ミドルサイズで使い勝手が良いステーションワゴン、ジェイド。
ロールーフで人気のあったオデッセイの良いところをストリームサイズのボディに詰め込んだようなスタイリッシュなミニバンです。
セカンドシートはV型にスライドによって広々と使えるように工夫があり、エンジンは1.5Lターボのダウンサイジングエンジンであるなど、先進の技術が多く搭載されています。
そしてそのローアンドワイドでスポーティなデザインはデザインで指名買いが入るほどです。
そんなスタイリッシュさが人気のジェイドですが、値引きはどの程度あるのでしょうか。
発売から4年、モデルも末期となってきたジェイドの値引きの実態について解説していきます。
ジェイドの値引き額の平均相場
ジェイドは6人乗りのロールーフミニバンとして登場しました。しかし思ったほど販売が振るわなかったのかメインを5人乗りのステーションワゴンに変更するなどなかなか苦戦しています。
とはいえ国産メーカーではステーションワゴンは数少ない存在で、ある一定の需要はあるようです。ここではまずジェイドで行われている値引きの平均額を調査していきます。
本体値引きは25万円
ジェイドは1.5Lのガソリンモデルとハイブリッドモデルがあります。ただどちらも値引き額はかわらずで、25万円ほどとなっています。車体価格の割合で見ると8%から10%程度が値引きの平均額です。
発売から4年が経過しており、さらに市場規模が小さいことからも販売に苦戦していることから値引きは結構緩くなってきています。
しかしライバルは少ないということもあり、ジェイドにもスタイリングが良いという強みもあることから、値引きが出にくい場合もありますので注意が必要です。
現在は車両価格の10%ほどの金額が値引きされていれば、十分な値引き額であると言えます。
オプション値引きは2割引きから3割引き
あなたはジェイドのスタイリングに惚れてディーラーへ見に来てしまいました。そこで実物を見ながら商談していると”実は今週は台数が足りていないので、ぜひ買っていただきたいんです。
頑張って限界の25万円値引きをさせていただきます!”と言われました。いきなりかなり良い条件が出ていますね。よしこれで決めます。
いきなりこうやって決める人もいないと思いますが、25万円という値引きがでるとなかなか好条件に感じてしまうものです。しかし実はまだ値引きできる部分があります。それがディーラーオプションです。
ディーラーオプションからの値引きは販売している地域やディーラーの販売力によっても違います。なので一概には言えませんが、オプション金額の1割から2割ほどが値引きの平均です。
ここもある程度はディーラーによって決まっていますが、交渉次第ではしっかり伸ばすことができます。そして先程のように交渉によっては車両本体の値引きで値引きを大きく見せてくる場合があります。
もしこれに気づかず契約していては、後々値引きが思ったより少なかったなどと後悔することもありますので、注意しましょう。
値引きの平均金額
車両本体、オプションそれぞれの平均相場が出ました。では見積書からどれくらい値引きがでていれば平均的なのでしょうか。グレードやオプションを使って一例を上げて紹介します。
価格 | 値引き額 | |
ジェイド ハイブリッドX | 292万円 | 25万円 |
オプション | 30万円 | 3~6万円 |
値引き計 | 28~31万円 |
この条件であれば、合計28万円から31万円ほどの値引きが出れば平均的な値引きと言えるでしょう。
値引き額の月変動
ここでジェイドの値引き額の変動を見ていきます。2015年2月に登場したジェイドは、その後どのような値引き額になっていくのでしょうか。
販売時期 | 値引き額 |
2015年2月から | 10~27万円 |
2018年5月から | 20~25万円 |
値引き額の変動はこの様になっています。2015年に発売した当初は10万円程度の値引きと予定通り渋めの値引き額でした。
しかしロールーフミニバンはブームから外れてしまっており思うように販売が振るわなかったためか、1年ほどで25万円まで一気に値引きは大きくなりました。その後もじわじわと伸び、マイナー前には27万円までに広がっています。
そして2018年に大型マイナーチェンジが行われます。このときにミニバンからステーションワゴンへと方向転換をすることで注目度は変わります。
このときに値引きも15万円までぐっと引き締められますが、半年ほどで緩み始めて今では25万円にまで広がっています。現在ではその流れのまま来ており、車両値引きは25万円になっています。
値引き額が28万円から31万円になる理由
ジェイドの値引き額は総額で28万円から31万円が平均的な値引き額ということを提示しました。平均額がこれだけの金額になるのは、どういった理由があるのでしょうか。検証していきます。
市場が小さい
まずはステーションワゴン市場自体の規模の小ささです。
このクラスは国内ではあまり人気がなく、一部のワゴン好きによって支えられているため、販売台数がそれほどのびません。一般層の人たちに受け入れてもらうためにも、値引きは緩む傾向にあります。
積極的に売りに行ける車ではなく、少ないニーズをライバル同士で取り合っているため値引き勝負になってしまうことも多く、値引き額が大きくなる要因となっています。
シャトルの存在
もう一つは同じホンダのシャトルの存在です。コンパクトステーションワゴンでありながらもジェイドとそれほど変わらないくらいの積載量を誇るシャトルは、ジェイドにとっても脅威です。
そのためシャトルのお客さんに対して、値引きを大きくして”こちらもお得ですよ”という販売法もあるそうです。
車体サイズはジェイドが大きいながらも積載量はさほど変わらず、さらに同じハイブリッドシステムを搭載しています。
さらにホンダセンシングが標準化されてしまった今、さらにジェイドの置かれている状況は苦しくなる一方です。
ライバルが強力
さらに苦しいのがライバルが強力という現状です。
数少ないミドルクラスステーションワゴンですが、アイサイトやレガシィの後継車ということで一気に知名度を上げたレヴォーグやプリウスのステーションワゴンであるプリウスαなど名のしれたライバルばかりなのです。
ジェイドはもともと国外で販売されているモデルを持ってきていることもあってか、国内市場にはあまりマッチしないボディです。
なかなか知名度は伸びにくいことからも、値引きで対抗せざるを得ない状況を作っています。
ジェイドのスタイリングが人気
苦しい状況ばかりのジェイドですが、そのスタイリングが非常に人気がある車でもあります。値引きが大きくなる印象が強い車ですが、他社競合などをせずに何も考えずに交渉を行っても値引きが出ない場合もあります。
それにジェイドは比較的価格が高めですが先程の通り値引き前提で販売されており、25万円となかなか大きな金額で提示されてしまっては、十分に納得してしまいそうな値引き額です。ここに罠があります。
しっかり交渉しなければ、営業マンのもっている値引きだけで、うまく言いくるめられて終わってしまいます。平均額を引き出すためにはしっかりと交渉材料をそろえて、交渉しなければこの値引きは出ないでしょう。
ジェイドの値引き額の最大・限界額
ジェイドは厳しい販売状況のなかで、値引きに頼る部分が多いことを説明しました。
さて次は実際にユーザーが手にした最大値引きをご紹介していきます。一体どのような数値が出てくるのでしょうか。
ジェイドの最大値引きは40万円
値引きの金額にはさまざまな数字がありますが、調べていくとジェイドでの最大値引きは40万円でした。最大値引きに関してはハイブリッドモデルのほうが大きく、ガソリンモデルでは35万円でした。
ガソリンモデルのほうが価格が安いこともあり、利益率を考えるとハイブリッドモデルのほうが値引きが出やすい傾向があります。
最大値引きが出た理由
ジェイドの値引きで40万円もの数値が出るにはやはり理由があります。その理由を解説します。
マイナーチェンジ直前
ジェイドから最大値引きを引き出した要因として、マイナーチェンジの直前のタイミングであることがあります。
ジェイドは前期モデルは3列シート6人乗りのミニバン仕様のみです。そのため価格の問題や使い勝手など多くの面で不満が出ていました。
それをマイナーチェンジで5人乗りの仕様を追加してメインで打ち出すことで、ステーションワゴンユーザーのニーズに応える形となり人気が出ています。
それまでは販売台数が思うように奮っていないことから値引きは大きくなっていました。仕様変更直前は一旦落ち着きましたがその前は決算ということもあり値引きは最大です。
マイナーチェンジ直前で値引き幅を広げたというのが最大値引きが出た要因の一つです。
ディーラー同士の競合
ホンダディーラーは一つの都道府県にいくつかある場合が多いです。
そのため販売方針の違いにより値引きが大きいディーラーや小さいディーラーなどいくつもあります。そこで競合させたというのも大きな要因です。
全く同じ車同士の比較となりますので単純に価格の勝負となります。最終的にこの部分でしっかり競合させられたかどうか。これが最大値引きの要因の一つになります。
さらに情報では首都圏エリアのほうが値引きが大きいということもあります。もし首都圏エリアが近い人であれば、最大の値引きを狙ってジェイドの見積もりを持って県外に遠征するのも一つの手段です。
最大の値引きが出やすいタイミング
もう一つが購入時期です。一番値引きが大きくなるのは、やはり9月の半期決算及び3月の決算月です。
この時期はディーラーはメーカーからのノルマを達成するために数を読み始めますし、決算なので売上も大きく必要で、できるだけ車を売ろうとします。
さらにメーカーから決算期などに合わせた施策や販売台数達成に対する施策もありますので、多少値引きが多くなってでもやりきりたいという考えがあります。
ここで営業マンや会社にとってどうしてもあげたい一台にはまれば、通常の条件よりさらに甘くなるでしょう。そのため通常では出せないような車両値引きやオプション値引きが提示される場合もあります。
まとめますと、ジェイドの最大値引きは、マイナーチェンジ直前という現状と同じジェイド同士の競合、そして決算期のタイミングが上手くハマったことが、最大の値引きとなった理由だといえます。
ジェイドの値引きのレポート・体験・口コミ
実際にジェイドを購入する際に値引き交渉を行った人をツイッター上から探していきます。どのように値引き交渉をしたのかリアルな声を聞いていきましょう。
ジェイドも値引きは30万以上出るが下取りは安いらしい
— さっしー4101 (@4101y) February 10, 2019
ジェイドは一般的に不人気車と言われるカテゴリですので、リセールバリューは低くなりがちです。
しかしその分販売時の値引きは大きくなりやすいので、しっかり値引きを頂いて購入しましょう。こちらの方も30万円以上の値引きを獲得しているようです。
新型シビックセダン欲しいけど、同じエンジン積んでてかつ相場が40万近く安いジェイドRSのコスパが良すぎる
— しもさざみ (@cocohasi) July 4, 2018
ホンダ渾身の1.5Lターボエンジンを搭載しながらも価格が抑えられているジェイドは、実は非常にお買い得なモデルです。
このエンジンを目当てで購入する人は、値引きも大きく車体価格も安いジェイドはとてもお買い得なのです。
ジェイド、在庫車があったからめっちゃ割引してもらえたんよ(笑)
— maria@ママ3歳 (@mari1120) August 8, 2016
ジェイドの在庫車から大幅値引きをもらっている方もいます。
ディーラーに抑えてある在庫車はある一定期間をすぎると車検の取り直しなどになるため大幅値引きで売る場合もあります。そういえば一時期青空駐車の在庫車が話題にもなりましたね。
ジェイドの値引き目標金額
ジェイドはツイッターでもわかるようにエンジンの割にコスパが良いのが売りです。
さらに同社のシャトルとカブる部分も多く不人気カテゴリなため、値引きが大きく交渉しやすい現状です。さてどれほどの金額を目標として交渉すればよいのでしょうか。
大幅な値引きを獲得するためには、値引きの目標金額が必要です。さてジェイドはいくらを目標金額に設定しましょうか。
値引き目標額は本体で25万円、オプションで2割
ジェイドの目標値引きは現在の相場で本体価格から25万円です。そしてマットやナビなどといったディーラーオプションからは1割の値引きはもちろんのこと、2割引きまで引き出すことを目標とします。
ジェイドは先程の通りであまり人気の高いモデルではないことから、比較的早い段階で値引きを引き出すことは可能でしょう。
ただそれなりに大きな金額が出ても満足するのではなく、オプションや諸経費からの値引きをしっかり計算し目標を見据えて交渉していくことが重要です。
ここでは目標値引きを上げましたが、実際にできる値引き額は地域差やディーラーの販売力によって差があります。
一概には言えませんが、この金額を目標としておけば購入時の値引きが多いか少ないかは判断できるでしょう。あとは購入の時期をしっかり配慮することで、プラスαの値引きを追加しましょう。
ジェイドの目標値引き額まとめ
今までの情報をまとめると、ジェイドの値引き目標金額はこのようになります。
本体値引き | 25万円 |
オプション値引き | オプションから2割 |
時期的なもの | 最大5万円 |
合計額 | 31~37万円 |
この条件を引き出すことを目標として行きましょう。この条件が2019年現在ほぼ値引きのマックスだと判断して良いです。
時期的なものプラスαというのは、決算など時期によって違ってきますので、この程度の場合もあればもう少し低い場合もあります。
ジェイドの値引き交渉のポイント
さてジェイドから値引きをかくとくするためのポイントや目標金額が見えてきました。あとは目標の値引きを手にするために、どうやって交渉するかです。
いくら不人気車であったとしてもこちらが買ってやるから値引きしろというような高圧的な態度で交渉しては問題がありますし、それでは出る値引きも出ません。しっかりと紳士的な態度で値引き交渉をして、最大限の値引きを獲得しましょう。
ではジェイドの値引き目標金額を獲得する方法を考察していきます。
いちばん重要な購入のタイミング
いきなりタイミングが重要と言ってしまっては交渉術とは言えないかもしれませんが、値引きは交渉ですので少しでも優位に立つことが重要です。購入のタイミングで重要なのは2つのタイイングがあります。
まずはモデルチェンジ前です。値引きの推移でもある通りモデルチェンジの直前というのは非常に値引きが出やすくなります。新しいモデルに価値を感じるというのでなければここを外さない理由はありません。
ジェイドは現在マイナーチェンジから1年とかなりのモデルチェンジ効果も一段落して、値引き水準も落ち着いてきています。大幅値引きということもありませんが、値引きで見てもちょうどよい時期でしょう。
次に重要なのがメーカー施策が出る時期です。ディーラーが販売台数を伸ばすためにメーカーは販売支援策を提供します。
それが1から3月の決算時期や8から9月の半期決算に特に大きな物が出ます。その他にも7月や12月のボーナス商戦の時期にもあります。
その施策を獲得するためにディーラーは必死に売上を上げなくてはなりません。そのため3月や半期決算の9月の登録にナンバーを間に合わせるために値引きを大きくしてきます。
それに合わせて自分好みのジェイドを購入するためにも、納期からすると遅くとも登録タイミングの1月から2月前までに、ディーラーで商談・契約をするとよいでしょう。
ジェイドにはこの車で競合をしよう
ジェイドはスタイリングに定評のある車ですし、やはり単体で値引きするのも難しいでしょう。そこで定番ですが、競合車を使って値段交渉をします。
もちろんここにあるほどの大幅な値引きとなると、営業マンも店長に値引きの許可をもらう必要がありますので、営業マンが交渉しやすいように理由を作ってあげることにも繋がります。
ジェイドはサイズ的に多くの競合者がありますが、やはり同じ車格のステーションワゴンであるプリウスαがちょうどよいです。
トヨタのハイブリッドワゴンということで直接的なライバルになりますし、ホンダとしてもジェイドをどうにかして売りたいですので値引きで対抗してきます。
このクラスのステーションワゴンを購入しようと思っているが、リセールや燃費の良いプリウスαもよいが、スタイルではジェイドのほうが好き。とはいえ強いこだわりはないのでこの中で一番頑張りが感じられたものを購入する、と強気の姿勢で交渉に望めば十分です。
競合で真剣に悩んでいることや、価格を揃えて現在の予算の中で一番安いものを買おうと思っているなど、営業マンが勝負を仕掛けやすい状況を作ってあげてください。
ジェイド同士で競合させる
他社競合をしてある程度値引きが出てきてあと一歩という所まで来たのであれば、あとはジェイド同士で値段の比較をしましょう。
”他社と比べてジェイドを購入することに決めました。他のディーラーで見積をしましたがどうしても予算にもう一歩届かないので、こちらで良い条件が出るのであれば今日ここで決めます”という話でいけば、目の前にいるホットなお客さんを逃すまいとしっかり相談に乗ってくれるでしょう。
そこでどうしても値段が出ないとなれば思い切って県外のディーラーへ出向くのも一つの手です。
ここでジェイドの見積もりを出してもらって地元ディーラーと比較しても良いですし、車で行ける距離で、条件も良ければそのまま購入してしまっても良いでしょう。こちらもしっかり比較していきたいところです。
奇跡の在庫値引きを狙う
ここまで王道の手法できましたが、奇跡と言えるほどの値引きを狙うのであれば3月が狙い目です。3月はディーラーやメーカーにとって決算最終月で最後の追い込みがかかっています。
この頃になると人気のある車種はほとんど納期が合わないので、登録が間に合わなくなります。
そこで業績を少しでも伸ばしたいと考えるディーラーにとって、喉から手が出るほどほしいのが3月中にナンバーが登録できるという条件です。
3月登録ができるという条件であれば、営業マンも会社も一丸となって値引きを頑張ってくれますので、奇跡の値引きを引き出すことができるでしょう。