マツダ MAZDA2はコンパクトカーの小型ハッチバックカーで、扱いやすいサイズ感の車です。
今回はMAZDA2のラゲッジスペースについて詳しくご紹介します。
MAZDA2の荷室・トランクの容量・寸法
MAZDA2はマツダの普通車の中では最も小型のハッチバックカーで、以前はデミオという車名で販売されていました。
マツダではある時期から車名を世界的に統一させる形を取っており、デミオの欧州名であったMAZDA2が正式な車名となりました。
MAZDA2はコンパクトハッチバックカーのスタンダードな車種であり、軽自動車よりワンランクアップした小型の普通車となります。
またコンパクトカーでは珍しくディーゼルエンジンをラインナップに持っているのも大きな特徴で、国内のコンパクトカーでは唯一といえるでしょう。
ではこのMAZDA2の大まかなサイズ感とラゲッジスペースについて詳しくご紹介しましょう。
スペック | MAZDA2(デミオ) | |
乗車定員 | 5名 | |
全長 | 4,065mm | |
全幅 | 1,695mm | |
全高 | 1,500mm〜1,525mm | |
室内長 | 1,805mm | |
室内幅 | 1,445mm | |
室内高 | 1,210mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 730mm(ラゲッジフロア面〜天井) 500mm(ラゲッジフロア面〜トノカバーまで) |
幅 | 1,000mm(タイヤハウス間) | |
奥行き | セカンドシート展開時:700mm セカンドシート収納時:1,220mm(フロントシート〜テールゲート)〜1,510mm(助手席シート最前端) | |
ラゲッジ容量 | セカンドシート展開時:280L | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約1,250mm | |
奥行き | 約800mm |
MAZDA2はコンパクトカーの標準的なサイズ感を持つ車で、4,000mm前後の短い全長と5ナンバーサイズに収まる全幅で狭い道でも取り回しのしやすい車となっています。
全高も標準的なコンパクトカーサイズですが、他のメーカーのコンパクトカーと比べるとディーゼルエンジンを搭載する関係上ボンネットの長さが少し長めです。
MAZDA2はフロントシートとセカンドシートの2列シートのハッチバックカーなので、ラゲッジスペースはセカンドシートからテールゲートまでの間のスペースになります。
MAZDA2の標準的なラゲッジスペースは奥行きはそこまで大きなものではなく、シート下側のスペースの広い部分で700mm程度となっています。
またコンパクトカーなのでラゲッジスペースの高さも低めであり、横幅も控え目なサイズなので、標準ラゲッジスペースの状態で容量が280Lとかなりコンパクトです。
MAZDA2は全長に対してボンネットが長いことで室内長などが控え目なサイズ感なのですが、ラゲッジスペースの奥行きについても同様でラゲッジスペースの容量に影響しています。
ではMAZDA2のラゲッジスペースについて詳しくご紹介しましょう。
MAZDA2の荷室・トランク・荷物収納スペースの良い点
MAZDA2のラゲッジスペースについては次のような良い点があり、いくつかご紹介しましょう。
普段使いでちょうどいいラゲッジスペース
MAZDA2のラゲッジスペースは全体的にコンパクトカーとしては狭めなサイズですが、普段使いのものとしては十分に活用できるサイズです。
MAZDA2のセカンドシート展開時の標準ラゲッジスペースは容量が280Lとコンパクトカーのラゲッジスペース容量としては狭めですが、奥行き自体は700mmありますのでそこそこの長さがあります。
標準ラゲッジスペースの高さが低めなので容量が少ないのですが、奥行きがこれだけあれば普段の買物の荷物ぐらいならば十分に積み込めます。
前後に大きなものは積み込みづらいものの、横幅がそこそこありますので横積みで1,000mmぐらいの大きさのものならば収納できます。
ただしMAZDA2の標準ラゲッジスペースのサイズではゴルフバッグなどは積み込みが難しく、小さなサイズのゴルフバッグや中型のスーツケースぐらいじゃないと積み込めないサイズです。
MAZDA2はコンパクトカーなのでそこまでヘビーな使い方は元々想定されていないので仕方ない点はあり、あくまで日常の使い勝手が優先された形です。
ただ車いすやベビーカーなど普段使うようなものを積み込む際には折りたたみ式のものが必要となりますが、折り畳める形状によっても積み込めるかどうかが決まってくるでしょう。
シートアレンジで拡大するラゲッジスペースサイズ
MAZDA2のラゲッジスペースはセカンドシート展開時ではあまり広くないのですが、シートアレンジによってサイズの拡大が出来ます。
MAZDA2のラゲッジスペースはセカンドシートが展開されていると700mm程度の奥行きしかありませんが、そのセカンドシートの背もたれを前側に倒すことでラゲッジスペースの奥行きを拡大できます。
セカンドシートを倒してシートアレンジをすればそのスペースもラゲッジスペースになり、奥行きは1,220mmもの広いサイズが利用できます。
このサイズがあればゴルフバッグや大型のスーツケースを前後に積込むことが可能であり、積載せいが必要なときにはシートアレンジをしっかり活用しましょう。
またMAZDA2では助手席を前にスライドすれば前後に1,510mmの奥行きが確保できるので、助手席側であればより長くて大きな荷物を積み込めます。
高さ方向に関してはシートの厚みが多少出てくるので狭めになるのですが、使い勝手は悪くありません。
さらにセカンドシートのシートアレンジは左右の6:4分割式シートになっているので左右どちらかだけを倒すことも出来、片側をシートとして残しておけば乗車人数を3名〜4名キープしながら長い荷物を積み込めるようになります。
MAZDA2はコンパクトカーなので車内サイズが限られたサイズとなっていますので、乗車人数と荷物の量や大きさでシートアレンジを調整することで対応することになるでしょう。
ラゲッジ周りの装備がいくつか装備されている
MAZDA2のラゲッジスペースではいくつか便利な装備がそなわっており、使い勝手が良いものがそなわっています。
まずMAZDA2のラゲッジスペースには向かって左側のサイド部分に照明がそなわっており、夜間にラゲッジスペースを照らしてくれる装備がそなわっています。
照明で夜間に手元を照らしてくれるので積み込みが楽になりますし、自動で点灯するので手がふさがっていても利用できます。
MAZDA2は標準ラゲッジスペースのサイズが小さいので小型の照明でも十分に照らしてくれ、この点は結構うれしいですね。
またMAZDA2のラゲッジスペースにはオプション装備として「トノカバー」が装備できるようになっており、標準ラゲッジスペースを上下2段に仕切るようにボードを装着できます。
トノカバーがあればリアウインドウから覗かれたときにラゲッジスペースの中を見えないようにできるので、プライバシー保護につながるものとなっています。
またトノカバーの上にも軽量のものであれば載せておけるので、うまく上下2段にわけた積み込みも出来ます。
ただトノカバーがあるともともと容量の少ないラゲッジスペースをさらに2分することになりますので、大きなものを積み込むときにはトノカバーを取り外すと良いでしょう。
MAZDA2の荷室・トランク・荷物収納スペースの悪い点
MAZDA2のラゲッジスペースは普段使いでは利用できるサイズなものの、次のような点から不便な点もあります。
コンパクトカーでも狭めの容量
MAZDA2の標準ラゲッジスペースの容量は一応普段使いには利用できるサイズなのですが、同クラスのコンパクトカーと比較すると結構狭いサイズです。
MAZDA2はコンパクトカーの標準的な外観サイズを持つ車で、同クラスのコンパクトカーは全長、全幅、全高ともほぼ同じサイズです。
ですが車内スペースやラゲッジスペースのサイズは結構違うものであり、特にラゲッジスペースは一般的なコンパクトカーでは300L〜400Lぐらいが確保されています。
スペース効率に優れた車種では400Lを少し超えるほどの標準ラゲッジスペースがある車種もあり、これだけあればかなり利便性が高いものです。
ですがMAZDA2のラゲッジスペースは280Lというかなり狭めの容量であり、他のコンパクトカーほどの広さがありません。
これはMAZDA2のデザインやレイアウトによるものではありますが、やはりラゲッジスペースの利便性は低くなっていると言わざるを得ず、パット見にもMAZDA2はあまり沢山の荷物が積み込めるようには見えません。
車のデザイン的にもテールゲート周りのコンビランプなどにボリュームがあることでテールゲートの横幅は小さめとなっており、横幅もあまり広い印象は得られないでしょう。
段差のあるシートアレンジ後のスペース
MAZDA2の狭めなラゲッジスペースを拡大するにはシートアレンジを活用しますが、シートアレンジについても不便な点があります。
MAZDA2のシートアレンジではセカンドシートの背もたれを前側に折りたたんで収納するのですが、その際背もたれの厚みがそのまま残って段差になっています。
シートアレンジとしてはシンプルな構造で限られた車内スペースの中でしっかりラゲッジスペースが広がるようになっているのですが、この段差は結構な高さがあるので不便なことも多いです。
まず大きな荷物を載せるときには床面が標準ラゲッジスペースの部分しか使えないこともあり、段差にかかるような積み方をすると不安定になります。
また重量物を積み込むときには一度標準ラゲッジスペースの上に乗せてから前後にスライドして移動させたりしたいところなのですが、その際にも段差部分があるのでスムーズに移動することが出来ません。
重量物をまた持ち上げて段差を乗り越えなくてはならないので、積み込みに手間がかかるだけでなく積み込み時の不安定さも気になるところです。
シートの段差部分はシートアレンジ後のスペースのちょうど半分ぐらいの所にあるので、ラゲッジスペースの使い勝手を悪化させる点となっています。
キャンプなどには使いづらいラゲッジスペースサイズ
MAZDA2のラゲッジスペースはシートアレンジを行なって初めて容量を広く使えるのですが、そのサイズであってもキャンプなどの大量の荷物が必要な場合には不便です。
キャンプやアウトドアではテントやバーベキューセット、食材など大量の荷物が必要であり、それとともに何人かを車に乗せて移動することになります。
コンパクトカーは元々こういった使い方には不便なのですが、MAZDA2は特にラゲッジスペースの容量が狭めなため使い勝手があまり良くありません。
セカンドシートをすべて収納した場合でもラゲッジスペースの高さがあまり広くないので、大量の荷物を積み込むには積み上げ方も工夫する必要があるでしょう。
またMAZDA2に多くの荷物を積み込むとその分座席が減りますので、同時に移動できる人数が少ないのも不便です。
シートアレンジで片側だけを収納する形にしても3名まで同乗するようになり、その際にも荷物の積み込み容量が減るので中途半端さはあります。
どちらにしてもMAZDA2で同乗する人数は2名ぐらいに抑えておいたほうがよく、あまり大々的な趣味の車には使いづらい車です。
加えて近年は車内スペースをテント代わりにする車中泊が人気なのですが、MAZDA2では前述したラゲッジスペースの段差があるので寝台にもしづらく、全体的な奥行きも不足気味となります。
汚れや水に弱いカーペット生地
MAZDA2のラゲッジスペースでは表面生地から汚れなどには弱く、この点でもキャンプなどには使いづらいです。
MAZDA2のラゲッジスペースでは表面がカーペット生地で覆われており、乗用車として標準的な仕様となっています。
カーペット生地は荷物を積み込んだときに傷つきを防いでくれますし、荷物をスライドして移動させるようなときにも滑りやすく移動しやすくなっています。
また車体側にも傷がつかないので基本的にカーペット生地で不便なことは少なく、普段使いには十分でしょう。
ですがカーペット生地は一度泥汚れや水で濡れてしまうと汚れを落としづらく、掃除も大変なので不便な場合があります。
泥汚れなどはヘタをするとシミになって残ってしまうこともあり、雨の日や積み込むものによって気をつけなくてはなりません。
キャンプやアウトドアのときの帰りなどにこういったものを積み込む場合もあるのですが、カーペット生地では汚れに気をつけつつ積み込まなくてはならないので、あらかじめ防水シートなどを用意しておいたほうが良いでしょう。
アンダーラゲッジが利用できず不便
MAZDA2のラゲッジスペースにはアンダーラゲッジが装備されておらず、同クラスのコンパクトカーと比べると不便です。
アンダーラゲッジは車のの標準ラゲッジスペースの床下に設けられたスペースとなっており、最近ではコンパクトカーにも設けられるようになっています。
アンダーラゲッジがあると普段使わないものなどを床下の目立たない部分に収めておけるので便利であり、その他アンダーラゲッジに防水性をもたせて前述した泥汚れのあるものなどを収めておくことにも使えるスペースです。
コンポーネントの多いハイブリッドカーなどではなかなかアンダーラゲッジを設けるスペースが少ないのですが、通常のエンジンモデルなどでは装備されていることが多いです。
一方でMAZDA2も標準ラゲッジスペースの床下には空間はあるものの、ラゲッジスペースのボードの下には工具やパンク修理キットが収まっているだけです。
アンダーラゲッジとして利用できる空いた空間などはなく、追加のラゲッジスペースとして使うことが出来ません。
MAZDA2ではハイブリッドモデルはないのですが、全車同様の仕様なためアンダーラゲッジが使えないのは少し残念です。
荷室の地上高が高くて積み込みづらい
MAZDA2のラゲッジスペースでは積み込む際にも少し大変な部分があり、特に地上高の高さが気になる部分です。
MAZDA2のラゲッジスペースは車の最高部のテールゲートから積み込むこととなり、その際リアバンパーを乗り越えるようにして荷物を持ち上げます。
そのリアバンパーの上面は地上からおよそ700mm程度の位置にあり、コンパクトカーの高さとしては結構高い位置にあります。
この部分が高い位置にあると荷物を持ち上げる高さが増えるので、荷物の積み込みの際に不便さが上がります。
特に大きな荷物や重量物を積み込むときに持ち上げる高さが大きいのは負担が大きく、加えて車内のラゲッジスペースの床面がリアバンパーより一段低い位置にありますので完全に乗り越えて積み込まなければならないのも不便です。
コンパクトカーの中には地上高が500mm程度でラゲッジスペースもフラットになっている車もありますので、それらと比べるとMAZDA2は積載性があまり良くないことがわかります。
このあたりはリア周りのデザインにもよるところがあり、MAZDA2はデザイン優先で設計されたと言っても良いでしょう。
MAZDA2の荷室・トランク・荷物収納スペースの口コミ・評判
MAZDA2のラゲッジスペースについてはtwitterでもいろいろな投稿があるのですが、その中からいくつかご紹介しましょう。
荷室しっかりのFITシャトルのようなMAZDA2を出すとバカ売れすると思う。 デミオ改めマツダ2となっても荷室が狭いのが難点。
— Hiro Takata (@Hirotakata) January 31, 2020
こちらの方はどうやらコンパクトカーを比較されているようなのですが、同クラスのラゲッジスペースの広い車と比べてMAZDA2の狭さが難点とおっしゃっています。
MAZDA2のスタイルやデザインは評価されているようなので、実用性が低い部分が残念ということでしょう。
mazda2、後部座席倒しても座席と荷室部に15cmくらい段差があって平に出来ないんだけど、ここ埋める台を作ればまっ平になって寝れるようになるかな。 pic.twitter.com/v0i6tzyBWk
— 高根たかね (@dambiyori) June 6, 2021
こちらの方はMAZDA2のラゲッジスペースでシートアレンジをされていますが、シートの段差が気になっていらっしゃいます。
その段差を埋めるために自作で台を用意しようとしておられ、車中泊に利用するためにはこういった対策が必要となるのでしょう。
総評
マツダ MAZDA2は標準的なコンパクトカーとして扱いやすい車であり、マツダならではのディーゼルエンジンモデルなどで独自の魅力のある車です。
スタイルやデザインなどは評価が高いのですが一方でラゲッジスペースなどの車内スペースは少し狭めであり、ライバル車と比べると実用性の面で若干残念な部分はあります。
それでもMAZDA2ならではの走りの良さなどもありますので、コンパクトカーとして多少割り切って乗るのであれば十分実用できるかっこいい車です。