引きは広がっていました。
しかしその後の急展開です。日産待望のハイブリッドシステムであるe-powerが搭載され、急激に値引きは引き締められました。その後もしばらくは値引きは渋い状態が続きましたが、やはりそこは日産です。
1年ほどで値引きはどんどんゆるくなり、気がつけば22万円まで広がります。その後も4WDが追加されたときにも微妙に抑えられましたが、現在では23万円まで値引き幅は広がっています。
値引き額が21万円から24万円になる理由
現在ノートの平均値引き額は21万円から24万円だというふうにお話をしました。
コンパクトカーという車格から考えるとなかなか大きな値引き額ですが、これほどの額が平均値引き額になるのはどういった要因があるのでしょうか。値引き額の要因を解説していきます。
モデルライフが長い
ノートはe-powerの採用で一気に話題が出たため新しい感じもしますが、発売から7年とコンパクトカーとしてはかなりのロングライフな車です。
まだまだフルモデルチェンジの噂もないのでモデルとしたは安心して購入できますが、それでも目新しさも薄れ値引き額幅を広げている要因の一つとなっています。
車は少しでも新しいほうが価値が感じられやすいので、このままでは競合他社の方に顧客は流れてしまいます。それを食い止めるためには値引き額を大きくすることで対抗するのです
ライバルが多い
ノートが在籍するBセグメントコンパクトカーは国内では主流の車なので、魅力あるライバルがたくさん存在します。居住性の高さから燃費性能、スタイリングの秀逸なものまで各社本当にさまざまな魅力で競争しています。
そんななかでいくらノートが実用性が高く燃費も優れているとはいえど、値段の勝負を放棄してしまってはユーザーは離れていくばかりです。
さらには他メーカー車だけでなく、経営が違う日産でノート同士の競合もあります。こういった直接的な勝負が多いということが平均値引き額を広げている原因とも言えるでしょう。
e-powerのめずらしさ
ノートはなんといってもそのe-powerという新しいパワートレインが一番の魅力です。電気自動車のようなアクセルレスポンスの良さや回生ブレーキを利用してアクセルペダル一つで車を操作できるワンペダルドライブなど、新しい感覚のドライビングができます。
それでいて発電機が積んであるのでバッテリー切れや充電の心配が必要なく、手軽に電気自動車が体感できるというのが売りです。車内も広く実用性が高いのも見逃せません。
そういった他社にはない魅力をもっているノートは、指名買いも多いので生半可な交渉では平均値引きを出すことはおろか、ディーラーに言いくるめられて大した値引きもなく購入してしまう場合もあります。
しっかり知識を入れて交渉しなければ、営業マンのもっている値引きだけで、うまく言いくるめられてしまいます。平均額以上を引き出すためにもしっかりと交渉材料をそろえて交渉する必要があるのです。
ノートの値引き額の最大・限界額
ノートは意外と値引きのガードがゆるいですが、e-powerは非常に人気があるため多少はガードが硬いようです。
では次は実際にユーザーが手にしたという、最大値引きの金額をご紹介していきます。一体どのような数値が出てくるのでしょうか。
ノートの最大値引きは40万円
ノートからの最大値引きは、なんと40万円という額がでました。グレードやオプションの装着内容などもありますが、それを考慮しても大きな金額です。
コンパクトカーは意外と利益が少ないはずですが、ここまで値引きを大きくできるのはすごいですね。
ノートにはいろいろと仕様が多いですが、最大値引きの額はどの仕様であっても同じような値引額となっています。
最大値引きが出た理由
ノートの値引きで40万円もの値引き額を得るからにはやはりそれなりの理由があります。その理由を解説します。
マイナーチェンジ直前のタイミングにあたった
ノートは2016年にe-powerを追加設定し、外装も張り出し感の強いスポーティなデザインに大きく変わっています。その直前までは正直ノートは他社よりイメージは薄く、販売台数では大きく負けていました。
そういったこともありこのマイナーチェンジ直前では非常に大きな値引きが提示されていたようです。
車両本体で30万円近い値引きが提示されているのもこの時期ですので、大幅値引きを狙うのであれば、常に情報を仕入れてマイナーチェンジ直前のタイミングなどで購入することで、普段よりも大きな値引きを獲得することはできます。
販売台数1位のプレッシャー
ノートは2017年には年間販売台数1位を獲得しています。これは日産としては快挙で、非常に難しいことでした。
せっかくのチャンスを狙うためにメーカーからも施策やそれに伴うかなり大きなプレッシャーがかかっていたことでしょう。販売台数を伸ばすために無理やり良い条件を出したりしています。
現在でもその名残は残っており、値引き額自体はかなり大きいです。ただe-powerに関してはガードが硬いので、交渉の仕方は重要となります。
値引きが大きい店舗を選んだ
ノートで最大値引きを引き出す要因の一つはノート同士の競合です。ノート同士で比較することで値引きの大きな店舗を選んだり、最終的に同じ車同士でどっちが安くなるかを競合できます。
ノートを販売している日産ディーラーは〇〇日産や日産プリンス〇〇のように経営者の違うチャンネルがあります。扱っている車種は同じでも、経営する会社が違うので販売方針がそれぞれ違います。
一台一台利益を考えて車を売るディーラーから、契約台数を達成するために値引きを大きくしてでも販売したいと考えるディーラーといろいろです。
値引きに対してあまり抵抗のない販売店で購入するのが、最大値引きの一つのポイントです。
ディーラーが最大値引きが出しやすい時期
ディーラーの販売にも値引きが出しやすい時期とそうでない時期はあります。そして最大値引きが出しやすいといえば9月の半期決算や3月の決算月です。
この時期はメーカーとの契約台数を達成するために台数を読みますし、オプションプレゼントなどといった時期に合わせたメーカーからの販売施策も導入されます。
もちろんメーカーからの目標台数達成に対する施策を達成すると、ある程度インセンティブがはいってきます。なのでディーラーにとっても多少値引きが多くなっても施策を獲得した方が得になるのです。
まとめますと、ノートの値引き額が最大となった要因は値引きに寛容なディーラーを見つけたこと。さらにメーカーからの重圧とそしてマイナーチェンジ直前の在庫処分、そして決算期のタイミングが上手くハマったことが最大の値引きとなった理由だといえます。
ノートの値引きのレポート・体験・口コミ
ノートは値引き額も大きく、交渉も案外簡単に行くことが多いモデルです。
さて実際にノートを購入したユーザーはどうやって交渉していくら値引きを獲得したのか実情を把握したいところです。ここではツイッター上から交渉や値引き額などの実態を紹介していきます。
でも今回の新車検討、ノートe-powerが最終候補まで残ったんですよね
まあ日産の値引きがすごかったからなんですけども…
— 国府宮 (@KL_MP35JM) 2019年2月17日
最終まで候補に残った理由が、ノートの値引きがすごかったからという正直な意見があります。
車の魅力というのも十分にありますが、いくつかのメーカーを検討していることがわかりますので、他社競合がいかに有効かということが伝わってきますね。
日産はノートで新車販売台数の年間1位を絶対に取りたいはずだから、今ディーラーでノートの新車の見積もりをすればかなりの値引きが期待できると思う
— Bagdy (@ojka334) 2018年9月29日
こちらの方の言うとおりで、やはり年間販売台数第1位を獲得するというメーカーからの重圧は、かなり大きかったものと推測されます。
日産は値引きを多くしてでも販売施策をとりに行こうという姿勢が強いディーラーが多いです。今回もメーカーとの契約にノートの販売台数が何台必要というようにかなり厳しい数字が入れられていたことが想像できます。
日産ノート(メダリスト)の見積り
初回商談で本体から15万、オプションから8万の値引き営業さん曰く、まだ値引きは残してますとのこと。
うーん、少し心がぐらつく
— ザビ丸(求職中) (@NAOKICHI198603) 2018年11月10日
初回から15万円もの車体値引き、そしてオプションも8万円のサービスとかなり大きいです。他社競合を見越してこれでも値引きを残しているというのが日産の恐ろしいところですね。
ノートの値引き目標金額
ノートの値引きに対するゆるさとその理由がビシビシと伝わってくるツイートが多かった印象です。
せっかくこんなチャンスの多い車なのですから値引きは最大限にいただきたいところですね。そこで値引きを頂いて購入するのに、絶対重要なのが目標値引き額です。
目標がなければ営業マンが値引きを提示してきても、それが好条件なのかどうか判断できませんね。ノートはいくらを目標に値引き金額に設定すればよいのでしょうか。
値引き目標額は本体で23万円、オプションで2割
ノートの目標値引きは、現在の相場では本体価格から23万円です。そしてマットやバイザーなどといったディーラーオプションからの値引きは1割引きは当然のこと、2割引きまで引き出せれば十分です。
ノートの値引き交渉は、強気で来きたかと思えばいきなりある程度大きな値引きを提示してくるなど、店舗によって値引き交渉の差が見られます。
そして車両価格がそれほど大きくない車ですので、オプション値引きを含めた総額値引きに惑わされないように、しっかり目標値引きを認識し、値引きの総額を大きくしたいところです。
目標値引きを上げましたが、実際にできる値引き額は地域差やディーラーの販売力によって差があります。一概には言えませんが、この金額を目標としておけば購入時の値引きが多いか少ないかは判断できるでしょう。
交渉の際にはしっかり目標値引きを把握して、営業マンの説得をうまく覆して最大の値引きを引き出しましょう。あとは購入の時期をしっかり配慮することで、プラスαの値引きを追加したいところです。
ノートの目標値引き額まとめ
今までの情報をまとめると、ノートの値引き目標金額はこのようになります。
本体値引き | 23万円 |
オプション値引き | オプションから2割 |
時期的なもの | 最大5万円 |
合計額 | 29~34万円 |
ノート購入の際には、この条件を引き出すことを目標として行きましょう。この条件が今現在の値引き額のほぼマックスです。
時期的なものというのは、決算など時期によってメーカーが出してくる施策で変わってくるので、この程度までくる場合もあればもう少し低い場合もあります。
ノートの値引き交渉のポイント
さてここまででノートの最大値引きのポイントや目標金額、が見えてきましたね。あとは目標の値引きを手にするために交渉するだけです。
とはいえいくら値引きのためとはいえ、頭ごなしに値引きしろと値引きばかりを要求していては問題です。今後の関係のこともありますので、できるだけ紳士的な対応で値引きを獲得していきましょう。
値引きばかり言う人は後々のフォローが大変であったりサービスへの不満をいう人が多く、そんな厄介な人には売りたくありません。
ではどのように交渉すればよいのでしょうか。ノートの値引き目標金額を獲得する方法を考察していきます。
車が安くなる時期を狙う
まず値引きの交渉を優位に進めるために値引きを行いやすいタイミングに購入するのが重要です。
最大値引きの要因でも話しましたが、ディーラーも一年中値引きがゆるいというわけではありませんし、車自体も値引きは変動があります。
まずはモデルチェンジの直前を狙うことです。値引きの推移でも見てもらったとおりモデルチェンジ直前の車は値引き幅が大きくなります。
ノートは現在フルモデルチェンジの噂はありませんが仕様向上からかなり時間が経過しており、値引きはかなり緩くなっています。いつでもチャンスだと言えるでしょう。
次に重要なのが購入の時期です。車の値引きを狙って購入するならば、メーカーからの販売施策が出やすい1から3月の決算時期や8から9月の半期決算が良いでしょう。もちろん7月のボーナス商戦の時期もチャンスがあります。
車の売上が上がるのはナンバーが登録されたときなので、決算期の3月や半期決算の9月にナンバーをつけることがディーラーとしても望ましいです。
なのでそれにあわせるとなれば、ノートの納期からすると遅くとも登録タイミングの1月から2月前までに、ディーラーに出向いて契約をするのがよいでしょう。
ノートにはこの車で競合をしよう
値引き交渉をするならば、まずは他社競合を行いましょう。すでにモデルライフが7年と長いノートは、他社競合で大きな値引きを見せてくれる傾向があります。
ノートと競合させる車ですが、人気のあるこのクラスはライバルたる車はたくさんあります。価格優先で行くのならデミオやヴィッツのガソリンモデルですし、e-powerモデルに当てるならばフィットやアクアなどと言った選択肢が出てきます。
それぞれスタイルや燃費性能、走行性能など優れたポイントがあるので、ノートの魅力と照らし合わせて競合しましょう。
自分はノートe-powerが良いんだけど、奥さんが燃費の良いアクアを気に入っていて決めかねている。説得するためにも頑張ってほしいというような話であれば日産の営業マンは”こっちに振り向いてもらわなくては”と頑張ってギリギリの額ぐらいまで出してくれるでしょう。
競合で真剣に悩んでいることや予算の都合など、営業マンが勝負を仕掛けやすい状況を作ってあげてください。
日産ディーラー同士で競合させる
他社競合で値引きを獲得したあとでもうすこし値引き額を上乗せしたいということであれば、次の手段としてノート同士で競合しましょう。
最大値引きのポイントでも上げたとおりで日産にはプリンスと〇〇日産などいくつかチャンネルがあります。これらは会社が違うので値段を競合させることが可能です。
先程の他社競合で作った見積もりを持って行き、”こっちよりも値段が安くなるならここで購入する”というだけで十分です。
目の前に買うと言っているお客さんがいるのであれば、無茶ではないハニであれば値段を下げてくれます。
もしかするとたまたま最初に行った店舗が、値引きに対して消極的なディーラーだっただけで、別系列の店へ行くと値引きが急に大きく出てきたということもあります。ですのでこちらもしっかり比較していきたいところです。
大幅値引きを狙うには3月
特に大幅な値引きを狙うというのなら、期待できるのは3月です。3月は1年を締めくくる決算最終月となり最後の追い込みになります。
特にメーカー契約に足らないディーラーは、その分未使用車を作ることになります。ただしこれはディーラーにとっても負債が増えるばかりで、あまり作りたくありません。そのためとにかくほしいのが3月中にナンバーが登録できる顧客売の車です。
ノートは価格も安く売れ筋の車で未使用車にするにもちょうどよい車です。なので月末でも在庫がある場合が多いです。
もしその在庫があなたのほしい条件にハマって3月登録ができるということであれば、苦しいディーラーにとっては助け舟のようなものなので値引きを頑張ってくれるでしょう。このタイミングであれば奇跡のような値引きを引き出すことも可能です。