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ハイエースのキャンピングカー内装や値段【バンコン】TOY’S BOX 470

「キャンピングカーに興味があるんだけど、種類がいっぱいありすぎてよくわからない…」

「最新のキャンピングカーってどんな設備がついてるの?」

車1台で複数の大人が寝泊まりできる、遊びに便利なキャンピングカー。

タイプがいろいろありますが、コスト・広さ・車体の大きさといったように、何を重要視するかによってえらぶ車が変わってきます。

そこで、ジャパンキャンピングカーショー2019で展示されていた、最新モデルのキャンピングカー・TOY’S BOX 470を紹介します。

内装や設備について写真つきで解説しますので、キャンピングカーえらびの参考にしてください。

キャンピングカーの8つのタイプ

まず、キャンピングカーには以下の8つのタイプがあります。

  • 「バンコン」
  • 「キャブコン」
  • 「軽キャンパー」
  • 「フルコン」
  • 「セミフルコン」
  • 「バスコン」
  • 「トラキャン」
  • 「キャンピングトレーラー」

この記事で紹介するトイファクトリー社のTOY’S BOX 470は、バンコンタイプ(バンコンバージョン)です。

バンコンとは、ワンボックスタイプのバンやワゴン、ミニバンにキャンパー架装をした車のことです。

車体が比較的小さめのキャンピングカーなので、高さ制限のある駐車場にも入ることができ、街中でも乗りやすいというメリットがあります。

キャンピングカーをキャンプ専用ではなく、普段用の車としてもつかいたい場合はバンコンタイプがオススメです。

また、小さいだけに就寝人数が少なめなので、少人数でキャンプに行きたい場合に適しています。

TOY’S BOX 470(メーカー:トイファクトリー)の内装写真

ハイエース TOY'S BOX フロント

トイファクトリー社のTOY’S BOX 470です。トヨタ・ハイエースをベースにしたキャンピングカーで、主要スペックは以下のようになっています。

TOY'S BOX 470主要スペック
  • 乗車定員:6人
  • 就寝定員:4人
  • 全長:4,690mm
  • 全幅:1,690mm
  • 全高:2,240mm
  • ベース車:ハイエース ロングナローハイルーフ DX 5ドア
  • 排気量:1,998cc
  • 燃料:ガソリン
  • 最高出力:136ps
  • 駆動方式:2WD FR
  • ミッション:6AT
  • 燃費:高速道路で10km/l、街乗りで6km/l~7km/l

乗車定員は6人ですが、就寝定員は4人だけです。6人でキャンプに行ってしまうと2人は車内で寝られなくなってしまうので、注意してください。

ハイエース TOY'S BOX 後ろ

ハイエース TOY'S BOX サイド

外装デザインは、ベース車であるハイエースそのもの。屋根部分にTOY’S BOXの文字が入ってはいるものの、それほど主張しすぎていないので目立ちません。

街中を走っていても、これがキャンピングカーだということに気づくひとは、なかなかいないでしょう。

それではさっそく内装を見てみましょう。

ハイエース TOY'S BOX 出入口

出入り口のステップです。

ハイエース TOY'S BOX 居住スペース

左側のスライドドアから見た、居住スペース全体の様子。

ダイネットテーブルがまんなかにあり、それを前後ではさむようにソファーが置かれています。ソファーの奥は2段ベッドです。

車の前方を向いている席(写真に写っている奥の席)にすわってみると、背もたれよりもベッドマットが前に出っ張っていて、後頭部に当たって痛い。頭は前に押されるのに背中を支えるものがない状態で、腰に悪そうですね。

ハイエース TOY'S BOX シート

後ろ向きのソファーの様子。

この席はヘッドレストの位置が低く、頭ではなく背中に当たって、前に押し出されるような体勢になります。この体勢がかなりキツい。

ヘッドレストの高さは調節できますが、いちばん高い位置にしても肩甲骨に当たっている状態でした。

ハイエース TOY'S BOX テーブル

ダイネットテーブルのアップ。

この席を展開させてリヤベッドとつなげれば、長さ1,900mm×幅1,200mmのセミダブルサイズベッドになります。

就寝定員である4人寝る場合はここで2人寝る計算になりますが、大人2人で寝るには少しせまいですね。余裕を持って寝るなら大人1人か、子どももう1人まででしょう。

ハイエース TOY'S BOX AC

ダイネットテーブル席の横に、AC100Vコンセントが2つ。家から持ってきた電気製品も、ここに差せば使えます。

ハイエース TOY'S BOX 居住スペース

右側のスライドドアから見た、居住スペース全体の様子。

ハイエース TOY'S BOX 収納

前方を向いたソファーの左横には、収納スペースがついています。ベッドを展開させた状態でも寝ながら出し入れ可能です。

ハイエース TOY'S BOX 室内灯

居住スペース天井の、室内灯。

ハイエース TOY'S BOX スピーカー

ハイエース TOY'S BOX スピーカー

スライドドアの上についている、スピーカーです。

ハイエース TOY'S BOX パネル

スピーカーの横の、オールインフォメーションボード。

車内の照明・FFヒーター・バッテリー状態といったさまざまな機能を操作・管理するパネルです。

ハイエース TOY'S BOX エアコン吹き出し口

居住スペース前側天井には、リヤクーラーの吹き出し口と操作スイッチがついています。

ハイエース TOY'S BOX 居住スペース

ハイエース TOY'S BOX 居住スペース

バックドア側から見た居住スペースの様子。

ベッドマットが積み上げられ、左側にシンクとシャワーがあります。

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ハイエース TOY'S BOX シンク

ハイエース TOY'S BOX シャワー

シャワーは車外に伸ばして使用することが可能。海や山で遊んで汚れた足を、車外で洗い流してから乗れます。

ハイエース TOY'S BOX タンク

ハイエース TOY'S BOX タンク

シンクの下は、清水タンクと排水タンクの入った収納スペース。

タンクの容量がそれぞれ13Lなので、1回の給水でシャワーを連続使用できるのは1分強です。

ハイエース TOY'S BOX ベッド

ベッドを展開させるとこんな感じ。

ベッドには上段・中段・下段の3つの選択肢があり、自分の使いかたによってえらびます。

ハイエース TOY'S BOX ベッド

たとえば、4人で寝るならまず下段にベッドを展開させる。その状態でさらに中段に展開させてしまうと、下段に寝るひとが圧迫感を感じてしまうので、上段に展開させて上下の空間を空ける、という使いかたをするんです。

写真は中段と下段に展開させた状態ですが、1人で寝るなら上段だけに展開させれば、中段と下段は広い収納スペースとして利用でき、自転車も積めます。

車中泊するのが毎回おなじ人数とは限らないので、こんな風に使い分けできるのは良いですね。

ベッドの寸法は、長さ1,820mm×幅1,400mmのダブルサイズ。長さが少しみじかいものの、幅的には大人2人でも余裕を持って寝られるでしょう。

ハイエース TOY'S BOX LED

ハイエース TOY'S BOX LED

中段ベッドの両サイドには、LED照明がついています。手前のスイッチでON・OFFの切り替えが可能。

ハイエース TOY'S BOX LED

下段ベッドのサイドにもLED照明がついています。

ハイエース TOY'S BOX 室内灯

ベッドスペース天井の、室内灯。上段ベッドの視界はこれでバッチリですね。

メーカーの営業マンにTOY’S BOX 470の推しポイントを聞いたところ、すべて国産のパーツを使って作られているので、海外製のパーツによくある「接着剤でのアレルギー反応」が起きないこと、だそうです。

せっかくキャンピングカーを買ったのに1回目の車中泊で目がシバシバした、なんてことがありがちですが、TOY’S BOX 470ではそんなことは起こり得ません。

「車内の装備を赤ちゃんが舐めても、ペットの犬が噛んでしまっても安全を保証できます」とのことでした。キャンプ慣れしているひとならともかく、初めてキャンピングカーを買う場合は接着剤まで考えが及ばないですよね。

こういう細かい点まで気を配った車は、ほんとうに素晴らしいと思います。

TOY’S BOX 470の価格と標準装備・オプション

TOY’S BOX 470の車両本体価格は、税込みで3,348,000円です。種類が多いので、下の表に価格をまとめました。見てください。

ベースグレードエンジン駆動価格
DXハイルーフ 5ドア2.0ガソリン2WD3,348,000円
2.8ディーゼル2WD3,909,600円
4WD4,244,400円
DXロールーフ 5ドア2.0ガソリン2WD3,283,200円
2.8ディーゼル2WD3,844,800円
4WD4,179,600円

ハイルーフとロールーフの2種類のグレードがあり、その名の通りハイルーフのほうが天井が高くなっています。

それぞれのグレードにガソリンエンジンとディーゼルエンジンが用意されていて、ディーゼルエンジンをえらんだ場合は2WDと4WDが選択可能。

ガソリンエンジン車よりもディーゼルエンジン車のほうが高く、2WDよりも4WDのほうが高いです。バンコンの価格にしては安いですね。

標準装備として以下のものが架装されています。

TOY'S BOX 470標準装備
  • フロアウィングスポイラー
  • シートベルト3点式(新基準対応)フロントシート含む(4ヶ所)
  • シートベルト2点式(2ヶ所)
  • セカンドシート(純正)
  • 常設ベッド
  • 脱着式テーブル
  • 3段ベッドシステム
  • 抗菌難燃重歩行クッションフロア(パネル式)
  • 清水/排水タンク(13L/13L)
  • ステンレスシンク
  • 外部シャワーユニット
  • カセットコンロ
  • EURO 天井メイン照明
  • バゲッジ照明
  • EURO LEDダウンライト

装備らしい装備は、ベッド・テーブル・シンク・シャワーぐらい。かなり少ないですが、これには理由があります。

メーカーの営業マンの話によると、「ほとんどの装備をオプションにすることで、標準装備が少ないぶん価格を安くしているんです。」とのこと。

キャンプ慣れしていて自分にどんな装備が必要かすべてわかっているユーザーにとっては、必要なものだけをえらんでつけられるので、大変お得だという話でした。

また、オプションでは以下のものがつけられます。

TOY'S BOX 470オプション(TOYOTAメーカーオプション)
  • 助手席エアバック(16,200円)
  • GLパッケージ(103,680円)
  • バックモニター内蔵自動防眩インナーミラー(36,720円)
  • LEDヘッドランプ(64,800円)
  • リヤヒーター(46,440円)
  • リヤクーラー(59,400円)
  • アクセサリーコネクター(100V)(9,720円)
  • アルミホイール(64,800円)
  • リヤサイドプライバシーガラス(16,200円)
  • 電格式ミラー(21,600円)
  • 寒冷地仕様(ガソリン車は18,360円、ディーゼル車は30,240円)
  • 寒冷地仕様+リヤフォグ(ガソリン車は29,160円、ディーゼル車は41,040円)
  • 寒冷地仕様+電格ドアミラーヒーター(電格式ミラーの選択が必須)(ガソリン車は23,760円、ディーゼル車は35,640円)
  • 寒冷地仕様+リヤフォグ+電格ドアミラーヒーター(電格式ミラーの選択が必須)(ガソリン車は34,560円、ディーゼル車は46,440円)
  • フロントフォグランプ(37,800円)
  • コーナーセンサー フロント/リヤ(各48,600円)
  • サイドバイザー(15,120円)
TOY'S BOX 470オプション(外観装備)
  • トイファクトリーエアロソーラーシステム225W(ハイルーフのみ)(288,360円)
  • バックカメラ(45,360円)
  • FIAMMAサイドオーニング(3.0m)(176,040円)
  • ガラスコーティング(113,400円)
TOY'S BOX 470オプション(内装設備)
  • セカンドシート(REVOシート)(302,400円) ※1
  • シートハイバック(1脚)(64,800円)
  • 室内フルトリム(モケット)(194,400円)
  • 大型ルーフベンチレーター(MAXX FAN。ハイルーフのみ)(78,840円)
  • 小型ベンチレーター(21,600円)
  • FFヒーター(204,120円)
  • FFヒーター高標高センサー(35,640円)
  • トリプル断熱(213,840円) ※2
  • トイファクトリーオリジナル天井・壁面断熱加工(95,040円) ※3
  • トイファクトリーオリジナル断熱セラミック塗装(105,840円) ※4
  • トイファクトリーオリジナル床面発泡注入断熱(REVOシート選択時には標準装備される)(単品価格不明) ※5
  • 窓ガラス断熱フィルム(70,200円) ※6
  • カップホルダー4ヶ(8,316円)
  • 上部収納(ハイルーフのみ)(86,400円)
  • リヤスピーカー(38,880円)
  • 遮光カーテン(75,600円)
  • 下段追加マット2枚(51,840円)
  • ダイニング部カーペット(46,440円)
TOY'S BOX 470オプション(水回り設備)
  • ポータブルトイレ(25,920円)
TOY'S BOX 470オプション(照明設備)
  • スライドドア連動エントランスライト(15,120円)
  • リヤゲート連動ライト(15,120円)
TOY'S BOX 470オプション(電装設備)
  • 走行充電サブバッテリー(100A×1)オールインフォメーションボード(181,440円)
  • 外部充電システム+100Vコンセント(1ヶ所2口)(105,840円)
  • スマートグリッド(1,500Wインバーターと同時選択)(48,600円)
  • 正弦波インバーター1,500W(166,320円)
  • インバーター500W(35,640円)
  • ナビ用メインサブ切り替えリレー(25,920円)
  • 100Vコンセント追加(10,800円)
  • 12Vソケット(10,800円)
  • USBソケット(10,800円)

※1 REVOシートをえらぶと、ダイネットテーブルをはさむ形(セカンドシートが後ろ向きにできるようになる)でソファーを設置できます。

先ほど写真を紹介したのはREVOシートです。展開させてリヤベッドとつなげることで、セミダブルサイズのベッドとして使用可能。REVOシートをつけない場合は就寝定員が2人になってしまうので、注意してください。

※2~6 メーカーの営業マンいわく、「トイファクトリーオリジナルの断熱加工はすごく優秀で、FFヒーターをつければ真冬でも車内でTシャツ1枚で過ごせます」

※3~6をすべてつけた、お得パックが※2のトリプル断熱です。TOY’S BOX 470を購入するならぜひつけておきたいオプションですね。

総評:寝ることだけに的を絞れば快適なキャンピングカー

TOY’S BOX 470の内装をズバリいえば、「寝ることだけに的を絞れば快適なキャンピングカー」。

ベッドのサイズはダブルサイズとセミダブルサイズの2種類で、キャンピングカーのベッドにしては比較的広いほうです。

ベッド展開を乗る人数にあわせて変えられるのも便利ですね。実際に目の前で配置換えをやってもらいましたが、マットの取り外し・設置もとてもかんたんそうでした。

ポイント

何より、真冬でもTシャツ1枚で過ごせるほどの断熱性の良さはすごい。暑さ・寒さの問題は車中泊にはつきものですが、見事にそこをクリアしているキャンピングカーだと思います。

ただ、ダイネットシートのすわり心地の悪さは気になりました。テーブルを囲んで食事したりするのには向いておらず、寝るだけに的を絞ったほうがTOY’S BOX 470のポテンシャルを発揮できるでしょう。

ここまで書いてきましたが、残念ながらベッドに寝てみることはできなかったので、寝心地については実車を見て体験してみてください。

この記事を読んだことで、TOY'S BOX 470を購入するかどうかの判断材料のひとつになれることを願っています。