スズキ アルトはスズキの最もベーシックな軽自動車で、扱いやすいサイズ感とコストパフォーマンスの高さが特徴です。
今回はアルトへのチャイルドシート設置についてご紹介します。
アルトのチャイルドシートの設置可能場所
スズキ アルトはスズキのラインナップの中で最も安価な車として設定されている車種で、コンパクトなハッチバックカーとなっています。
アルトは昔からスズキのベーシックな軽自動車として有名な車で、現行モデルで9代目を数えます。
アルトは軽自動車のハッチバックカーですが、最近のトレンドが車高の高いトールワゴン系なのに対し、アルトは車高が低いスタンダードなハッチバックカーとなっています。
車内スペースの圧倒的な広さや利便性の高さなどはあまりないものの、その分シンプルな構造と装備でコストパフォーマンスが高く仕上げられており、エントリーモデルとして必要な要素を備えています。
またアルトは乗用車としても商用車としても便利に使える車となっており、価格の安価な点が魅力でもあります。
ではアルトへのチャイルドシート設置についていくつかご説明していきます。
スペック | アルト | |
乗車定員 | 4名 | |
全長 | 3,395mm | |
全幅 | 1,475mm | |
全高 | 1,525mm | |
室内長 | 1,960mm〜2,015mm(アップグレードパッケージ装着車) | |
室内幅 | 1,280mm | |
室内高 | 1,260mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 710mm |
幅 | 905mm | |
奥行き | 425mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約1,100mm | |
奥行き | 約900mm |
アルトは軽自動車ということで外観サイズは軽自動車規格で決められているのですが、全長や全幅は他の軽自動車と同じく軽自動車規格ギリギリのサイズになっています。
全高については1,525mmということで控え目なサイズになっており、全体的にコンパクトにまとまっている印象です。
車内にはフロントシート2人、セカンドシート2人の4人乗りとなっていますが、アルトはコストパフォーマンス重視なのでセカンドシートは商用車風のつながったベンチシートになっています。
ではこのアルトでのチャイルドシート設置場所をご紹介しましょう。
アルトのチャイルドシート設置場所
アルトは車内に4名乗車できる車ですが、そのうちチャイルドシートに適しているのはセカンドシートとなります。
チャイルドシートは新生児やある程度の年齢の子供を安全に車に乗せるための製品で、走行中や事故の際の安全性を確保するために重要なものとなっています。
そのためチャイルドシートは車側に確実で安全な固定が必要となるのですが、基本的なチャイルドシートの固定についてはシートに備え付けのシートベルトを利用します。
ただしシートベルトと言っても簡易的な2点式シートベルトでは不足で、肩口まで掛けるような3点式シートベルトが必要となります。
アルトは車のシートの全席に3点式シートベルトが装備されているため、運転席を除けば車内の3席にチャイルドシートが設置できます。
ただし助手席はチャイルドシートの設置には適しておらず、正面衝突時などにセカンドシートより影響が強くなるため、保護の必要なチャイルドシートは可能な限り設置しないほうが良いです。
そのためアルトで実際にチャイルドシートを搭載するのはセカンドシートの2席で、横につながったベンチシートなので搭載する位置はある程度調整が出来ます。
アルトのセカンドシートは商用車のようなシートなので一見すると2点式シートベルトかと思うのですが、そこはさすが乗用モデルということで3点式シートベルトが装備されておりチャイルドシートを固定しても安心です。
アルトのチャイルドシートの可能台数
車へのチャイルドシートの設置可能台数はチャイルドシート自体の固定構造で決まります。
固定構造にはシートベルト固定式とISOFIX式の2つがありますので、それぞれについてアルトへのチャイルドシート設置可能台数をご紹介しましょう。
シートベルト固定式のチャイルドシート設置可能台数
シートベルト固定式のチャイルドシートは最も基本的な固定構造であり、3点式シートベルトが装備された席であれば取り付けが出来ます。
チャイルドシートの固定にシートベルトを活用するのは汎用性のある仕様であり、アルトでも固定にシートベルトを活用できます。
前述の理由から助手席へのチャイルドシート設置はあまり推奨されていないため、シートベルト固定式のチャイルドシートは基本的に2つまでセカンドシートに搭載できます。
アルトのセカンドシートはフラットで凹凸がほぼありませんので、シートの形状がチャイルドシートの設置に邪魔になることはないでしょう。
一方でチャイルドシートの設置にはある程度シートの前後サイズが必要な場合がありますが、アルトの場合にはセカンドシートのサイズはあまり大きくないので注意が必要です。
チャイルドシートのサイズは製品によって大きく変わってくる点なので、サイズの大きなチャイルドシートがアルトに積み込めるかどうか確認をしたほうが良いでしょう。
またギリギリチャイルドシートを積み込めたとしてもその後に子供さんをチャイルドシートに乗せる段階で不便さもあり、奥行きの狭いところで乗せなくてはならない場合もあるでしょう。
ISOFIX式のチャイルドシート設置可能台数
ISOFIX式のチャイルドシートはチャイルドシート専用の固定規格となっており、アルトでも対応が可能です。
ISOFIX式のチャイルドシートは専用の固定金具によってチャイルドシートをシートへ固定する方式であり、シートベルト固定式に比べてより頑丈に固定が出来ます。
ISOFIX式のチャイルドシートからは固定金具が飛び出ており、これをシート側の器具に差し込むことでワンタッチで固定できる規格です。
この仕様からISOFIX式のチャイルドシートを設置するには車側にも専用器具が必要となるため、搭載場所は決められた箇所のみとなります。
アルトは一見するとシートにISOFIX式の固定器具など無いように見えるのですが、実はセカンドシートの左右席にはそれぞれ1組ずつの固定金具が設定されています。
そのためISOFIX式のチャイルドシートをセカンドシートに2つ搭載することが可能で、コストパフォーマンスが優先される車ながら安全性は高いものとなっています。
アルトにISOFIX式のチャイルドシートを設置する場合には金具の位置や取り付け方法などが少しわかりにくいため、説明書等をしっかり読むと良いでしょう。
またISOFIX式のチャイルドシートでもチャイルドシート自体のサイズが大きいと搭載できない場合もあり、このあたりも事前確認が必要です。
アルトでのチャイルドシートの使用感
アルトにチャイルドシートを搭載したときの使用感についてはX(twitter)にもさまざまな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。
アルトにチャイルドシート2台試乗の現実がこちら。回転式無理だった pic.twitter.com/95h01PHXbd
— いら☺︎ (@ddtwin_0728) March 27, 2022
こちらの方はアルトにチャイルドシートを2台積み込んで運用されていますが、かなり車内スペースが狭くて搭載に苦労されているようです。
特に前席シートとの間の隙間が小さいことで搭載できないチャイルドシートもあるようで、この方の回転式チャイルドシートは厳しかったようですね。
アルトはどうしても車内スペースが控え目な車なので、こういった点で不便さが出てきます。
MAZDA6はISOFIXがカバーしてあってチャイルドシートが取り付けやすい
ブーンは切れ込みがあって先端だけ入れれば取り付けられる
アルトはパッと見で場所も分かりづらくて取り付けにくい pic.twitter.com/7FO7lfaPwa— 陽平@MAZDA6&36アルト乗り (@yohei_MAZDA6) January 9, 2023
こちらの方はアルトのISOFIX式の固定先がわかりにくいと言われており、他の車種と比べるとそのわかりにくさが際立っています。
他の車種ではISOFIX式の金具を差し込む部分にカバーがあったり切れ込みがあったりしてわかりやすくなっているのですが、写真でもあるようにアルトは一見すると何もないような形状なので、チャイルドシート取付時に結構面倒でしょう。
アルトのようなベーシックな軽自動車にもISOFIX式が採用されている事自体はうれしいのですが、使い勝手まではまだまだといった感じです。
アルトのおすすめのチャイルドシート
では最後にアルトに搭載できるチャイルドシートをご紹介しましょう。
スズキ純正 ISOFIXチャイルドシート
スズキにはメーカー純正のチャイルドシートというものが用意されており、車の購入時や後日でもディーラで購入できます。
スズキのチャイルドシートにはISOFIX式とシートベルト固定式の2つがありますが、新生児から使えるチャイルドシートとしてはISOFIX式になります。
このチャイルドシートは0歳児から4歳頃までは活用できるチャイルドシートであり、最もチャイルドシートが必要な時期をしっかりカバーできる製品です。
またこのチャイルドシートにはチャイルドシートから床面まで伸ばせるサポートレッグもそなわっており、チャイルドシートの安定性や安全性を高めてくれます。
またこのチャイルドシートは車ごとのベースキットの上にチャイルドシート本体を取り付けるのですが、その取り付け向きは前向きでも後ろ向きでも取付可能です。
後ろ向きは新生児や乳幼児などまだ首の座っていない時期に利用するのですが、その後の年齢になったら前向きに切り替えることが出来ます。
チャイルドシートの利便性的には十分使いやすい製品なのですが、アルトへの搭載については結構前後サイズが窮屈めですので子供さんの乗せおろしには慣れが必要でしょう。
エールベベ サラット3ステップ
エールベベ製のチャイルドシートであるサラット3ステップは、車内スペースの少ないアルトにはピッタリの製品となっています。
参考:ailebebe.jp
サラット3ステップは1歳頃から11歳頃まで活用できるチャイルドシートおよびジュニアシートで、新生児や乳幼児は乗せられません。
ですがアルトにもってこいな点として車への載せやすさや子供さんを乗せおろしするのが楽な点がおすすめです。
サラット3ステップはシートベルト固定式のチャイルドシートとなっており、アルトのシートであればどのシートにも取り付けができますし、チャイルドシート自体が軽量なので取り付けに労力が少なくて良いです。
サラット3ステップは子供さんを支えるための構造が独特であり、車のシートベルトをチャイルドシートの後ろなどに通さずにヒザの上のインパクトシールドと呼ばれる部品に通します。
インパクトシールドは子供さんを乗せるときには取り外しておけるのでスムーズにチャイルドシートに座らせることができ、その後インパクトシールドをヒザの上に乗せてシートベルトで固定すればよいので操作がわかりやすいです。
子供さん自身にベルトを掛けることもないので手間がかかりませんし、チャイルドシートの安全性自体も高いものとなっています。
また年齢が高くなってくればインパクトシールドを使わずに一般的なシートのような座らせ方も出来るので、1台のチャイルドシートで長い期間活用できるでしょう。