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カムリの月、年間の維持費を計算!高いのか安いのか比較して解説!

トヨタ カムリは、海外を主戦場とするミドルアッパーセダン。

トヨタの最新技術が注ぎ込まれ、2017年にフルモデルチェンジを果たした10代目カムリは、質実ともに新時代の高級車といえる存在です。

高級車を維持するには、それ相応のコストを支払う必要があります。

しかし、カムリに搭載された新型エンジンとハイブリッドシステムは、維持コストを大幅に低減させることができます。

では、いくらのコストを支払えば高級車カムリに乗ることができるのでしょうか。

カムリの月間と年間、長期的かかる費用をライバル車と比較して、カムリの維持費を検証します。

カムリの月、年間の維持費

カムリ フロント

トヨタ カムリを所有した場合に発生する、さまざまな維持費を月ごと、年ごとに細分化し、シミュレーションしていきます。

カムリのグレード毎の維持費の違い

カムリのグレードは、エントリーモデルの「X」と上級グレードの「G」、最上級スポーツグレードの「WS」の3種類がラインナップします。

パワートレインは全グレードとも2.5L直列4気筒ハイブリッドエンジンを搭載するため自動車税は同額。最廉価の「X」は装備が簡素なぶん車重が軽く、カタログ上での燃費性能に優れたモデルですが重量税は同額であり、実燃費でもほぼ変わらないため、グレード間での大きな維持費差はありません。

今回は、売れ筋グレードの「トヨタ カムリ G」をサンプルとしてカムリの所有するうえでかかる維持費を検証していきます。

カムリの月ごとにかかる費用

ガソリン

カムリを維持するうえで、月ごとにかかる費用をまとめると表のようになります。

種類費用
駐車場代8,000円
燃料代3,714円
合計11,714円

駐車場代

駐車場代は、平均的な8,000円を設定しています。土地代の高い都市部ではもっと高く、土地代安い郊外ではもっと低くなるので注意しましょう。

燃料代

エンジン種類JC08モード燃費実燃費走行500kmあたりの燃料代
2.5L ハイブリッド FF28.4〜33.4km/L18.0km/L3,611円

カムリのカタログ燃費は、JC08モード平均燃費で28.4〜33.4km/L。実燃費は18.0km/Lです。実燃費18.0km/Lのカムリで、仮に走行距離を月500km(=年6,000km)、ガソリン代を130円/Lとすると、3,611円と算出できます。

通勤やレジャーなどで頻繁に使ったりして走行距離が多ければ、当然その分費用は増えることになります。走行距離が100km増えるごとに維持費はおよそ722円増えると考えましょう。

カムリの1年ごとにかかる費用

自動車税

次に1年間にかかる費用を解説します。

種類費用
自動車税/軽自動車税45,000円
任意保険料84,000円
消耗品代6,000円
合計135,000円

自動車税

毎年5〜6月ころに納税通知の来る「自動車税」は排気量に応じた税率が適応されます。排気量が2.5Lであるカムリの自動車税は年間45,000円です。

カムリは、グリーン税制対象車であるため、購入翌年の自動車税が75%の減税措置をうけることができます。

任意保険料

万が一の事故に備えるための保険として、保険会社と契約する「任意保険料」は、月7,000円として年間で84,000円ほどになります。

ただし、任意保険は車種やドライバーの年齢などの条件や加入する保険会社によって、金額が最大数万円ほど変わります。他の費用以上に個人差が大きいので、年84,000円の金額はあくまでも目安程度にお考えください。

また、ここでは任意保険を「年ごとにかかる費用」としていますが、月払いなど他の支払い方法もあることが多いです。

消耗品代

エンジンオイルやオイルフィルターなどのメンテナンス費用である「消耗品代」として年6,000円程度がかかります。

カムリの数年ごとにかかる費用

自賠責保険

新車購入の場合は3年、それ以降は2年毎実施される車検の費用をまとめました。

種類費用
自動車重量税車検ごと20,000円(新車購入時は3年分30,000。全額免税)
自賠責保険料車検ごと26,000円(新車購入時は3年分37,000円)
車検基本料車検ごと50,000円
12ヶ月点検費用車検から1年ごと10,000円
合計106,000円

自動車重量税

自動車重量税は、自動車の重量に応じて税率が適合する制度です。カムリは、全グレードが1.5〜2.0tに区分されるため、2度目の車検以降に収める重量税は翌2年間分で20,000円です。

ハイブリッドカーのカムリはエコカー減税対象であるため、購入時に支払う重量税は全額免除になります。

自賠責保険料

交通事故時の被害者を補償する目的で徴収されるのが自賠責保険料。自動車重量税とともに車検時に納めることになります。

カムリに限らず、普通車で自家用に使用される場合の保険料は、翌2年間分で約26,000円。車購入時は次の車検までの3年分で37,000円です。

車検基本料

車検基本料とは、車検ごとの法定点検費用と印紙代と車検代行代を足したものとし、カムリの場合は2年分/50,000円ほどかかります。

ただし、車検費用はディーラーやカー用品店など業者の選び方によって、数万円ほど変わることがあります。

また車検の検査結果によっては部品交換や整備が必要となり、さらに数万円ほどかかるケースもあるので、50,000円の金額は目安としてお考えください。

12ヶ月点検費用

法定12ヶ月点検は車検と違い、義務ではありませんが、車を大切に乗りたいのであれば実施をおすすめします。費用はおよそ10,000円。

もし交換しなければいけない部品があった場合には、部品代が加算されます。また、整備記録として実施をしておくことで、リセールバリューの査定にプラスに働きます。

カムリの月ごと、年ごとの維持費平均

トヨタ カムリの維持費を月ごと、年ごとの表にまとめました。これにより一定期間内における平均的な維持費がわかります。

月ごとの維持費

カムリを維持するために数年サイクルでかかる費用を、ひと月あたりに換算した表です。

種類費用
駐車場代8,000円
燃料代3,611円
自動車税/軽自動車税3,750円
任意保険料7,000円
消耗品代500円
自動車重量税833円
自賠責保険料1,083円
車検基本料2,083円
12ヶ月点検費用417円
合計27,278円

年ごとの維持費

カムリを維持するために数年サイクルでかかる費用を、1年あたりに換算した表です。

種類費用
駐車場代96,000円
燃料代43,333円
自動車税/軽自動車税45,000円
任意保険料84,000円
消耗品代6,000円
自動車重量税10,000円
自賠責保険料13,000円
車検基本料25,000円
12ヶ月点検費用5,000円
合計327,333円

カムリのその他の費用

基本的な維持費に加え、他にも車に乗るうえでかかる費用をまとめました。

タイヤ代

カムリ「G」と「WS」の標準タイヤサイズは215/55 R17で価格は1本あたり9,000〜19,000円です。オプションの「レザーパッケージ」を選択した場合のタイヤサイズは、235/45 R18で17,000〜28,000円まで跳ね上がります。エントリーグレードの「X」は205/65 R16で価格はやや安価な8,000〜15,000円です。

カムリは、高級サルーンらしく大径タイヤを装着するためタイヤ価格はやや高価。定期的に前後タイヤを入れ替えるタイヤローテーションをおこなうことで、タイヤの摩耗を最小限に抑えましょう。

ローン金利

ローンで車を購入した場合は、車両価格に加えて金利がかかります。また、どこから借りるかでも金利は大きく変わってくるため、慎重に選びたいところです。

参考までに、「カムリ ハイブリッド G」の車両本体価格353万円をローンで支払う場合の金利費用をまとめました。

借入先金利費用
ディーラーローン年 5%~7%176,500〜247,100円
銀行年 2%〜4%70,600〜141,200円
信販会社年 1.9%~8.4%67,070〜296,520円

高速料金

高速道路は信号もなく車での長距離移動の要となりますが、交通料金が発生します。

料金は『150円(基本料金)+24.6円〜39.36円×距離(距離料金)×1.08(消費税)』で求めることが可能。一般的に、トンネルや橋などの工事に手間のかかる区間ほど高い距離料金が設定されます。

一例をあげると、静岡県・御殿場ICから愛知県・豊田東ICまでの208kmの交通料金は、新東名高速道路経由で4,950円。100kmあたり2,500円前後と覚えておけばおおよその目安になります。

修理代・部品交換代

エンジンオイルなどの消耗品は5,000〜10,000km毎の比較的短いスパンで交換が必要ですが、エアクリーナーやブレーキパッド、ブレーキフルードやバッテリーなどの油脂類は、50,000km以上の長いスパンで交換されるため、法定点検時にしっかりと点検・メンテナンスを受けることが大切です。

また、メーカー側の不具合であれば無償で修理をしてくれる場合がありあますが、自身の過失での故障や消耗品の交換費用は自身で負担しなければいけません。

消耗品にかかる費用の一例を表にまとめました。

費用項目費用(部品代+工賃)
エアクリーナー3,000円~
ブレーキパッド20,000円~
ブレーキフルード5,000円~
補機バッテリー15,000円~
ワイパーブレード4,000円~

カムリの維持費に関する注意点

ここでは劣化しやすい部品や故障しやすい箇所など、車種特有の特別な維持費について解説します。

トヨタ カムリは世界中で販売される海外戦略車。とくにアメリカでの人気は非常に高く、カムリは2018年にアメリカでもっとも多く売れたセダンです。人気の理由は、燃費のよさと故障率の低さ。そのため、故障についてはほぼ心配無用といってもよいでしょう。

MEMO

ハイブリッドカーの燃費性能の要となるハイブリッド用リチウムイオンバッテリーの寿命に関しても、20万kmの使用を想定して開発。

さらにメーカーで5年/10万kmを保証しているため、およそ40万円もするリチウムイオンバッテリーを実費で交換しなければいけないケースは非常に稀です。

ただし、ハイブリッドシステムの制御をおこなうインバーターと、冷却をおこなう水冷ポンプは10万kmあたりでの故障事例が多いため注意が必要。水冷ポンプが故障した際の修理費用は約5万円。インバーターは約10万円の修理費用がかかります。

カムリの旧型(中古)の維持費

カムリの中古車を購入した場合の維持費を、現行型カムリと比較して検証します。

カムリの歴史は古く、1980年の初代カムリ登場から、現行型は10代目を数えます。6代目以前のカムリはすでに中古車市場にはほとんど出回っていないため入手は困難。

また入手できたとしても修理に多大な維持費がかかるため、年式の比較的新しい2000年以降に生産されたカムリの維持費を比較していきます。

7代目 カムリ

 

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2001年に登場した7代目カムリの海外仕様には3.0Lと3.3L V6エンジンが搭載されますが、日本仕様は2.4Lの直列4気筒エンジンのみ。

自動車税は現行型と同じ45,000円で、重量税は2WDが34,600円。4WDが34,800円です。

燃費性能は8km/Lほどであるため、現行型より20%ほど維持費がかかる試算。走行距離が伸びるほどその差は大きくなります。

8代目 カムリ

 

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2006年から2011年まで販売された8代目カムリは、独特なスタイリッシュな外観をまとって登場。

ホイールベースが大きく延長されたため、後席の快適性は向上しましたが、車重が増えたため重量税は全グレードが34,800円です。

エンジンは、7代目カムリ2.4Lエンジンに改良を加えて継続採用されたため、自動車税は変わらず45,000円。そのため実燃費ややや低下しており、現行型にくらべ25〜30%ほど高い維持費がかかるでしょう。

9代目 カムリ

 

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2017年まで販売された9代目カムリから、2.5Lハイブリッドエンジンが採用され、実燃費が15km/Lまで向上。エコカー対象となるため、自動車税・重量税は現行型と同じく45,000円と20,000円。

トータルの維持費は現行型とほとんど変わらない費用でカムリに乗ることができます。ただし、中古車物件数が非常に少ないため、希望のグレードや仕様の選択肢が狭まります。

中古のカムリを購入するなら

ハイブリッドカーで維持費が安く、年式が新しいうえに、10万km以下の個体が150万〜200万円程度で購入できる9代目カムリをおすすめしたいところですが、物件数が非常に少ないため、購入できるチャンスに恵まれるかがカギとなります。

しかし、購入を急いで、コンディションが劣悪な個体を入手しないように、しっかりと状態を確認してから購入しましょう。

カムリの維持費を他の車と比較

トヨタ カムリと同価格帯の3車種を挙げ、1年ごとの維持費を比べてみます。

ホンダ アコード ハイブリッド

ホンダ アコード参考:www.honda.co.jp

種類費用
駐車場代96,000円
燃料代43,333円
自動車税/軽自動車税39,500円
任意保険料84,000円
消耗品代6,000円
自動車重量税10,000円
自賠責保険料13,000円
車検基本料25,000円
12ヶ月点検費用5,000円
合計321,833円

ホンダ アコードは、カムリと同じくアメリカでも高い人気を誇るアッパーミドルセダン。9代目アコードはハイブリッドエンジンのみの設定になりました。

重量税はカムリと同じですが、搭載エンジンは、カムリよりも排気量が1区分小さな2.0Lハイブリッドエンジンを搭載するため、自動車税は安価。

実燃費はカムリと同じ18.0km/Lであるため、トータル維持費はカムリよりもわずかに安くなります。

動力性能・快適性・経済性のあらゆる面においてカムリと同等性能のアコードですが、トランスミッションのCVTは、長期の使用においてやや耐久性に不安が残る箇所。長期にわたって安心して乗ることができるのはトヨタ カムリの方です。

マツダ アテンザ 2.2Lディーゼル

マツダ アテンザ参考:www.mazda.co.jp

種類費用
駐車場代96,000円
燃料代47,143円
自動車税/軽自動車税45,000円
任意保険料84,000円
消耗品代6,000円
自動車重量税10,000円
自賠責保険料13,000円
車検基本料25,000円
12ヶ月点検費用5,000円
合計331,143円

マツダのフラッグシップセダンであるアテンザ。欧州に向けた流麗でスタイリッシュな外観は、おもにアメリカ向けにつくられるカムリとは正反対のスタイリングです。

搭載エンジンは2.0Lと2.5Lのガソリンエンジンに加え、安価な軽油を燃料とした2.2Lディーゼルエンジン。

ディーゼルモデルの自動車税・重量税ともにカムリと同じですが、ハイブリッドシステムを搭載せずとも燃料代の安さでカムリとほぼ同等の維持費を実現しています。

しかし、マツダのディーゼルエンジンは高性能であるものの、短距離走行を繰り返す使い方ではコンディションを崩しがち。短距離走行をおこなわなければならない方には、どんなシチュエーションでも安定的に高性能を発揮するカムリをおすすめします。

スバル レガシイB4

スバル レガシイB4参考:www.subaru.jp

種類費用
駐車場代96,000円
燃料代55,714円
自動車税/軽自動車税45,000円
任意保険料84,000円
消耗品代6,000円
自動車重量税16,400円
自賠責保険料13,000円
車検基本料25,000円
12ヶ月点検費用5,000円
合計346,114円

レガシィはスバルのフラッグシップセダンです。カムリと同じく海外販売がメインになった6代目レガシィB4は、大型化され居住性が大きく向上しています。

車重はカムリと同じ1.5〜2.0tの区分におさまり、エンジン排気量も同じく2.5Lであるため、税金面での維持費はカムリと同等です。

ただし、ハイブリッドシステムを搭載せず、実燃費は14km/Lにとどまるため、燃料代の差がカムリとの大きな違いとなります。

とはいえ、スムースに吹き上がるスバルの水平対向エンジンと、あらゆる路面で高い走行安定性をもたらす4WDシステムは非常に優秀。ドライバビリティを優先させるのならスバル レガシィがおすすめです。経済性を優先させるのであればトヨタ カムリをおすすめします。

カムリは高級車の常識を変えるコストパフォーマンスカー

10代目カムリは、どこからみても高級車そのものです。車内は細部までつくりこまれたインテリアは高級車然としたもの。

強靭かつ低重心なTNGAプラットフォームは、乗り心地や運動性能の向上に貢献するともに、スポーティかつエレガントなスタイリングを実現。先代カムリのディティールを踏襲しながらも、あきらかに若者に向けたデザインへとリファインされています。

一昔前であれば、こうして手の込んだつくりの高級車を維持するには、大排気量エンジンの燃費の悪さにより莫大な維持費がかかり、所得の低い新社会人では乗りたくとも乗れない事情がありました。

しかし、新たにカムリに採用された最新のダイナミックフォースエンジンは、ハイブリッドと組み合わせることで41%の熱効率を実現。

ポイント

一昔前のエンジン熱効率がおよそ25%であったことを考えれば、維持費の多くを占める燃料代が、およそ半分近くまで安くなっていることになります。

カムリの優れた燃費性能は、「高級車=維持が大変」という常識を大きく変えてしまうほど。それは、新社会人や大学生でも無理なく維持してゆくことができることを意味します。