「デッカく使おう!」
お馴染みのキャッチフレーズで知られるウェイクですが、その独特な収納力によって、アウトドアを楽しむ人に大人気。
文字通り「デッカく使える」ので、とくにマリンスポーツやウィンタースポーツで活躍しています。
というわけで今回は、ウェイクがサーフィンに最適な理由について、公式ページの諸元などを参考にしながら解説したいと思います。
反対に、不向きな点についても触れていきますので、購入を検討している方はぜひ参考にしてくださいね。
サーフィンに適した車とは?
「サーフィン目的での使用を考えたとき、どういった性能が求められるのか?」
まずは、このことをきちんと知ってておく必要がありますよね。前もって簡単におさらいしておきましょう。
サーフィンに求められる性能ということですが、第一に求められるのは「積載性」です。
もっと細かく見るなら、この3項目をチェックしてみましょう。
- ラッゲージルームの容量…荷室の積載容量
- リアゲートの広さ…リアゲートの開口寸法
- リアドアの方式…スライド式がベスト
加えて、アウトドアとして使用するわけですから、こんな部分もチェックしておきたいところ。積載性の次に大切な項目です。
- エンジン性能…低速域からトルクが発揮できると良い
- 駆動方式…4WDがベスト
- 最低地上高…150mm以上が目安
ヘビーユースを考えるなら「ボディ剛性」や「オプションパーツの豊富さ」など、他にも見るべきポイントがありますが、ライトユースならそこまで求める必要はありません。玄人向けの車は、価格もそれなりですしね…。
これらを考慮すると、ウェイクはサーフィンに対応している車といえます。インパクトのあるCMでもお馴染みですしね。
公式諸元を参考にしながら、具体的に解説してきましょう。
ウェイクがサーフィンに向いている理由
ウェイクが「サーフィンに使える」といえる理由ですが、これは「ラッゲージルーム」「リアゲート」「エンジン性能」「駆動方式」「リアドア」の5つが挙げられます。
それでは、具体的な数値を見ていきたいと思います。
ラッゲージルーム容量
もっとも重要なのが「荷室の広さ」ですね。積載能力が高ければ高いほど、アウトドアで重宝します。
車の荷室は形状が複雑なため、単純に縦×横×高さでは測ることができません。そのため、ドイツ自動車工業会が定めた「VDA法」という方式によって計測します。
これは1Lの箱(200mm×100mm×50mm)がいくつラッゲージルームに入るかで容量を算出したものです。
公式ページの諸元表から、ウェイクの容量を参照したのでご覧ください。
項目 | 諸元(4名乗車時) | 諸元(2名乗車時) |
荷室長 | 285mm | 1,330mm |
荷室幅 | 955mm | 955mm |
荷室高 | 1,140mm | 1,140mm |
有効床面積 | 0.218㎡ | 1.011㎡ |
有効容量 | 0.249L | 1.153L |
ウェイクはVDA法による積載量が公表されておらず、正確な数値がわかりません。
そのため、床面積の85%が有効と考えると、容量は上記のとおり0249L~1.153Lと予想できます。軽自動車ではありますが、この数値はステーションワゴンと同等のスペースです。
フルフラットにしたラッゲージルームには、自転車が2台積み込めると公称されています。これならスーツやその他道具も楽々積み込めますね。
アレンジが多彩
ウェイクは容量が広めに確保されているだけでなく、アレンジが非常に多彩です。アウトドア向けに作られているので、2列目以降は完全なフラットフロアに変形できます。
助手席と後部座席を折り畳み、左側をフルフラットにすれば、2,215mmの荷室長を確保することもできるため、長物も室内に収納することが可能。
マリンスポーツに使われるボード類でも、小型の物なら室内で保管することができますね。
ボード類の長さはこちらをご覧ください。
- サーフボード…2~2.5m
- ウェイクボード…1.3~1.4m
- スタンドアップパドル(SUP)…2.7~4.2m
また、天井や壁などにユーティリティフックが装着されているので、ネットやベルト貼ったりして、使い方を工夫することもできます。この機能なら、かさばるものも簡単に収納できるのでとても便利。
さらに、ラッゲージの床下部分には90Lの大容量アンダートランクを装備。
クーラーボックスなどの大きな箱ものも積み込むことができます。デッキボードの裏に設置されている脚を立てれば、アンダートランクの高さをカスタムする機能も備わっています。
もちろん、屋根の形状はルーフキャリアを装着しやすく設計されているので、2m超えるボードも運ぶことができます。
アンダートランクにより荷室高150cmを確保
さらにウェイクの特筆すべき点は、縦のスペースが広いことです。FFの軽自動車では、唯一1,8mクラスの全高となっています。つまり、長身の男性くらいの高さがあるということ。
室内はというと、シート上から天井までの高さが1,140mmということで、ホンダ「N-BOX(1,160mm)」やスズキ「スペーシア(1,120mm)」と大差ありません。
しかし、先ほど紹介したアンダートランクを開放すると、ラッゲージスペース後部に1,485mmの高さを作ることができます。
これは軽自動車としては最長の高さで、CMでやっているとおり、ウェイクボードやスノーボードなら縦に積み込むことができるのです。なにせ小学生くらいの子供が立てるほどのスペースですからね。
リアゲート開口寸法
ゲ―トの大きさは、「道具の積み下ろしやすさに直結している」といっても過言ではありません。
ゲートが狭いとけっこうストレスを感じますからね。ウェイクのリアゲートのサイズはこちらをご覧ください。
項目 | 諸元 |
ゲート幅(ルーフ) | 875mm |
ゲート幅(フロア) | 875mm |
ゲート高 | 1,140mm |
フロア地上高 | 595mm |
リアゲートのパネル面積は約1mということで、かなり大きいです。横幅が小さいため、積み込みには多少慣れが必要ですが、使いこなせばサーフィンでも活躍は間違いありませんよ。
ただし、リアゲートの長さが1mを超えるため、全開にするにはそれなりにスペースが必要です。狭いところで荷物の積み下ろしをする場合は、後ろの空間に要注意。
エンジン性能
積載性が高ければとりあえずサーフィンには機能します。あくまでもメインはアクティビティのほうで、車はそのサポート役でしかありませんからね。
しかし、パワーがない車に物を積み込むと、動きがガクンと鈍くなってしまいます。せっかく出かけるのですから、目的地までのドライブも楽しみたいところ。
よって、サーフィンに使うなら、積載を考慮してエンジン性能もチェックしておきましょう。とくに発進やコーナーなどの挙動が鈍くなりがちなので、低速域でトルクが発揮できるのがベストです。
ウェイクのエンジン性能はこちらになります。
項目 | 諸元(NAモデル) | 諸元(ターボモデル) |
種類 | 水冷直列3気筒DOHC12バルブ | 水冷直列3気筒DOHC12バルブ ICターボ |
排気量 | 658cc | 658cc |
最高出力 | 52PS/6,800rpm | 64PS/6,400rpm |
最大トルク | 6.1kgf・m/5,200rpm | 9.4kgf・m/3,200rpm |
車重 | 990-1,060kg | 990-1,060kg |
燃費 | 24.6km/L | 23.2km/L |
性能を見てわかるとおり、おすすめはターボモデルですね。
低速域からトルクが使えるので、フル積載でもちゃんと走ることができます。加速性能などは少々物足りなく感じますが、他のスペース系軽自動車も似たようなものです。
また、ウェイクは燃費が優れているのもうれしいです。「スペーシア(29km/L)」よりは悪いですが、軽ワンボックスと比べればその差は歴然。簡単に計算すると、5年ほど乗ったらガソリン代で数十万円の差がでてきます。
駆動方式
車の運動に重要なのは、エンジン性能だけではありません。サーフィンで使用するなら砂地やぬかるみなど、悪路にある程度対応できたほうが安心です。となると、やはりベストなのは4WD。
ウェイクはアウトドア向けに作られているため、FFとフルタイム4WDがちゃんと設定されています。
複数人で出かけるなら、積み込む道具もそれなりの量になります。乗車人数も考慮すると、普段運転するときよりも100~200kgほど増加することになるでしょう。これは運転中の安定感が気になりますよね?
二輪駆動と四輪駆動を比較したとき、車体の安定感は間違いなく四輪駆動のほうが上です。物を積んでいる状況なら、より顕著に差が生まれるでしょう。
リアドアの方式
ラッケージの使いやすさに関して、ついリアゲートだけを注目しがちですが、実はリアドアの形状もけっこう重要なんですよね。
市販車の後部ドアの方式ですが、ご存知のとおり「スライド式」「プル式」が主流です。スライド式はミニバンに多く見られるもので、プル式はセダンなどのイメージですね。
もちろんウェイクはスライド式に設計されているので、その点もバッチリです。
ウェイクがサーフィンに向いていない点
いっぽうで、さきほど挙げた6項目のうち「最低地上高」はサーフィンには向いていません…。数値を参考に解説したいと思います。
最低地上高
アウトドアに出かけるのですから、未舗装路を走るシーンが想定されますよね?
街中よりも起伏や凹凸が激しいため、車高が低い場合、ボディを大きく損傷することさえ考えられます。なので、最低地上高もぜひチェックしておきましょう。
具体的には「150mm以上」という高さがおすすめです。ウェイクはというと…少し及ばない「140mm」という地上高なんですよね。
のちほど紹介しますが、オーナーさんのなかには車高の低さに不満を感じる声もあります。
ウェイクの評判
ウェイクを実際にサーフィンに使用しているオーナーさんは、どう感じているのでしょうか?
Twitterから感想をいくつかピックアップしてみたので、ご覧ください。
ウェイクいいね〜👍笑
サーフボード合う〜(^^)
波を求めて川南入り! pic.twitter.com/cd7vJ4SxcL— りょうた (@nhvT6SDdYxWPaFT) 2016年9月10日
機能性はもちろん、アクティブな外見もウェイクのおすすめポイントのひとつです。
やっぱりスポーツをするなら、スタイルにもこだわりたいところ。正直、サーフィンに出かけるならワンボックスやSUVなど、大きくてタフな車が一番似合いますが…ウェイクなら違和感なく使用することができます。
オレンジを基調としたアクティブなカラーリングもラインナップされていますし、普段使いにもアウトドアにも使えるおいしい一台なのです。
ウェイクに荷物を積んでみました✌️
ちなみにサーフボードの長さは約175センチです。
助手席を前に… https://t.co/wzj01QcHKu— Kenta Shimoda (@surf1128) 2018年6月8日
こちらのオーナーさんは、左側を使って室内にボードを積み込んでいるようですね。ウェイう乗りの方は、この使い方が多く見受けられます。
ルーフに積むのもアクティブでいいですが、なかには安定感が気になる人もいることでしょう。室内に収納できればその点心配ありません。これが軽自動車というんですから驚きです…。
ラゲッジの収納は物を積むことに特化したn-vanに軍配があがりそうだなあ
居住性はアウトドア専のwakeに分があるか pic.twitter.com/EbB4guUOfZ
— バート (@Luigano_Bart) 2018年7月28日
こちらのオーナーさんは、最近登場したホンダ「N-VAN」とバックショットを参考に比較していますね。
N-VANはもともと商用モデルがベースですから、積載性はかなり高いです。単純な容量ならウェイクよりも優れています。
しかし、居住性ならウェイクのほうが上手。インパネやシートの使い心地がよく、普段使いに適しているので、アウトドアの気分を盛り上げてくれますよ。
ウェイクいいなぁ…
ただアウトドア向けの作りなのに腹下が…— 孤立氏 (@koritu_kuzu) 2018年7月25日
しかし、さきほど触れたとおり、なかには不満なポイントもありますね。どんなにいい車でも、1点や2点は気になる所はありますからね…。
こちらはオーナーさんではありませんが、地上高の低さを気にして購入を迷っているようです。たしかに、アウトドアに使用したいのに、段差に気を使うのは少しためらいますね。
ウェイクはサーフィンをする人には買いか?
というわけでウェイクの機能性についての解説は以上になります。
まとめると、「車高や加速性能など妥協点はあるが、サーフィンにはかなり使える車」といえるでしょう。このクオリティが、軽自動車のコストで使えるが最大のメリットですよね。
サーフィンする人にとっては、ぜひウェイクは購入候補に入れておきたいところ。