スズキ ハスラーはスズキのコンパクトSUVで、軽自動車の中でも独特なデザインを持つ車です。
今回はそんなハスラーのデザインをご紹介します。
ハスラーのデザイン
スズキ ハスラーは2014年に初めて登場したモデルで、軽自動車のボディサイズにSUVテイストを加えたスズキの意欲作です。
2010年頃から世界的にSUV(多目的乗用車)の人気が高まっており、その中でも特に都会的なデザインを持つクロスオーバーSUVが大人気となっています。
クロスオーバーSUVはおもに中型車が多いのですが、乗用車の車体にSUVライクな大きなタイヤを装着し、さらにデザインが都会的な乗用車風の車となっています。
クロスオーバーSUVが人気になってから各社ともさまざまな新車種を開発していたのですが、そこにスズキが軽自動車のクロスオーバーSUVとして開発した車がハスラーとなります。
軽自動車はその規格から車のサイズやエンジン出力に制限があるのですが、その中でしっかりしたSUVテイストを持たせたことやポップで可愛らしいデザインによって一気に人気車種に上り詰めました。
現行のハスラーは2020年に登場した2代目となっており、初代ハスラーのコンセプトを受け継ぐ形でデザインされています。
一方で車体の設計などは一新されており、スズキが誇る高剛性ボディの採用によって走行性能や安定性が向上するなど最新車種としての技術が盛り込まれています。
またエンジンには先代同様マイルドハイブリッドシステムを搭載するエンジンが用意されており、軽自動車のクロスオーバーSUVながら環境性能も高いものがあります。
一方でハスラーはSUVライクなデザインではあるもののその悪路走破性は一般的な乗用車と大差はなく、本格的なオフロード走行は控えておいたほうが良いのは先代同様です。
今回はこの最新型の2代目ハスラーについてデザインをご紹介します。
ハスラーのエクステリアデザイン
ハスラーのエクステリアデザインはこの車の大きな魅力のある点で、これまでの軽自動車ではあまり見られなかったものです。
ハスラーのデザインのポイントはこのフロントマスクに多く盛り込まれており、先ず目を引くのが大きな丸型で横に飛び出したデザインのヘッドライトでしょう。
このヘッドライトデザインはハスラーのアイコンのようなものであり、初代ハスラーからキープコンセプトとなった部分です。
一方でボンネットやフロントマスクは直線基調のスクエアデザインですが、このあたりは新型ハスラーからのデザインで先代モデルではもう少し丸みを帯びたフォルムでした。
さらにバンパーやサイド部分がボディカラーとブラックのツートンカラーとなっているのですが、複雑なカラー分割となっているので存在感のある力強いデザインとなっています。
フロントのデザインは全体的にメリハリのあるものへと進化しており、SUVライクなデザインをより強くしていますね。
またリア側のデザインもフロント同様スクエアデザインとなっており、直線的でぱきっとしたデザインです。
その中でリアバンパーが上下に小さなサイズのものとなっているのですが、これはSUVが悪路走破性を確保するために最低地上高を高くしている点をデザイン的に盛り込んだものとなっており、クロスオーバーSUVらしいフォルムです。
さらにボディカラーの設定によってはツートンカラーによってリアウインドウ周辺も別のカラーにすることもでき、特徴的なデザインのフォルムにできます。
最新型ハスラーのデザインは先代のキープコンセプトといいつつしっかりボディフォルムなどで差別化が図られており、先代の持つポップな印象は継承しつつもより力強いデザインに仕上げられていますね。
ハスラーのインテリアデザイン
次にハスラーのインテリアのデザインをご紹介しますが、インテリアは先代ハスラーから大きく変更された点です。
まず非常に特徴的なデザインを持っているのがハスラーのインパネ周りで、ダッシュボード、センターコンソール、メーター周辺には同じ意匠のカラーパネルの枠があり、これまでの車にはあまり見られない遊び心を感じるデザインとなっています。
そのパネルの間にはエアコンダクトが配置されたり、ダッシュボードがまるでアウトドアグッズのようなイメージとなっていますが、これほど派手なインパネのデザインは先代ハスラー以上の複雑なデザインです。
ハスラーは運転しているユーザーにもSUVらしい雰囲気をダイレクトに伝えてくれるインテリアデザインになっており、座っているだけでもこれだけ楽しい雰囲気の車は珍しいです。
またインパネ部分のカラーパネルの意匠はインテリアの各所にも盛り込まれており、サイドのドアやピラー部分、シートのツートンカラーなどにアクセントを与えています。
ハスラーのインテリアカラーには「バーミリオンオレンジ」、「デニムブルー」、「グレーイッシュホワイト」の3色があるのですが、それぞれのカラーによってインテリアの雰囲気ががらっと変わるのが面白い点です。
シートのデザインはシンプルなフォルムではありますが、このシートはシートアレンジに優れており完全にシートを折りたたむとフルフラットになり、大きな荷物を載せるときや車中泊などでも快適に寝ることができるスペースが確保できます。
ハスラーのインテリアは遊び心でいっぱいのデザインですが、実用性もしっかり確保されておりキャンプやアウトドアにピッタリの軽自動車になっています。
ハスラーのボディカラー
ハスラーはボディカラーが非常に豊富に用意されているのも特徴であり、2トーンカラーが何種類もあるのも面白い点です。
ハスラー ボディカラー 単色系 | シフォンアイボリーメタリック |
オフブルーメタリック | |
ブルーイッシュブラックパール3 | |
ピュアホワイトパール | |
クールカーキパールメタリック | |
ツートンカラー ブラック | バーミリオンオレンジ+ガンメタリック 2トーン |
デニムブルーメタリック+ガンメタリック 2トーン | |
フェニックスレッドパール+ガンメタリック 2トーン | |
ツートンカラー ホワイト | チアフルピンクメタリック+ホワイト 2トーン |
アクティブイエロー+ホワイト 2トーン |
まずハスラーの単色系のボディカラーには5色あるのですが、単色系カラーには淡い色が多く、基本色であるピュアホワイトパールやブルーイッシュブラックパール3などがあります。
また軽自動車のSUVらしいカラーとしてアースカラーであるシフォンアイボリーメタリックやクールカーキパールメタリックがあり、クールカーキパールメタリックなどはキャンプやアウトドアにぴったりです。
またこれらのボディカラーでもバンパーやサイドフェンダーなどのブラックのラインはそのままで、ボディカラーとの組み合わせでいろいろな雰囲気があります。
ハスラーにはそれ以外にもツートンカラーの設定が5色あり、単色系にはない明るいボディカラーが多いです。
ツートンカラーは車のルーフやミラー、リアウインドウ周辺のカラーがボディカラーと別のものになっており、ハスラーではこの部分のカラーもブラックとホワイトがあります。
ブラック系統のツートンカラーにはバーミリオンオレンジやフェニックスレッドパール、デニムブルーなどの原色系があり、ブラックに映える派手なカラーが用意されています。
またホワイト系にはチアフルピンクメタリックやアクティブイエローといったあたたかみのあるカラーが組み合わされており、女性向けといった雰囲気です。
ハスラーはエクステリアデザインの派手さに合わせた素敵なボディカラーが用意されているのも満足感の得られる点で、自分好みの1台を選びやすいでしょう。
ハスラーは人気か?
現行のハスラーはフルモデルチェンジからすぐの最新車なので人気についてのデータが少ないのですが、その代わりに先代の初代ハスラーについては軽自動車の年間販売台数があるのでこちらで見ていきましょう。
ハスラー年間販売台数ランキング | 順位 |
2014 | 10位 |
2015 | 8位 |
2016 | 7位 |
2017 | 10位 |
2018 | 9位 |
2019 | 9位 |
2020 | 6位 |
このランキングは国内で販売されている軽自動車のみでのランキングですが、ハスラーは2014年に登場したあとコンスタントに7位〜10位という位置づけです。
軽自動車のコンパクトクロスオーバーSUVという珍しいスタイルなので標準的な軽自動車やトールワゴン系の軽自動車に比べれば販売台数は伸びませんが、それでもハスラーにしかない魅力はたくさんあるので軽自動車のSUVというカテゴリーでは高い人気はあります。
ハスラーの登場以降に同じようなコンセプトを持つような車種もいくつか登場しているのですが、それらの車種よりハスラーのほうが年間販売台数のランキングでは上となっています。
なお2020年には現行モデルの最新型ハスラーへとフルモデルチェンジを行ったため、年間販売台数は一気に6位に上昇しています。
現行ハスラーは先代のキープコンセプトのデザインなので、以前の人気を受け継ぐ形でより人気となっているということです。
ハスラーの評判
ハスラーのデザインについての評判はTwitterにもさまざまな評価がありますが、その中からいくつかご紹介しましょう。
おはようございます
今日は月曜日。
今朝の一台はスズキ ハスラーです。
アクティブで優しさのあるデザインですね。 pic.twitter.com/S657yEnNST— Kosuke (@Kosuke_Car) January 26, 2020
こちらの方はハスラーのデザインをアクティブで優しいデザインとおっしゃっていますが、ハスラーはボディカラーによってはかなり柔らかな印象になります。
特にツートンカラーでルーフがホワイトの仕様になるとSUVよりは都会派の車に見えるデザインで、幅広い層に受け入れられるデザインです。
SUZUKI ハスラー
長所 デザイン、カラー、どこを取ってもかわいい!なのに頑丈、雪に強い❄
短所 フロントガラスの高さがない。
かわいいのでよそ様のハスラーのとなりに駐めたくなる病気にかかる。#乗ってる車名と長所と短所書いてけ pic.twitter.com/NxZQtuDmKL— 坂石チエ (@ChieSakaishi) October 22, 2021
こちらの方はハスラーの長所をたくさん挙げていらっしゃいますが、デザインやカラーがなにより好まれているようですね。
一方でフロントガラスの上下のサイズが少し狭いとおっしゃっており、このあたりはハスラーのスタイルを形作る上で必要な面でもあるでしょう。
新型ハスラーを見てきました
最近のスズキ車は内装のデザインが非常に独特で良いです
(´・ω・)(・ω・`)日常的に見るのはインテリアですからインテリアデザインに遊び心があるのは良いですね pic.twitter.com/PvpUm7dexy— 鈴木秀吉@総合垢 (@suzukihideyosi) February 27, 2020
こちらの方はハスラーのインテリアについて良い評価をされており、独特なインパネや運転席などが目を引いたようです。
車のユーザーが日常的に目にするのは車のエクステリアではなくインテリアなので、遊び心があって楽しいデザインは運転していても楽しいですよね。
ハスラーの欠点
ハスラーは非常に独特のSUVらしいフォルムやデザインを与えられた軽自動車ですが、その一方でフォルムからいくつか欠点もあります。
まず近年のトレンドである軽自動車ではトールワゴン系やスーパーハイトワゴン系がありますが、これらの車種では車内スペースを最大化するためにエンジン搭載位置を工夫しており、ボンネットの飛び出しもかなり小さくなっています。
軽自動車はその規格で車の全長、全幅、全高が決められているため、その中で車内スペースを最大限活用しようとすると前後方向や高さ方向でキャビンを大きくすることになります。
ですがハスラーではSUVらしいスクエアデザインで力強いフォルムを作るためにボンネットがしっかり飛び出るデザインを取っており、その分社内スペースの前後方向が狭くなります。
狭いといっても車内は必要十分なスペースは確保できるのですが、リアシートの後部にあるラゲッジスペースが特に小さくあまり大きな荷物は乗りません。
またハスラーではSUVらしいフォルムや悪路走破性を確保するために最低地上高が普通の軽自動車より高くなっているのですが、その一方で全高もSUVらしさを出すためにあまり高くできないので車内の上下スペースに圧倒的な広さはありません。
それでもハスラーの全高のサイズ感であれば標準的な軽自動車よりすこし広いぐらいのスペースは確保できており、あまり窮屈すぎるということはありません。
ですが車内の広さについてのゆとりはトールワゴンやスーパーハイトワゴンには劣ります。
ハスラーの値段
最後に現行ハスラーの新車価格と中古車価格ついてご説明しましょう。
なお中古車価格については大手中古車情報サイトであるカーセンサーとgoo-netで調べました。
ハスラー | 新車価格 | 中古車本体価格相場 | |
ハスラー(2代目) | 1,365,100円〜1,823,800円 | カーセンサー | 898,000円〜2,480,000円 |
goo-net | 998,000円〜2,450,000円 |
ハスラーの新車価格は1,300,000円台〜1,800,000円台となっているのですが、この価格帯は近年の軽自動車にしては多少安めの価格設定となっています。
軽自動車のトレンドとして人気なスーパーハイトワゴンなどは1,500,000円前後からの価格設定となっており、最高額では2,000,000円を超える車種も普通になってきました。
それに比べれば独特なデザインを持つにもかかわらずハスラーはコストパフォーマンスに優れており、キャンプやアウトドアをしない方でも特徴的なデザインが好きであればオススメできる価格です。
また現行ハスラーは中古車もそれなりの台数が市場に出てきており、最低価格は1,000,000円を切る価格からあるので最新車種にしては結構手に入れやすい車種となっています。
最高価格については新車価格を大幅に超える値段になっているのですが、これはハスラーをベースとしたカスタムカーとなっており、カスタム済みのハスラーもそれなりに市場に出てきています。
現時点では新車価格と中古車価格に大きな差はありませんが、まだまだフルモデルチェンジから2年程度しか経過していませんので中古車でも十分なクオリティが残っています。