シエンタはトヨタのコンパクトミニバンで、広々とした車内が特徴の車です。
今回はそんなシエンタのサイズや寸法についてご説明します。
シエンタのサイズ・寸法と広さ・大きさ
シエンタはトヨタの主力車種の一つで、コンパクトカーとしての取り回しの良さを持ちながら7人乗りが可能というミニバン的な使い方もできる車です。
シエンタは2003年に登場した車種ですが、登場した当時はコンパクトミニバンといった使い方ができる車は珍しく、当時から大人気となりました。
その人気から初代シエンタはマイナーチェンジを重ねながら2015年まで実に12年に渡って生産され、2015年にようやく2代目シエンタにフルモデルチェンジされました。
2代目シエンタはコンパクトミニバンというコンセプトはそのままにトヨタが得意とするハイブリッドモデルが追加され、燃費面でも良好なスペックを持つ車となりました。
またデザインが大きく変わってスポーティでモダン、カラフルなボディへと変化したことにより、ファミリーカーのみならず若者にも人気の出る車となりました。
そんな様々な魅力を持つシエンタですが、まずは外観デザインの寸法について見ていきましょう。
シエンタの外観
シエンタの外観寸法は2015年のフルモデルチェンジで初代モデルから一回り大きくなり、以下の通りとなりました。
スペック | シエンタ | |
全長 | 4,260mm | |
全幅 | 1,695mm | |
全高 | 1,675mm〜1,695mm | |
ホイールベース | 2,750mm | |
トレッド(前/後) | 1,480/1,480mm | |
最低地上高 | 130mm〜145mm | |
車両重量 | 1,320kg〜1,380kg | |
タイヤサイズ | フロントタイヤ | 185/60R15 |
リアタイヤ | 185/60R15 | |
ウインドウサイズ | フロントウインドウ | 約400mm✕1,300mm |
サイドウインドウ | 約400mm✕2,200mm | |
リアウインドウ | 約400mm✕1,300mm | |
ミラー幅 | 2,035mm | |
エンブレム・ロゴサイズ | 約100mm✕50mm |
シエンタの寸法
シエンタの外観寸法は全長、全幅、全高がありますが、初代シエンタより全長および全高が大きくなっています。
初代シエンタは全長が4,100mm、全高が1,670mm(4WDは1,680mm)でしたが、そこから全長は160mmも延長され余裕のあるボディとなっています。
全高も5mmほどではありますが大きくなっていますが、それでも車の全幅はキープされています。
その背景には以下の5ナンバーサイズという規制があって、どれか1つでも超えると3ナンバーサイズには入ってしまうのでギリギリの寸法となっています。
スペック | 5ナンバー | 3ナンバー |
エンジン排気量 | 2,000cc以下 | 2,001cc以上 |
全長 | 4,700mm以下 | 4,701mm以上 |
全幅 | 1,700mm以下 | 1,701mm以上 |
全高 | 2,000mm以下 | 2,001mm以上 |
5ナンバーと3ナンバーは以前は税金額の違いなど明確な差があったのですが現在はそういった差はなく、ユーザーとしてはナンバープレートに記載されるナンバーの違いだけしかありません。
ですが5ナンバー車にはコンパクトというイメージが幅広く浸透しており、シエンタのようなコンパクトカーはこの寸法に収めるのがセールス上で重要です。
また5ナンバーサイズであれば日本の狭い道でも扱いやすいという実際的な利点もあり、コンパクトミニバンとして運転しやすい車となっています。
シエンタは駐車場に収まるか?
次にシエンタのサイズ感で気になる点は駐車場に収まるかという点で、平置きの駐車場と立体駐車場の2つを見る必要があります。
まず平置きの駐車場ですが、平置き駐車場は場所や施設によってさまざまなサイズがあります。ですが一般的なサイズとしては幅が2.5m・奥行き5.0mとなっており、シエンタのサイズであれば楽々収まる寸法となっています。
もう一つの立体駐車場に関しては車の幅や全長よりも高さに制限があり、昔からある立体駐車場は高さ制限が「1.57m」という場所が多く、この高さ制限ではシエンタは駐車することができません。
ですが近年は背の高いミニバンの増加によって立体駐車場の高さ制限が緩和されてきており、高さ制限が2.0m以内という立体駐車場も数多く出てきました。
特に都会ではこういった立体駐車場が増えてきており、シエンタでも十分駐車できるようになっています。
いずれにしても立体駐車場にシエンタを駐車させようとする際には高さ制限をしっかり確認し、ミニバンに対応したところに入れるようにしましょう。
その他の外観のサイズ感
シエンタはその外観サイズに対してウインドウサイズが結構広々としており、広々とした視界が確保できている車です。
コンパクトカーは車の高さの制限からウインドウサイズがあまり大きくないイメージがありますが、シエンタは車高がそれなりに高くウインドウサイズには余裕があります。
シエンタはデザインが結構スポーティなのですが、ミニバン的な使い方もされるので乗っている人が窮屈じゃないようにフロントもサイドウインドウも大きめです。
リアウインドウについても視界は良好で、狭苦しいといったことはないでしょう。
シエンタの内装
次にシエンタの内装についてそのサイズ感を見ていきましょう。
スペック | シエンタ | |
室内長 | 2,535mm | |
室内幅 | 1,470mm | |
室内高 | 1,280mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 1,085mm |
幅 | 1,150mm | |
奥行き | 370mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約900mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約900mm | |
2列目寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約1,200mm | |
奥行き | 約900mm | |
3列目寸法 | 高さ | 約800mm |
幅 | 約900mm | |
奥行き | 約500mm |
シエンタの車内の広さ
シエンタはコンパクトカーの中では車内が広い車ですが、車両の全長が長いので室内長も広くなっています。
普通のコンパクトカーの室内長はおおよそ2,000mm前後が一般的ですが、シエンタはそれより500mm近く室内長が長く非常に広々としています。
室内幅は5ナンバーサイズで規制されて一般的ですが、室内高は結構余裕があり乗りやすい車といえます。
とはいえミニバンほど室内が広いわけではありませんので、頭上空間が広々としているわけではなく普通のコンパクトカーの頭上空間といった感じです。
シエンタのラゲッジルームの広さ
次に気になるのはシエンタのラゲッジルームですが、シエンタの場合はコンパクトカーに3列シートということでラゲッジルームはそこまで大きくありません。
シエンタクラスのコンパクトカーで2列シート5人乗りであればラゲッジルームも結構な広さが取れるのですが、7人乗りで3列シートとなるとラゲッジルームを圧縮してシートを設置することになりどうしてもラゲッジは狭くなってしまいます。
ラゲッジルームの奥行きは3列目シートを使った状態では370mmほどしかなく、高さと幅はしっかりあるのですがあまり大きな荷物は乗りません。
ですがシエンタはシートアレンジによって3列シートを折りたたむことができるので、もし3列目が不要であればラゲッジルームを拡げて大きな荷物を載せることは可能です。
むしろ普段は3列目は収納しておいて買い物などに便利に使い、6人以上乗るときにだけ展開するような使い方が良いでしょう。
その他の内装のサイズ感
シエンタの特徴はなんといっても3列シートにあるのですが、7人の乗り方は少し変則的です。
シエンタは前席に2名、2列目シートには3名、3列目シートに2名という形で7人乗りとなっており、2列目シートはベンチシートになっています。
また3列目シートは折りたたんだ時のラゲッジルームのスペースを考慮して結構薄めのシートとなっており、乗り心地やホールド性の面では3列目シートは少し劣ってしまいます。
ですのでシエンタの場合の3列目シートは補助シート的な使い方が便利であり、前述で述べたように普段は折りたたんでおくと良いでしょう。一般的な使い方であれば2列目シートまででも十分といえます。
シエンタの運転
次にシエンタのサイズ感で気になる点としては運転感覚があります。
スペック | シエンタ |
最小回転半径 | 5.2m |
ハンドルサイズ | 370mm |
シエンタの旋回性
シエンタはコンパクトミニバンというカテゴリーでコンパクトカーの一種なので、運転制で気になるのはやはり小回りの効き具合でしょう。
車の小回りを表すスペックとして最小回転半径があり、これは車のハンドルを左右どちらかに最大に切った後に低速で走行し、360°回転するのに必要な半径です。最小回転半径が小さいほど車の小回りが効くのですが、シエンタの場合は5.2mとなっています。
シエンタと同じような価値観を持つミニバン系の車種では5.5m〜6.0mぐらいの最小回転半径が一般的なので、シエンタはそれよりは小回りが結構効くことがわかります。
コンパクトカーでも5.0m前後の最小回転半径が一般的ですので、5.2mというシエンタの最小回転半径は十分小さいといえるでしょう。
シエンタは3列シートのためにどうしても車が大きくなりがちですが、それでも最小回転半径をしっかり抑えてあるので使いやすい車です。
シエンタの走行感覚
シエンタの走行感覚はコンパクトカーというほど運転しやすくなっており、ミニバンほど運転が大変ではありません。
シエンタは車のサイズが5ナンバーサイズにしっかり収めてあるので、3ナンバーサイズがほとんどのミニバン系車種よりはかなり小型です。また車のフロントは見切りが良くて運転しやすく、左右がしっかり把握しやすいです。
5ナンバーサイズの車は日本の狭い道でも運転しやすいサイズであり、特に住宅地などでも取りまわしが良い車です。
シエンタはとくにファミリーカーとして使われることが多い車種ですし、運転の苦手な方も乗ることがある車ですので、楽な走行感覚は大きなメリットになっています。
シエンタの車内の運転感覚
シエンタは車内からの運転感覚も良好であり、特にフロントウインドウの視界が良好です。
シエンタのフロントウインドウはデザイン的に結構寝ている形になっており、Aピラーも寝ているのでドライバーからの視界を邪魔するものが少ないです。
そのためシエンタのフロントの見切りが良く、左右のフロントの角はわかりやすいです。またサイドの視界も優秀で、運転しやすい車と言えるでしょう。
また後方視界もウインドウが広いので優秀であり、ハッチバックタイプの車なので後ろの位置関係もつかみやすいです。
近年はセンサーやカメラなどの支援装備も充実しているので、シエンタはかなり安全に運転できる車といえるでしょう。
シエンタのサイズの評判
シエンタのサイズに関してはTwitterでもいろいろな評判があり、次のように好評が多いです。
エクストレイル車検中だったのでシエンタをレンタルしましたが意識すると結構な頻度でシエンタを見かけました。エクストレイルと同じくらいのサイズ感で荷物も載るし両側スライドドアなので確かに使いやすかったです。
— nipomen (@nipomen) January 14, 2020
こちらの方は車検中の代車としてシエンタに乗られたようですが、丁度いいサイズ感で使いやすいのが良かったそうですね。
シエンタはその便利さから乗っている人は多く、街中でも沢山見かけますね。
シエンタ試乗した感想は
シートヒーター、ハンドルヒーター付けれるオプションがとても良い
黒なら涙目になってる顔も可愛い
運転席はフィット運転すんのとかわらん
3列目は出番少なそうだから常に2列目下に格納、ラゲッジすっきり良き
2列目シートの椅子が低くて大人は膝がしんどい(子供が乗りやすい— あや花🌷🐝⋆︎*゚∗ (@ay4ca_w) October 1, 2019
こちらの方はシエンタに試乗されたそうですが、以前乗っていらっしゃったのかホンダのフィットと比較して運転感覚は変わらなかったとおっしゃってます。
また3列目シートを格納するとラゲッジルームは広々とし、使いやすいサイズ感です。
シエンタを他の車と比較
ここまではシエンタのサイズ感や特徴をご紹介してきましたが、次はシエンタとライバル車種を比較してみます。
スペック | シエンタ | ホンダ フリード | トヨタ ルーミー | スズキ ソリオ | |
価格 | 1,809,500円〜2,357,300円 | 1,997,600円〜2,616,900円 | 1,490,500円〜2,046,000円 | 1,486,100円〜2,119,700円 | |
全長 | 4,260mm | 4,215mm | 3,700mm〜3,725mm | 3,710mm | |
全幅 | 1,695mm | 1,695mm | 1,670mm | 1,625mm | |
全高 | 1,675mm〜1,695mm | 1,715mm〜1,745mm | 1,735mm | 1,745mm | |
ホイールベース | 2,750mm | 2,740mm | 2,490mm | 2,480mm | |
トレッド(前/後) | 1,480/1,480mm | 1,480/1,465mm | 1,455/1,465mm 1,465/1,475mm 1,465/1,445mm | 1,435/1,430mm 1,435/1,440mm | |
最低地上高 | 130mm〜145mm | 150mm | 130mm | 140mm | |
車両重量 | 1,320kg〜1,380kg | 1,270kg〜1,400kg | 1,070kg〜1,130kg | 930kg〜990kg | |
タイヤサイズ | フロントタイヤ | 185/60R15 | 185/70R14 88S | 165/65R14 | 165/65R15 |
リアタイヤ | 185/60R15 | 185/65R15 88S | 165/65R14 | 165/65R15 | |
室内長 | 2,535mm | 2,625mm | 2,180mm | 2,515mm | |
室内幅 | 1,470mm | 1,440mm | 1,480mm | 1,420mm | |
室内高 | 1,280mm | 1,265mm | 1,355mm | 1,360mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 1,085mm | 1,155mm | 990mm | 960mm |
幅 | 1,150mm | 1,080mm | 1,070mm | 1,030mm | |
奥行き | 370mm | 250mm | 550mm | 410mm | |
最小回転半径 | 5.2m | 5.2m | 4.6m〜4.7m | 4.8m |
シエンタとホンダ フリードのサイズ感
ホンダ フリードはシエンタと同様のコンセプトを持つ車種で、3列シート、7人乗りのコンパクトミニバンですm
シエンタとホンダ フリードのサイズ感は非常によく似ており、フリードも5ナンバーサイズに収まる外観サイズですが全長はシエンタのほうが少し長くなっています。ですが車高はフリードのほうが少し高くなっており、そのあたりが差別化されている点です。
ですが室内長に関しては関係が逆になっており、シエンタよりフリードのほうが長さは広いです。しかし室内幅と室内長はシエンタのほうが広くて、座席に座った際の空間的にはシエンタが広々としています。
加えて3列目シートを使った際のラゲッジルームはシエンタのほうが多少広く、ここはシエンタの3列目シートがフリードより薄く作られているからです。
そのため3列目シートの乗り心地はフリードのほうが良いですが、使わないことも多いシートなので使い勝手はそう変わらないでしょう。
シエンタとトヨタ ルーミーのサイズ感比較
トヨタ ルーミーはシエンタと同じくトヨタのコンパクトカーですが、シエンタのような7人乗りではなく5人乗りのトールサイズコンパクトカーです。
トールサイズコンパクトカーはトールサイズの軽自動車から派生したような車で、コンパクトなボディながら車の背が高く室内が広々としている車です。
ルーミーも全長に関してはシエンタよりずいぶん小さくてコンパクトですが、車高はシエンタより高くなっており車内は広いです。
室内の広さもシートが2列なこと以外はほとんどシエンタと遜色はなく、室内高はルーミーのほうが広々としています。
ラゲッジルームも広くて使いやすい1台ですが、シエンタのような7人乗りはできないので大家族に対しては少し不足する部分もあるでしょう。
何れの車もトヨタのラインナップでは人気車種となっていますが、サイズ感と車の使い方で選ぶと良いでしょう。
シエンタとスズキ ソリオのサイズ感
スズキ ソリオはルーミーと同じようなコンセプトのトールサイズのコンパクトカーで、こちらもシエンタよりは全長が短く、その分全高が高い車となっています。
スズキ ソリオのサイズ感はルーミーとほぼ同様なのでシエンタとの比較はほぼ同じですが、車内の長さが結構取られており広くなっています。
その分ラゲッジルームが小さくなっていますが、それでもシエンタよりは広いラゲッジルームです。ですがやはりソリオも7人乗りはできないので、使い方はずいぶん違ってくるでしょう。
ですがソリオの特徴的なところはその重量にあり、前述の表で比較した他の車がすべて1,000kgを越えているのに対してソリオは1,000kgを切っていて軽量です。
その分走りの軽快さや燃費への良影響がありますが、シエンタにはハイブリッドがあるので単純な燃費性能はシエンタが高いでしょう。
総評
シエンタはそのコンパクトミニバンという名称のとおり、コンパクトカーとミニバンの特徴を併せ持つ便利な車です。
5ナンバーに収まるサイズ感でありながら7人乗りが可能という点でファミリーカーにはピッタリの車であり、3列目シートの乗り心地やラゲッジの狭さなど気になる点はあるものの便利な1台であることは間違いありません。
気になる点も車の使い方でカバーできるので、様々なことに対応できるのがシエンタの魅力といえます。
車にはいろいろなスペックの要求があると思いますが、とりあえずシエンタであれば十分なスペックは持っているでしょう。